星新一「最高のぜいたく」のネタバレ解説

主人公の「私」は、大変な財産家のアール氏から、
新居に引っ越したから遊びにおいで下さいという内容の手紙を受け取りました。

アール氏は快楽の新しいアイデアを求めて、いつも頭を悩ませている人物です。

アール氏の新居は北国のへんぴな地方にあり、いまは冬ですが、
主人公は訪問してみることにしました。

吹雪でとても寒く、タクシーも道路が凍っていて途中でストップしてしまい、
主人公は凍えながら歩き、超大型の温室があるアール氏の新居に到着しました。

温室の透明なドームの中はいくつもの太陽灯の強烈な光がふりそそぎ、
地下には熱源が埋め込んであるらしく、
ヤシの木が育ち、熱帯地方の花が咲いていました。

主人公は温室の中にある洋風の家を目指して歩きますが、
赤道直下の真昼の温度なので、非常に暑くて目まいを感じました。

家の玄関のベルを押して建物の中に入ると、内部は冷房がよくきいていて寒く、
奥の部屋では暖炉が燃えていました。

寒くてどうしようもなかった主人公は暖炉で手をあたためますが、
暖炉の火の勢いが強すぎ、今度はあつくなりました。

主人公とアール氏は、つめたいビールを飲みながら、窓の外の景色を楽しみます。

どうです、いい気分でしょう、とアール氏は言い、
最高のぜいたくとはこのようなものかもしれないな、
」と主人公は思ったのでした。

というあらすじなのですが、真冬に炬燵に入りながらアイスクリームを食べるのの、
超大げさなバージョンという感じの話でしたね。

エネルギーの無駄遣い感が半端ないです。

ところで、「冷房病」とか「クーラー病」と呼ばれる病気があります。

温度差の激しい場所の出入りを繰り返すことによって、
自律神経の失調が起こり、体の冷え、倦怠感、食欲不振、頭痛、腹痛、下痢、
神経痛などの症状が出る病気です。

現代人から見ると、アール氏の新居は冷房病誘発装置という感じですが、
この話が書かれた1960年代は、クーラーは非常に高価で、
日本ではごく一部の富裕層しか使うことができませんでした。

そのため、冷房病の存在を知らない人も多かったのではないかと思います。                  スポンサードリンク

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