星新一「殉教」のネタバレ解説

ある日の夕方、小さなホールの壇上に、
40がらみの技術者タイプの男が、
銀色の四角い箱を持ってあらわれました。

その箱には、アンテナなのか、クモの巣の張った魚の骨のようなものが、
ところどころにとび出していました。

その男は、5年前に死んだ最愛の妻と話そうとして、
霊界にいる死者との、通信ができる機械を発明した、と言いました。

実際に機械に向かって、トラコ、と男が妻の名前を呼ぶと、
機械のスピーカーから、よけいなことしないで、早くいらっしゃいよ、
という女性の声が聞こえました。

男は、これで失礼します、と言い、
観客たちの前で青酸カリを飲んで、自殺しました。

警官と医者が駆け込んできますが、機械からは、
さっき自殺した男の声が聞こえてきました。
男は、死んでからの感じは、すばらしいと言いました。

警官は、このあいだ強盗を追って貯水池に落ち、
殉職した山田巡査を呼んでほしいと言いました。

すると、すぐに機械から山田巡査の声が聞こえました。
死後の世界はすばらしいから、凶悪犯を死刑にするのはばかばかしい、
と山田巡査は警官に言いました。
その話を聞いた警官は自分の拳銃を自分の心臓にうちこんで自殺しました。

機械から警官の声が聞こえ、医者に向かって、
死体は下水道へでもほうりこんでくれと言います。
いままで患者を助けようと苦労してきた医者は、
手に持った注射器に劇薬をつめ、自分の腕にさして自殺しました。

若い女の子が、機械に近づいて亡き母親と何かを話し、
靴下を自分の首に巻きつけて引っぱり、自殺しました。

それ以降も、呼び出した誰かと話した人々は、次々と自殺していきました。

機械はどんどん運ばれ、その後には死体の道ができていきました。

学者も閣僚も宗教関係者も、外国からきた多くの著名人も、
みんな機械と話して自殺し、機械はさらに運ばれ、
国土を横切っていきました。

各地に、人のいない街がふえていきました。

静まり返ったある街のなかで、「ある男がブルドーザーを動かし、
めざわりな死体を片付けていました。
その男に、女が話しかけ、ブルドーザーに乗り込みます。

男は機械で父親や友人と話しましたが、
男には信ずるという能力が欠けているので、自殺しませんでした。

女は、はじめからあの機会に関心がなかったのだと言います。

ほかにも、宗教はもちろん、科学も、人間も、自分自身も、
死も信ずることができないなかまたちがいて、
これからはその人達といっしょに新しい社会を作る、
ということを予感させたところで、この話は終わります。


というあらすじなのですが、
言葉が分からない赤ん坊とか、耳の不自由な人はどうなったのかなー、
と思いました。

しまうましたは、声だけだと、いくらでも嘘をつけるから、
信用できないので、
多分この機械があっても自殺しないような気がします。                  スポンサードリンク

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