川原礫「ソードアート・オンライン4 フェアリィ・ダンス」のネタバレ解説

ソードアート・オンライン (4) フェアリィ・ダンス (電撃文庫)


3巻の続きです。

昨日の夕方にスイルベーンを出発し、
シルフ領主サクヤの一行に感謝されつつ別れたのが午前1時過ぎ。

その時点で連続ダイブも8時間に達していたので、
今日の冒険はここらで切り上げて最寄りの宿屋でログアウトしよう
ということになり、キリトとリーファとユイは森の中の小村に降下しました。

しかし、村と見えたのは、地面に埋まっていた恐ろしく巨大なミミズ型モンスターが、
口の周りの突起を変化させて作った寄せ餌でした。

キリト達は強力な吸引力によって丸呑みされ、
広大無辺の地下世界、最難度フィールドたる≪ヨツンヘイム≫に落ちてしまいました。

地下では飛ぶことができません。
また、リーファの話では、東西南北に1つずつある階段には、
そこを守護する邪神がいて、最低でも24人パーティーじゃないと、
邪神を倒すことはできないそうです。

しかし、キリトとリーファだけで地上への階段に到達できるか、
試してみることになりました。

その時、邪神の咆哮や足音が聞こえました。

ユイによると、キリト達に接近中の邪神級モンスター2匹は、
互いを攻撃しているのだそうです。

様子を見に行くと、4本腕で縦に3つの頭を持つ巨人というフォルムの邪神が、
象の頭がくっついた水母(クラゲ)のような、やや小型の邪神を、
一方的に攻撃していました。

象水母の方を助けてとリーファに言われ、
キリトはユイに、近くに水面はあるかと訊きました。

北に200メートル移動した場所に氷結した湖があるとユイに言われ、
キリトは投擲用のピックで三面巨人の頭を攻撃し、タゲをとりました。

キリト達は巨人に追いかけられながら氷結した湖まで走ります。

巨人は氷を踏み抜いて湖に落ちましたが、巨人は泳げるらしく、
キリト達に近づいてきました。

しかし、象水母も追いかけてきて、20本近い肢で巨人に巻きつきました。

象水母は本来水棲タイプの邪神だったので、
有利な水フィールドで巨人を倒すことができました。

象水母は鼻でキリトとリーファを掲げ、丸い背中の上に放り投げました。

象水母は歩き、
ヨツンヘイムの天蓋から逆円錐形の巨大な構造物、
氷柱(ツララ)型のダンジョンが垂れ下がっている場所に近づきました。

キリトは象水母にトンキーという名前をつけました。
名前の由来は、「かわいそうなぞう」という絵本に出てきた、
餓死してしまった象です。

トンキーは凍りついた川に沿ってひたすら北上し、
巨大な穴が空いた場所で停止しました。

そこへ、邪神狩りを目的とした連結パーティーのウンディーネ、
24人がやってきました。

ウンディーネ達はトンキーを攻撃しました。

キリトとリーファは我慢ができなくなり、玉砕覚悟でトンキーを助けるため、
ウンディーネ達に立ち向かいました。

キリト達は2人倒しましたが、人数差が大きいため、
50秒ほどで負けそうになりました。

しかし、その間にトンキーは殻を脱皮し、
4対8枚の翼を持つフォルムに変身しました。

変身したトンキーは強く、雷撃を降り注いでウンディーネ達を撃退しました。

キリトとリーファは再びトンキーの背中に乗せられ、
地上に向かって飛び上がります。

その時、巨大な氷柱型のダンジョンの先端に、
≪聖剣エクスキャリバー≫が封じられているのを発見しました。
ユージーン将軍の≪魔剣グラム≫を超える、たった1つの武器です。

リーファは、また来よ、仲間いっぱい連れて、と言いました。

この伏線は、8巻2話の「キャリバー」で回収されます。

トンキーは、キリト達を階段つきの根っこまで案内してくれ、
地上に脱出することができました。

階段を上ると、そこはアルヴヘイムの中心、
世界最大の都市≪アルン≫の街中でした。

今日の午前4時から午後3時まで週に一度の定期メンテナンスが行われるので、
キリト達は宿屋に泊まってログアウトしました。

場面が変わり、アスナの視点になります。

前巻のラストで黄金の鳥籠から外に出たアスナは、
オフィスの書庫のような通路を進み、案内図を見つけ、
≪実験体格納室≫と書かれている場所があるのを見ました。

アスナはエレベーターに乗って降り、
途方もなく広大な空間に、300もの柱型オブジェクトがあるのを見ました。

柱の中には人間の脳髄が浮かんでいました。

ここが実験体格納室で、須郷伸之はかつてのSAOプレイヤーをここに幽閉し、
ナーヴギアによって思考、感情、
記憶までも操作するという悪魔の研究をしていたのでした。

そこへ、巨大ナメクジのような形をした須郷の部下2人がやってきました。

アスナはナメクジに見つからないようにコンソールの前まで移動し、
スリットにカードキーをスライドさせました。
【Transport(転送)】というボタンを見つけ、指先でタッチしました。

アスナは、
【Exenute log-off sequense?(ログオフを実行しますか?)】
という一文の近くのOKボタンに触れようとしましたが、
巨大ナメクジに捕まって、高く吊り上げられてしまいました。

アスナは須郷の友達だと嘘をついてピンチを乗り切ろうとしましたが、
ナメクジ達は、須郷が世界樹の上に囲っている人物がアスナだと気付き、
須郷に確認しました。

須郷の命令で、アスナは再び鳥籠に戻されますが、
アスナは素早く右足を伸ばして、
コンソールのスリットに差し込まれたままのカードキーを指先で挟んで抜き取りました。

再び場面が変わり、
現実世界の桐ヶ谷和人(キリト)と直葉(リーファ)の視点になります。

和人は直葉に頼まれ、明日奈のいる病院に案内し、
ナーヴギアを被ったまま寝ているアスナを見せてあげました。

明日奈の寝顔に見入る和人の眼を見て、
直葉は自分の心が真に求めていたものを知り、
同時にそれが決して手の届かない所にあることを悟りました。

午後3時になり、
アルヴヘイム・オンラインにログインして≪アルン≫で目覚めたリーファは、
キリトの前で泣いてしまい、あたし、失恋しちゃった、と打ち明けました。

キリトに慰められながら、リーファは、
兄が好きなことと、この気持ちを口に出してはいけないということを考えていました。

宿屋の外に出て世界樹に近づくと、ユイが上空を見て、
ママがいます、と言いました。

それを聞いたキリトは、いきなり、背の翅を大きく広げ、
世界樹の上に向かって飛翔しました。

しかし、すぐに障壁、見えない壁に激突してしまいました。

ユイは警告モードでアスナに呼びかけます。

鳥籠に閉じ込められていたアスナはその声を聞き、
自分の存在を知らせる手段を探しました。

この鳥籠にあるオブジェクトは全て位置情報をロックされており、
何一つとして格子から外に出すことができないのは確認済みでしたが、
銀色のカード・キーを格子の外に落とすことができました。

キリトはカード・キーを受け止めました。
ユイが、それはシステム管理用のアクセス・コードだと言いました。
対応するコンソールがあればGM権限が行使できるのだそうです。

キリトはリーファに今までのお礼を言い、世界樹の根元からゲートに入りました。

ドームの天蓋の頂点にある円形の扉を目指しますが、
扉を護る守護騎士(ガーディアン)が現れます。
1対1なら勝つこともできましたが、守護騎士は何十匹も何百匹も現れ、
キリトは負けそうになりました。

しかし、リーファが飛び込んできて、キリトを両手で包み込み、
ドームの外に脱出しました。

リーファは、もうやめて、と言いますが、
キリトは、会わなきゃいけないんだ、もう一度、アスナに、と言いました。

その言葉を聞いたリーファは、初めてキリトが兄の桐ヶ谷和人だと気づきました。

リーファが、お兄ちゃん……なの?
と聞き、キリトもリーファが妹の直葉だと気づきます。

リーファはログアウトし、自室のベッドで泣きました。

追ってログアウトした和人に、直葉は告白し、
本当の兄妹ではないと知っていることを告げました。

和人は直葉に謝り、直葉を傷つけていたことを察しましたが、
アルンの北側のテラスで待ってる、とドア越しに言いました。

直葉は、数日前の夜、アスナのことを思って泣いていた和人に、
がんばれ、と言ったことを思い出し、再びログインしました。

しかし、キリトと会うのをためらっていると、そこへレコンが現れ、
リーファに告白しました。
リーファは怒りましたが、アンタのそういう所、嫌いじゃないよ、と言い、
自分も意を決してキリトの待つテラスに行きました。

試合、しよ、とリーファはキリトに言い、飛びながらバトルをします。

リーファは途中で剣から手を離しましたが、
キリトも同じタイミングで剣を手放していました。

キリトもリーファと同じように、謝る代わりに、剣を受けようと思っていたのでした。

キリトとリーファは仲直りし、レコンに協力してもらい、
再び世界樹攻略に挑むことにしました。

キリトはドームに入り、天蓋の扉に向かって飛翔します。
レコンはヒール(回復)役でしたが、途中で守護騎士からタゲをとり、
自爆魔法を使って多くの守護騎士を道連れにしました。

自爆魔法は、死ぬと同時に通常の数倍のデスペナルティを課せられる禁呪でした。

ドームの天蓋は、びっしりと守護騎士に埋められていて、リーファは諦めそうになりました。

しかし、そこへ50以上のプレイヤーと10くらいの飛竜がドームに入ってきて、
加勢してくれました。
それはシルフ領主・サクヤとケットシー領主アリシャ・ルーの合同部隊でした。

呪文を放ちながら、全員で突撃します。

キリトが防衛線を突破すると、他のプレイヤーは後退しました。

キリトはゲートに到着しましたが、扉は開きませんでした。
ユイは、この扉は、システム管理者権限でロックされていて、
プレイヤーには絶対に開けられないと言いました。

しかし、アスナが落としてくれたカードを使い、トビラを開けることができました。

通路を進み、エレベーターに乗りますが、
そこにはリーファが夢見ていた空中都市などありませんでした。

キリトとユイは鳥籠に到着し、アスナと再会します。

現実世界へ帰ろうとしましたが、いきなり空気が異常に重くなり、
体を動かそうとすると、ねっとりとした粘液の中にいるかのような、
凄まじい抵抗を感じ、倒れました。

妖精王、オベイロン陛下こと須郷伸之が現れます。

キリトはログアウトしようとしますが、できませんでした。

須郷がアスナを苦しめるのを見て、立ち上がろうとしますが、
須郷は管理者権限でキリトに苦痛を与えます。

キリトは絶望しますが、「立って剣を取れ、
という茅場晶彦(ヒースクリフ)の声が聞こえ、体を起こします。

キリトは須郷の拳を掴み、脳の奥で響いた、
『システムログイン。ID〈ヒースクリフ〉。パスワード……』
という言葉をそのまま繰り返しました。

スーパーバイザ権限を変更し、ID〈オベイロン〉をレベル1にします。

SAO開発者である茅場晶彦のIDは、須郷よりも高位のものだったので、
須郷の権限を変更することができたのでした。

キリトは≪エクスキャリバー≫を召喚し、須郷の右手を断ち割ります。

キリトは全力で剣を撃ち込み、刀身が須郷の右眼から後頭部へ抜け、
深々と貫きました。

須郷は叫びながらフェードアウトし、姿が消え去りました。

アスナは現実世界の病室で待ってると言い、ログアウトしました。

キリトが、そこにいるんだろう、ヒースクリフ、と言うと、
ヒースクリフの声が聞こえました。

それは茅場晶彦という意識のエコー、残像のようなものでした。
システムに分散保存されたこのプログラムが結合・覚醒したのは、
つい先ほど、キリトの声が聞こえた時でした。

ヒースクリフは代償として、≪世界の種子≫という卵型の結晶をキリトに渡しました。


キリトはログアウトし、待っていた直葉にお礼を言いました。

もう夜9時少し前で、面会時間はとうの昔に終了していましたし、
雪が降っていましたが、和人は明日奈の病院に向かって自転車を疾走させます。

しかし、病院のパーキングで「大ぶりのサバイバルナイフを持った須郷に襲われました。
須郷はアメリカに行く前に、キリトを殺すと言い、ナイフを振り下ろします。

キリトは反撃し、ナイフを奪いましたが、俺はもう、剣士ではない、と思い、
須郷のネクタイで両手を後ろに回して縛り上げました。

ナースステーションで須郷のことを話し、明日奈の病室に向かいます。

そして、やっと結城明日奈と桐ヶ谷和人は現実世界で会うことができました。

場面が変わり、キリトとアスナは≪学校≫でお弁当を食べていました。

この特殊な≪学校≫に通う生徒は全て、
中学、高校時代に事件に巻き込まれた旧SAOプレイヤーです。

キリトとアスナは、自由選択科目はすべて共通にしましたが、
アスナの方が1学年上なのでカリキュラムに差があり、
会えるのは週に3日でした。

2巻1話に登場したシリカこと綾野珪子(あやのけいこ)と、
2巻2話に登場したリズベットこと里香は、≪一ヶ月休戦協定≫を結び、
1ヶ月だけキリトとアスナをらぶらぶさせてあげようとしえちました。

須郷とその部下は逮捕されていました。
須郷に監禁されていた300人の未帰還者に、人体実験中の記憶はなく、
全員が十分な加療ののちに社会復帰ができそうでした。


SAO事件とALOで起こった事件のせいで、
全てのVRMMOゲームが運営中止に追い込まれそうになりましたが、
その状況を、茅場晶彦がキリトに託した≪世界の種子≫が
根こそぎひっくり返してしまいました。

茅場は2024年11月のSAO世界の崩壊と同時にやはり死亡していました。

茅場が長時間ログインしていた間の介助をしていたのは、
茅場と同じ研究をしていた大学院生の女性、神代凜子(こうじろ・りんこ)でした。

キリトは保釈された神代凜子にメールし、喫茶店で茅場の話を聞きました。

茅場はフルダイブシステムを改造したマシンで己の大脳に超高出力のスキャンを行い、
脳を焼き切って死んだのだそうです。

スキャンが成功する確率は1000分の1もありませんでしたが、
茅場の意図したとおりの結果となれば、彼は己の記憶と思考、
つまり大脳内部の電気反応を全てデジタルコードに置き換え、
ネットワーク内に存在しているはずでした。

茅場晶彦の思考模倣プログラムから託された≪世界の種子≫は、
茅場の開発した、フルダイブ・システムによる全感覚VR環境を動かすための、
その名も≪ザ・シード≫と冠せられた一連のプログラム・パッケージでした。

SAOサーバーを自立制御していた≪カーディナル≫システムを整理し、
小規模なサーバでも稼働できるようダウンサイジングし、
ゲームコンポーネントの開発支援環境もパッケージングしていました。

何を言ってるのかよく分からないと思いますが、要するに、
VRワールドを創りたいと望むものは、サーバを用意し、
≪ザ・シード≫をダウンロードして3Dオブジェクトを設計、
もしくは既存のものを配置すれば、それで世界がひとつ誕生することになる、
ということです。

ライセンス料がかからず、完全権利フリーの≪ザ・シード≫を、
キリトは「エギルに依頼して全世界のあちこちのサーバにアップロードしました。

さらに、ALOもプレイヤーでもあったいくつかのベンチャー企業の関係者が、
共同開発で新たな会社を立ち上げ、レクトからALOの全データを無料に近い低額で譲り受け、
継続することができました。

エギルの店≪ダイシー・カフェ≫を貸し切りにして、
アインクラッド攻略記念パーティーがあり、その後はALO内で二次会がありました。

光の妖精アルフや世界樹の上の空中都市は存在しませんでしたが、
新生ALOではあらゆる妖精の民に永遠に飛べる翅が与えられ、
リーファにはそれで十分でした。

キリトはリーファに、空に浮遊する城、アインクラッドを見せました。

今度こそ、1層から100層まで完璧にクリアして、あの城を征服する、
手伝ってくれよな、とキリトは言いました。

キリトとリーファは、クライン、エギル、リズベット、シリカ、サーシャ、
サクヤとアリシャ・ルー、レコン、ユージーン、アスナやユイと、
アインクラッドを目指して飛びました。


というあらすじなのですが、とても面白かったです。

ただ、茅場以外のSAOを開発したメンバーから見れば、
自分達が苦労して開発した環境を、勝手に無料配布されるなんて、
たまったもんじゃないよなー、と思いましたが。

フェアリィ・ダンス編はこれにて完結です。

次の5巻からは、ファントム・バレット編が始まります。 見やすい記事一覧はこちらです。
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