西尾維新「化物語 上 第一話 ひたぎクラブ」のネタバレ解説

化物語(上) (講談社BOX)


さて、記念すべき「化物語」1話「ひたぎクラブ」のネタバレ解説です。

しまうましたはアニメ化される前にこの本を読みましたが、
正直、当時はここまでの人気が出るとは思いませんでした。
久しぶりに読み直して思ったのは「分厚い!」ということでした。
花物語囮物語鬼物語恋物語がそれぞれ280ページ前後なのに対し、
化物語の上巻は446ページもあります。
実に1・5倍以上の分量です。

発売されたのは本書が1番初めですが、
時系列としては「傷物語」と「猫物語 黒」の後の話です。
12ページに書かれている
「地獄のようだった春休み」の話が傷物語であり、
「悪夢のようだったゴールデンウィーク」の話が猫黒です。

が、別にこの「ひたぎクラブ」から読み始めても問題はありません。

まず阿良々木暦という高校三年生の男子生徒が、
戦場ヶ原ひたぎというクラスメートがバナナの皮に足を滑らせ、
階段の上から落ちてきたのを受け止めるのですが、
不気味なくらいに軽かった、というシーンから始まります。

阿良々木くんはその日の放課後、委員長の中の委員長である、
羽川翼さんに戦場ヶ原さんについて尋ねます。
かつては陸上部のスターであり人気者だった戦場ヶ原さんは、
高校に入ってから身体を壊し、
とても物静かな子になってしまったのだそうです。

ところが、その羽川さんとの会話を終えて教室の外に出ると、
いきなり戦場ヶ原さんは阿良々木くんの口の中に
カッターナイフとホッチキスを入れます。
戦場ヶ原さんは、軽いのは1匹の蟹に出会い、
重さを根こそぎ持っていかれたから、ということを説明した後、
阿良々木くんに沈黙と無関心を約束させます。
それに阿良々木くんが頷くと、戦場ヶ原さんはホッチキスの針を
口の中に刺し、去っていきます。

普通ならもう二度とこんな女には関わらないようにしようと思いますが、
阿良々木くんは普通ではないので、戦場ヶ原さんを追いかけ、
「お前の、力になれるかもしれないと、思って」
と言い、傷が残っていない口の中を見せます。
実は阿良々木くんは春休みに吸血鬼に襲われており、
その後遺症で傷の治りがとても早いのでした。

そして、その春休みに知り合っていた怪異の専門家である、
忍野メメが住み着いている学習塾跡の廃墟へ戦場ヶ原さんを案内します。

そして戦場ヶ原さんが忍野に事情を説明すると、
忍野は「おもし蟹」と言います。
おもし蟹は人から重みを失わせる神様なのだそうです。

その際、忍野は戦場ヶ原さんに
「被害者面が気に食わねえっつってんだよ、お嬢ちゃん」
と言った後、影を売る若者の話をします。

ある日、町で不思議な老人と出会った若者は、
影なんかなくても何も困らないから、という理由で
金貨10枚で自分の影を売ってしまいます。
ところが若者は家族や近所の人たちから、
影がないなんて不気味だ、という理由で迫害されてしまいます。
若者は「当たり前」を金貨10枚で売ってしまったのです。
これが今の戦場ヶ原さんの状況を例えた話なのでした。

報酬として10万円払うと約束した戦場ヶ原さんは、
阿良々木くんを民倉荘へ招待します。
戦場ヶ原さんは、母親が怪しい宗教に嵌ってしまい、
財産を全て貢ぎ、多額の借金まで背負ってしまったことを説明します。
その後、シャワーを浴びて清潔な服に着替えます。

そして「もしも全てがうまく行ったら、北海道へ蟹を食べに行きましょう」
と伏線を張るのですが――いまだにその伏線は回収されていません。
恋物語の表紙を見たときは冬の話だからその伏線が回収されるかも、
と思ったのですが……。もしかすると作者も忘れてる可能性がありますw

学習塾跡に戻った戦場ヶ原さんは忍野に様々な質問をされ、
彼女は「『母親が悪い宗教に嵌り、幹部の人に自分の娘を犯させようとした』
ということを告白します。
幸い、戦場ヶ原さんは近くにあったスパイクで幹部を殴り、
犯されずに済みましたが、母親はペナルティを負ってしまいました。

その告白の後、戦場ヶ原さんの前に蟹が現れました。
戦場ヶ原さんはうかつに顔を上げてしまったせいで蟹に襲われますが、
蟹を潰そうとした忍野を止め、土下座をして、
「お願いします。どうか、私に、私の重みを、返してください。
どうかお母さんを――私に返してください」
とお願いします。こうして、戦場ヶ原さんは、
物理的な重みと精神的な重みを取り戻したのでした。

そして、ツン状態だった戦場ヶ原さんは、あっさりとデレてしまいました。

他の作品のツンデレとは比べ物にならないくらい、デレるのが早いです。
まともに会話をするようになってから数時間でデレるなんて!
と、衝撃的な話でした。


ところで、この「ひたぎクラブ」というサブタイトルの「クラブ」は、
部活動などの倶楽部ではなく、蟹のcrabのことです。
次の「まよいマイマイ」を読んでもそのことに気付かず、
「するがモンキー」まで読んで初めて、
モンキーは猿か……あれ? じゃあもしかしてクラブは蟹?
と目から鱗が落ちたのは内緒ですwww

(化物語 上 1話ひたぎクラブ 2話まよいマイマイ 3話するがモンキー
化物語 下 4話なでこスネイク 5話つばさキャット                  スポンサードリンク

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