星新一「脱出口」のネタバレ解説

博士である「私」は、頭の悪い助手と協力し、
となりの次元の世界に行ける装置を完成させました。

となりの次元への穴が通じ、コイルの輪の中に飛び込んでみろ、
と博士は言いましたが、助手はためらい、
床に落ちていたネジをコイルの輪にほうりこみました。

ネジは霧のような膜をつき抜けて消えました。

すると、ネジが頭に当たったという白い服を着た男が、
コイルの輪の中からあらわれました。

となりの次元にある男の世界では、
金(きん)やダイヤモンドがいたるところにあり、
世の中がぴかぴかになっていますが、
男はそのことを悪趣味だと感じているのだそうです。

となりの次元の世界では、宇宙旅行も自由にしているのだそうです。

助手は早くとなりの次元の世界に行きたがりましたが、
助手をひとりでやると、むこうの世界で失礼なことをするかもしれません。
といって、助手にスイッチをまかせて博士が行くのも心もとなく感じました。

博士は、白い服を着た男に、スイッチの入れ方、切り方を教えました。
電流を通じっぱなしだと、コイルが過熱するおそれがあったのでした。

男はとなりの次元から友人を連れてきて、自分たちが着ていた白い服を、
博士と助手が着ていた服と交換しました。

博士と助手はコイルの輪のなかに飛び込みましたが、
その部屋は殺風景で、金ぴかでも、豪華でもありませんでした。
ドアを開けようとしても、動きませんでした。

また、2時間がすぎても、コイルの輪は現れませんでした。

あの装置を作ればもとの世界に帰ることができますが、
この部屋の中にはその材料がありません。

博士と助手がドアを押したり、たたいたりけとばしたりしていると、
ドアの外から声が聞こえました。

ドアの外にいた人達は、この部屋にいた患者は、
世界が金ぴかだとか、宇宙旅行をしてダイヤを運んできた、
という幻想にひたっていた、という話をしました。
博士と助手のことを、白い服を着た男とその友人と勘違いし、
ドアを開けてくれませんでした。


というあらすじなのですが、
この話のオチは「宇宙からの客」に似ていますね。

別の世界から来た人の言うことは、ついつい信用してしまいがちですが、
自分の世界の人の言うことと同じように判断しないといけない、
ということなのかもしれません。

ところで、この話や「宇宙からの客」は、
日本を「黄金の国ジパング」とヨーロッパに紹介した、
マルコ・ポーロの話を参考にしたのかもしれませんね。                  スポンサードリンク

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