星新一「証人」のネタバレ解説

今回は星新一作品にしては珍しく、ミステリーっぽい話です。

主人公の刑事は、税金を納めている多くの善良な人々のために、
努力を続けていました。

ある日、上役から、人気絶頂のタレントの藤和子が、
青酸カリを飲んで死亡した事件について調査してほしい、
と頼まれます。

思う人につれなくされ、芸術的に行きづまりを感じて、
生きる気力を失った、という遺書があったのですが、
和子はお色気とどたばたが売りのタレントなので、
イメージにそぐわない内容でした。

誰に聞いても、和子がそんな遺書を書くとは思えませんでした。

しかし、遺書の便箋を調べるうちに、
あるテレビ局で使われたものだと分かり、
主人公はそのテレビ局に行きました。

しばらく前に放映されていた『底抜けの罠』というドラマで、
和子が自殺狂の役を演じていたことが判明します。

しかし、台本が残っておらず、
台本作家ですら台本を捨ててしまっていました。

テレビで、『底抜けの罠』で和子が遺書を書くシーンがあったが、
どんな内容だったか分かる人は教えてほしい、
というアナウンスを五百万人の視聴者に向けてテレビで流しますが、
どの視聴者もおぼえていなかったため、
1通も回答は来ませんでした。

そして主人公は、大衆が税金を払うためのみに存在している、
ということをはじめて知ったのでした。


というあらすじですが、タイトルの「証人」は、
証人の記憶力の悪さを揶揄しているのでしょう。

ところで、今だったら、
再放送したりパッケージングしてレンタルにしたりするために、
絶対にテレビ局に映像が残ってますよね。

しかし、この小説が書かれた当時は、
映像を録画する技術が発達しておらず、テレビ番組は殆ど生放送で、
ドラマも舞台劇のように生放送だったのです。                  スポンサードリンク

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