乙一「ZOO1」2話「SEVEN ROOMS」のネタバレ解説

小学生の主人公の「ぼく」は、母親が買い物をしている間、
デパートの近くの並木道を中学生の姉と一緒に歩いていたところを、
突然後ろから殴られ、拉致監禁されてしまいます。

土曜日の午前3時に目を覚ますと、主人公と姉は、
壁も床もコンクリートでできた部屋の中にいました。

部屋の中には溝があり、汚い水が流れています。

一度眠り、朝の8時に目を覚ますと、
扉の下の隙間に食パンが一枚と、
綺麗な水の入った皿が差し込まれていました。

何もできないまま2日目の日曜日になりました。

主人公は姉に頼まれ、汚い水が流れる溝の中に入り、
上流に向かって進みました。

すると、そこにも主人公と姉が監禁されていたのと同じような部屋があり、
姉より少し年上に見えるくらいの女の人がいました。

さらにその先の2つの部屋も、同じような状況になっていました。

そこから先は、溝に鉄柵がしてあって進むことができませんでした。

姉が待つ部屋に戻ると、姉は、自分たちがいる部屋は、
上流側から数えて4つ目の部屋だと確認しました。

今度は下流へ向かって進むと、
またしても女の人が閉じ込められていましたが、
下流へ向かって2つ目の部屋には誰もいませんでした。

3つ目の部屋には、様子のおかしい女の人がいて、
毎日、午後6時になると、溝を、
細かく切り刻まれた死体が流れていくと言いました。

そこから先は、鉄柵があって進むことができず、
姉の待つ部屋に戻りました。

午後6時になっても、溝を死体が流れていくことはありませんでした。

3日目の月曜日に、姉に頼まれ、他の部屋の女の人達に、
何日前に閉じ込められたのかと、溝の中を死体が流れるのを見たかどうか、
聞いてきました。

昨日空っぽだった、6番目の部屋にははじめて見る女の人がいて、
7番目の部屋は無人になっていました。

死体を目撃した人は誰もいなくて、上流にある部屋の人の方が、
閉じ込められている期間が1日ずつ長いことが判明しました。

姉は、部屋の隅に、姉のものではない長い髪の毛があるのを発見し、
自分たちの前に誰かがこの部屋を使っていたのではないか、と推測しました。

1日に1人ずつ、部屋の中で殺されて、溝に流され、
その隣の空っぽだった部屋には、人が入れられます。
順番に殺され、また人は補充されるのです。

主人公は1番目の部屋に人のところに行き、
今日は1番目の人が殺される番だと伝えましたが、
女の人は信じないと叫びました。

午後6時になると、細かく切り刻まれた1番目の部屋の人が、
溝を流れていきました。

4日目の火曜日に、主人公は溝を通って、
女の人たちに姉の推測を伝えて回りました。
7番目の部屋には、新しい住人が入れられていました。

主人公は、今日殺されるはずの女の人がいる2番目の部屋に行き、
女の人の家族に渡してほしいと言われ、
小さな十字架のついたネックレスを渡されました。

午後6時になる前に姉の部屋に戻り、
2番目の部屋の人の死体が溝を流れていくのを見ました。

5日目の火曜日に、今日殺される3番目の部屋の女の人のところへ行き、
ここを出ることができたら両親に渡してほしいと、手帳を渡されました。

しかし、その女の人が時計を持っていなかったこともあり、
いつの間にか午後6時になっていました。
扉の前に誰かが立つ気配があり、主人公は溝に入って、
近くにある上流側に隠れました。

そして、水の中で目を開け、男が電動のこぎりで、
手帳をくれた女の人を切り刻んでいるところや、
鉄の扉の外側に閂があるのを目撃しました。

(余談ですが、もし主人公が下流側に進んでいたら、
死体が流れてくるので水の中で目を開けることはできませんでした。)

その日は1番新しい住人がいる1番目の部屋の人の部屋で過ごし、
6日目の木曜日に、姉が待つ部屋に戻りました。
姉は、食パンを食べずに待っていてくれました。

その日が、姉と主人公が殺されるはずの日でした。

姉は、このままじゃすまさない……とつぶやいていました。

主人公は溝を通って全部の部屋を回り、挨拶をしました。

午後6時になる前に、主人公は姉と小さかった頃の思い出を話しました。

扉が開き、電動のこぎりを持った男が這入ってきます。
姉は両腕を突き出し、背中をかばいながら、
「弟には指一本、触らせない!」と叫びました。

しかし、男は電動のこぎりで姉の手を切断しました。
主人公は、「隠れていた溝の中から出て、
部屋の外に出て、扉を閉めて閂をかけました。

他の部屋の皆から分けてもらった服を、主人公の服の中につめ、
姉はそこに主人公がいると思わせる演技をしていたのでした。

男は主人公が溝を行き来できることを知らないはずなので、
主人公は溝に隠れ、姉は溝から遠い位置にいて、
主人公が部屋の外に出る時間を稼いだのでした。

部屋の中からは、姉の笑い声が聞こえました。
主人公は他の部屋の扉を開け、女の人たちを脱出させます。
しかし、姉を助けようとしても犯人から返り討ちにされるだけだろうから、
部屋から出られたらすぐに逃げなさい、
という姉の言葉を全員に伝えていたので、
誰も助けようとは言いませんでした。

主人公は、首から十字架のついたネックレスを下げ、
両親への言葉が書かれた手帳を持ち、
姉の形見の腕時計をはめながら、外の世界に出ました。


というあらすじなのですが、「主人公を助けるために
犠牲になった姉のことを考えると、胸が痛みます。
もともと姉弟仲が良くなかった、という描写があるので、尚更です。


結局、殺人鬼の男がどうしてこんなことをしていたのか、
という説明は全くないまま終わるのですが、
そこがメインの話ではないので、これでいいのでしょうね。

乙一「ZOO1」1話「カザリとヨーコ」のネタバレ解説

ZOO〈1〉 (集英社文庫)


中学2年生の少女、エンドウヨーコは、
マンションで双子の妹のカザリと、母親と、3人で暮らしていました。

そしてヨーコは物心がつく前から、母親に虐待されていました。

歯を折られたりタバコの火を押しつけられたり殴られたり、
台所のゴミ箱の横の座布団の上で寝たりしていました。

そんな生活をしていたので、ヨーコとカザリは一卵性双生児でしたが、
似ていませんでした。
カザリははつらつとして明るいですが、
ヨーコは暗くじめじめとし、臭いました。

ヨーコは体中あざだらけで、クラスメイトにもいじめられていました。

ある日、ヨーコは学校へ行く途中、
電信柱に迷い犬のチラシが貼ってあるのを見かけました。
メスのテリアで、アソという名前の犬でした。

帰り道にアソを見つけ、飼い主のスズキさんのところへ届けます。
スズキさんは一人暮らしのおばあさんで、
アソを見つけてくれたお礼に一番大切な宝物をくれると言いました。
ただ、その宝物が見つからないので、また明日きてほしいと言いました。

次の日、宝物は見つからなかったと言い、
スズキさんは夕食をご馳走してくれました。

スズキさんは本を貸してくれたので、その本を返しに行くという口実で、
ヨーコはスズキさんの家に通うようになりました。
映画館に連れて行ってくれたり、回転寿司をご馳走してくれたりします。
ヨーコにとって、それはどれも初めての体験でした。

宝物というのは口実で、いつでも遊びにきてほしい、
とスズキさんは言い、ヨーコに家の合鍵をくれました。

その2週間後、カザリがヨーコの教室にやってきて、
数学の教科書を貸してほしいと言いました。
ヨーコは教科書を貸しましたが、カザリは返してくれませんでした。
そのことを教師に言うと、ヨーコは嘘つき扱いされました。

放課後、カザリは自分の友達と一緒に、
ヨーコをマクドナルドに連れて行きました。

そこで食べかけのハンバーガーをヨーコに与え、
ヨーコが豚のようにがつがつと食べるのを見て、
カザリは友達と一緒に笑いました。

スズキさんの家に行った時、ヨーコは呼吸困難になっていました。
スズキさんは、そんなヨーコを慰め、
今度いっしょに旅行に行って、そのまま世界を旅しましょう、
と言いました。

家に帰ると、カザリが母親に、ヨーコに友達ができたことや、
物置の中にマンガや小説を隠していることを告げ口しました。

母親は怒鳴りながらヨーコの首を絞め、
スズキさんから借りた小説を没収してしまいました。
その本の中には、スズキさんにもらった鍵が入っていました。

翌日の土曜日に、母親が外出している間に、
ヨーコは母親の部屋に侵入して本の間から鍵を取り戻しました。

その時、玄関の開く音がして、誰かが帰ってきました。
ヨーコはベッドと壁の隙間に隠れます。

カザリが母親の部屋に入ってきて、棚からCDを抜き取りました。
そのときカザリの手が花瓶に当たり、
花瓶の中の水が母親のノートパソコンにぶちまけられてしまいました。

するとカザリは、ヨーコに罪を着せるため、
スズキさんから借りて母親に取り上げられた本を持ち去ってしまいました。

スズキさんの家にかくまってもらおうと思い、
ヨーコはスズキさんの家のチャイムを鳴らしました。

すると、スズキさんの孫が出て、スズキさんが病死したことを告げました。
孫はちっともスズキさんの死を悲しんでおらず、
アソを保健所につれていくのかしら、などと言っていました。

(しまうましたは、「魔女の宅急便」で、
祖母が作ってくれたカボチャとニシンのパイを見て、
孫娘が「あたしこのパイ嫌いなのよね」と言った時以上に殺意を覚えました。)

ヨーコが公園へ行くと、そこでカザリを見かけました。
母親の部屋でやったことを正直に母親へ謝って、
とヨーコは言いますが、カザリはヨーコに、
お姉ちゃんがやったことにして、と言います。

ヨーコは頭を働かせ、「CDの並んでいる順番が違うからカザリがやった、
と母親はもう気づいている、と嘘をつきました。
ヨーコは、カザリのかわりにあやまってあげる、と言い、
服を交換しました。

どちらが先に帰るかジャンケンをして、30回連続であいこになった後、
カザリが先に帰ることになりました。

カザリは母親にマンションから突き落とされ、転落死しました。

ヨーコは母親に命令されて遺書を書き、
カザリではなくヨーコが自殺したことになりました。

母親がヨーコではなくカザリが死んだと気づく前に、
ヨーコはマンションを脱出し、スズキさんの家に行ってアソを連れ出し、
逃亡することにしました。


というあらすじなのですが、ヨーコが可哀相で可哀相で仕方がなかったです。

でも、ヨーコのような目に遭っている子が、現実にも大勢いるんですよね。

もし、子供を見かけて虐待されているんじゃないかと思ったら、
迷わず児童相談所に通報しましょう。

乙一「箱庭図書館」6話「ホワイト・ステップ」のネタバレ解説

この短編集のラストの話であり、1番長い話です。

この話は、文善寺町で一人暮らしをしている28歳の大学院生、
近藤裕喜(ゆうき)と、
母親を亡くして母親の実家である文善寺町に引っ越してきたばかりの、
渡辺ほのかという16歳の高校1年生のパートが交互にある、
という構成になっています。

大晦日の夜に珍しく雪が降り、1月1日に近藤は外出しました。
公園のベンチに座っていると、誰も近づいた気配はなかったのに、
いつの間にかベンチの周囲を一周する足跡が増えていたことに気付きます。

一方、外出した渡辺ほのかも、公園に行き、
ベンチに向かう足跡はあるのに戻ってきた足跡がない、
という不思議な景色があるのに気付き、
ベンチの周囲を一周していました。

翌日。夜の間にまた雪が積もっていました。

近藤は雪だるまを作って遊んだあと、
昨日の不思議な足跡のことを思い出して外出します。

一方、ほのかは郵便局を探しますが、
引っ越してきたばかりで迷子になっていました。

そんな状況の中、近藤とほのかは、お互いの足跡に気付きます。
しかし、お互いの姿は見えませんでした。

ほのかは、近づいてくる足跡に驚き、尻餅をついてしまいます。

近藤は姿の見えない相手を心配し、雪面に「だいじょうぶ?」と書きました。

それをきっかけに、2人は雪の上に文字を書いて文通し始めます。
2人とも文善寺町に住んでおり、時間のズレもないことが分かりました。

ほのかは郵便局を探していると相談し、近藤に案内してもらいました。

近藤はほのかが手紙を出している間に、
並行世界同士の境界線が薄くなり、
雪を通して交流できるようになったのではないか、と考えました。

近藤は自分の説を確かめるために、ほのかを自分のアパートに案内します。

自分が住む205号室のポストを見てもらうと、
ほのかは近藤の名前の隣に「潮音」という名前があったのを教えてくれました。

どうやらほのかの世界の近藤と潮音は夫婦のようですが、
こちらの世界の近藤は独身で、潮音という女性にも心当たりはありませんでした。

近藤はほのかを、ほのかの自宅の近くまで案内してあげます。
そのとき、ほのかに対して名前で呼びかけ、別れの挨拶をしました。

それを見たほのかの母親が、近藤に話しかけてきます。

近藤の世界では、ほのかは3ヶ月前に事故で死んでいました。
その日、どちらが買い物に出かけるかを、ほのかと母親はじゃんけんで決めました。
母親はチョキを出し、ほのかはパーを出しました。
その結果、ほのかは買い物に出かけ、事故死したのでした。

母親は、ほのかが生きている並行世界と雪でつながっている、
という近藤の話を信じました。

翌日の1月3日、ほのかは並行世界の近藤のために、
近藤のアパートに行きました。
そこで、島中ちよりという人物が潮音宛に出した年賀状を拾います。
この島中ちよりに会えば、潮音の正体が分かると思い、
ほのかは島中ちよりの住所を探しました。

しかし、祖父からもらった地図が古いせいでまたしても迷子になってしまいます。
そのとき、雪まみれになってベンチに座り本を読んでいる女の人を発見し、
彼女から「図書館だより」と書いてあるチラシをもらいました。

公園に行ったほのかは、近藤と再会します。

近藤は、自分の世界ではほのかの母親が生きていると伝え、
母親のところに案内してあげることにしました。
母親は自宅にいたので、中間地点の橋の上で待ち合わせます。

しかし、近藤がほのかを案内する途中、天気が良くて雪が消えかかっていたのと、
人通りが増えたせいで、ほのかは近藤の足跡を見失ってしまいました。

近藤は人が踏まなさそうな場所に、
昨日道案内する途中に通った橋の上で待つとメッセージを残し、
先にほのかの母親と合流し、ほのかを待ちました。

やがて、メッセージを見つけたほのかが橋の上にやってきます。

ほのかの母親は、「いつも、じゃんけんをするときわざとチョキを出していました。
じゃんけんで勝つのも、負けるのも、ほのかの自由にさせてあげていたのです。
そのことで、近藤の世界のほのかの母親の、ほのかの世界のほのかも、
どちらも自分が相手を殺したようなものだと苦しんでいました。

しかし、雪の上に文章を書くことで、お互いに謝り、ゆるし合うことができました。

ほのかは『図書館だより』に島中ちよりの名前を発見し、
図書館へ行け、と近藤にメッセージを送りました。

翌日、雪はすっかり消えていました。
近藤は図書館に行き、そこで山里潮音と出会いました。

一方、転校して友達ができたほのかは、
ある日、図書館で自分の世界の近藤と出会いました。


というあらすじなのですが、面白かったです。

もともとは別々の投稿者が送った小説をリメイクしたとは思えないくらい、
完成度が高かったと思います。

乙一「箱庭図書館」5話「王国の旗」のネタバレ解説

主人公の女子高生の小野早苗は、授業が退屈で、
学校をぬけだしました。
鍵がささったままの車のトランクにしのびこんで昼寝をしていたら、
車が動き出してしまいます。

夜中になってようやく車が止まり、外に出ると、
運転手はいなくなっていました。

そこへ、ミツと名乗る12歳くらいの少年が近づいてきて、
早苗に話しかけました。
ミツに案内されて潰れたボウリング場に行くと、
夜中だというのにそこには50人くらいの子どもたちがいました。

ミツと同い年の、メガネをかけたハチという少年がいて、
ミツとハチが子どもたちの中で最年長でした。

ここはミツたちの王国なのだそうです。
早苗も王国の人間になってよ、と誘われますが、
早苗は答えを保留します。

夜明け前に、王国の子どもたちは
親のもとで子どものふりをするために出かけていきました。

早苗はボウリング場で寝ながら、
クラスメイトの橘敦也のことを思い出していました。
橘敦也に告白されて付き合い始めたのですが、
早苗は橘敦也のことが好きではなかったのです。

夜になると、怪我をしたミツがやってきました。
ミツは王国のために大人から財布を盗み、
そのときに怪我をさせられたのだそうです。

ミツは、この王国は大人をたおすためにあるのだと説明した後、
あらためて早苗を勧誘します。

しかしそのとき、早苗の携帯電話に橘敦也からの電話の着信があり、
早苗は王国の人間にはならないとミツに言いました。

早苗は丸一日、車庫に閉じ込められてしまいます。
しかし、翌日の夜中にハチが
こっそりと車庫から連れ出してくれました。

ところが、バス停に行くと、ミツが待ち伏せしていました。

早苗は、王国のことは誰にも話さないと約束し、
私がやることは、あんたたちがこわすべき世界をつくることなんだ、
と言いました。

ハチは悪態をつきながらも、早苗がバスに乗るのを見送ってくれ、
ボウリング場の入り口の鍵を早苗に渡しました。

早苗はバスに乗っている間に寝てしまい、
目が覚めると自分が住んでいる文善寺町に戻っていました。

家に帰る途中、橘敦也に電話し、ちゃんと別れました。
ボウリング場の鍵は落としてしまい、
それが4話で高田が拾った鍵だということが判明します。

その後も橘敦也とは友人関係を続け、
3年が過ぎて早苗は大学生になりました。

ある日、ヤマザトという女性職員がいる図書館に行き、
子どもたちが描いた絵を見ました。
それは、ハチの王国で見た、
黄色い王冠のマークとボウリング場の絵でした。

というあらすじなのですが、他の話とリンクしようとしたせいか、
5話は何となく中途半端な印象の話になってしまった気がします。

乙一「箱庭図書館」4話「ワンダーランド」のネタバレ解説

男子小学生の高田は、ある日、小学校に行く途中、鍵を拾いました。
その鍵を小学校の校舎じゅうの鍵穴に差しましたが、
鍵にあう鍵穴は見つかりませんでした。

それ以来、登下校中に鍵にあう鍵穴を探すのが高田の日課になりました。

ある日、高田の住む文善寺町から車で1時間ほど行った先にあるとなり町で、
女子大生が行方不明になったというニュースが流れました。

その数日後の放課後、高田は鍵穴を探して、
空き家の敷地に停めてある白いワンボックスカーの鍵穴に鍵を差します。
いつものように鍵はあわず、今度は空き家の鍵穴を調べようとします。

嫌なにおいがし、窓から空き家の中を覗くと、
冷蔵庫から女性の長い髪の毛がはみ出しているのが見えました。

実はその空き家には、
行方不明になった女子大生を殺した殺人犯が潜伏していたのです。

殺人犯は長い間頭痛に悩まされており、
頭痛を紛らわせるために頭をとんとんとん、と叩く癖がありました。
殺人犯は頭がおかしくなっており、女性の胸にナイフを差し、
肋骨がぱかっと開けば、希望が生まれて頭痛が消える、
という意味不明なことを誰かに語りかけていました。

そして殺人犯は、
高田が窓から空き家の中を覗いていることに気付きました。
高田は逃げますが、殺人犯が追いかけます。

その途中、高田は車にはねられてしまいました。
半日ほど眠り続けた高田は、自分の部屋に、
なかったはずの鍵穴がついており、
その鍵穴が拾った鍵と一致する、という夢を見ていました。

目を覚ました高田は、空き家で見たことを両親に話します。
しかしその頃には、あの空き家で火事が発生していました。
焼け跡からは男の死体と、
冷蔵庫に入っていた女子大生の遺体が発見されていました。

その後、高田は鍵に興味を失い、鍵にあう鍵穴を探すのをやめました。

ある日図書館で、
高田はヤマザトという名札をつけた女性の司書に話しかけられます。
ヤマザトは高田の近所に住んでおり、知り合いでした。

高田は、ヤマザトの履いているスニーカーを空き家で見ており、
殺された女子大生が履いていたのだと思う、とヤマザトに言いました。

しかしヤマザトは、「女子大生はヒールを履いていたはずだ、と言います。

もしかするとあの空き家には3人目の人物がいて、
その3人目が焼け跡で発見された男の死体だったのかもしれない、
とヤマザトはほのめかしました。

それが正しければ、真犯人はまだ生きていることになります。

図書館を出た帰り、高田は女の人にぶつかりました。
少し歩いてから振り返ると、その女の人はとんとんとん、
と側頭部を叩いていました。


というあらすじですが、「物語の最後に殺人犯は、
高田が自分の顔を覚えていないか確認したのです。
もし覚えていたら、高田は口封じに殺されていたのでしょう。
プロフィール
Author:しまうました
見やすい記事一覧はこちらです。
スポンサードリンク

結物語 (講談社BOX)

さとり世代探偵のゆるやかな日常 (新潮文庫nex)

雪煙チェイス (実業之日本社文庫)

このブログについて
見やすい記事一覧はこちらです。
このブログの記事は管理人「しまうました」の独自の解釈によるものなので、制作者の意図したものや一般に考えられているものとは異なる場合があります。
個人の趣味でやっているブログなので、解説してほしい本のリクエストは受け付けていません。
重要なネタバレ箇所は白字にしてあるので、反転してお読みください。
現在、荒らしをした人物のコメントを拒否しており、巻き添え規制される場合があります。詳細はこちらに書いてあります。
承認したコメントに対しても、管理人は基本的には返信しません。また、後日予告なく削除する場合があります。ご了承ください。
今月の人気ページ
人気ページの集計期間は30日間です。2017年4月10日リセット。
スポンサードリンク
カテゴリ
最新記事
検索フォーム
月別アーカイブ
最新コメント
FC2カウンター
スポンサードリンク

ソードアート・オンライン プログレッシブ (4) (電撃文庫)

業物語 (講談社BOX)

キノの旅XX the Beautiful World (電撃文庫)

悪の教典 上 (文春文庫)

                amazon人気本ランキング
RSSリンクの表示
リンク
最新トラックバック
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
記事一覧
見やすい記事一覧はこちらです。