知念実希人「幻影の手術室 天久鷹央の推理カルテ」のネタバレ解説

幻影の手術室: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)


ナンバリングはありませんが、天久鷹央シリーズの6冊目です。
どうやら、短編集はナンバリングをつけて、
長編はナンバリングを外しているみたいです。

清和総合病院手術部、第八手術室で虫垂炎の手術が終了しました。

麻酔科部長の辻野咲江、執刀医の戸隠一平(とがくれ・いっぺい)、
看護師の秋津野乃花(あきつ・ののか)が手術室から出て行きました。

手術室の中には、麻酔科医の湯浅春哉(ゆあさ・はるや)と
患者の2人だけが残されました。

場面が変わり、麻酔科医控室で、看護師長、辻野咲江、戸隠一平、
外科医の八巻(やまき)、麻酔科医の水無月たちがモニターを見ていました。

第七手術室では、第一外科部長の黒部昭雄が記録を書いており、
早く退室してほしいと辻野咲江が文句を言いました。

やがて、水無月が第八手術室の異変に気付きます。

監視カメラの中で、湯浅春哉が誰かにおそわれているような動きをしていました。
さらに、床に赤い飛沫が飛びます。

戸隠や辻野たちが第八手術室に駆けつけると、そこは血の海でした。

辻野は廊下の十字路近くに置かれている救急カートを引っ張り、
近くにいた野乃花を連れて第八手術室に戻ります。

戸隠は心臓マッサージをし、辻野は点滴ラインを確保し、
アドレナリンや生理食塩水を流しました。

その途中、辻野は、湯浅が患者に筋弛緩薬の『ベクロニウム』を
投与しかけていたことに気付きました。

そんな中、目を覚ました患者は手に鋭利なメスを持っていました。
その患者のリストバンドには、鴻ノ池舞と書かれていました。

場面が変わり、4月の最初の金曜日の午後六時過ぎ、
小鳥遊優は天医会病院の救急部への出向から統括診断部に戻りました。

今年度の後半に4ヶ月間、研修医の鴻ノ池舞が自ら望んで統括診断部へ研修に来る、
と鷹央は言いました。
鴻ノ池を嫌っている小鳥遊は反対しますが、既に決定事項として決まっており、
どうしようもありませんでした。

小鳥遊のスマートフォンに、田無署刑事課の成瀬から電話がかかってきました。
被害者が透明人間に襲われたような状況だと成瀬は言います。
警察は、小鳥遊達の知り合いの鴻ノ池を有力な容疑者として見ていました。
成瀬は鷹央のことを嫌っているおり、
知り合いが容疑者だからと言って事件に首を突っ込まないように
と釘を刺すために電話したのでした。

しかし、鷹央には逆効果で、鷹央は小鳥遊を引き連れて清和総合病院に駆けつけました。
警備や看護師に止められますが、鷹央は清和総合病院の院長と知り合いであり、
天医会病院の副院長という肩書きも最大限に利用し、舞の病室に行きました。

しかし、病室の前には成瀬がいて、主治医の権限で面会謝絶になっていると言いました。
というか、警察が主治医に圧力をかけて面会謝絶にしたのですが。

今回の事件を担当予定の管理官は今までと違い、鷹央のことを物凄く毛嫌いしており、
名指しで鷹央が事件に関わらないようにと指示していました。
この病院の医療関係者以外は、この部屋に入れない、と成瀬は鷹央を追い返します。

そこへ、好々爺といった雰囲気の院長がやってきて、
鷹央と小鳥遊を院長室に連れていきました。
院長は鷹央に被害者の情報を流します。

殺された麻酔科医、湯浅春哉は30歳で、大学院を途中でやめ、陵光医大からの派遣で、
去年の4月から清和総合病院で働いているのだそうです。

院長から外科医が足りないという話を聞いた鷹央は、
小鳥遊をスパイとして清和総合病院にレンタルすることにしました。

その3日後には、小鳥遊は派遣の外科医として清和総合病院に潜り込み、
第一外科部長の黒部昭雄、副部長の戸隠一平、
卒後4年目でヒグマのような体型の男性医師の八巻を紹介してもらいました。

小鳥遊が殺人事件について水を向けると、八巻が、
うちの病院の手術部には去年から幽霊が出る、という噂を教えてくれました。

小鳥遊は鴻ノ池のカルテを読んだ後、病室に行きます。
鴻ノ池にかかった容疑を解くために潜入したと教えると、
鴻ノ池は目に涙を浮かべました。

鴻ノ池は事件前後のことを小鳥遊に教えます。
まず、天医会ではなくこの病院を選んだのは、最初に痛かったのが下腹部だったから、
婦人科疾患を知りあいに診察してもらいたくないと思い、
大学の先輩であり元カレだった湯浅に連絡をとったのがきっかけでした。

手術で麻酔から目覚めた後は、
湯浅が見えない何かと取っ組み合っているように見えたのだそうです。
血に濡れたメスを持っていたことについてはなにも覚えていない、と鴻ノ池は言いますが、
起きあがろうとしたときに偶然掴んだだけだと小鳥遊は説得しました。

しばらくして成瀬と、コンビを組んでいる迫という刑事がやってきます。
成瀬は小鳥遊を連れ出して問いつめますが、
小鳥遊は正式にこの病院の外科医になったのだと開き直りました。

赴任してから3日目、小鳥遊と黒部と八巻と野乃花はある患者の手術をしました。

手術が終わり際、黒部は野乃花に露骨なセクハラをします。
そのとき、八巻は、第八手術室に出る幽霊は去年術中死した患者だ、と言い出しました。

去年の11月に、単独のバイク事故を起こした17歳の少年が運ばれてきて、
第八手術室で術中死したのです。
そのときの執刀医は黒部で、麻酔をしたのは湯浅春哉でした。
少年の状態を聞いた小鳥遊は、救命は困難だったはずだと言いましたが、
幽霊が出るようになったのはその頃からなのだそうです。

去年の12月の深夜には、湯浅と辻野咲江は、カートがひとりでに動き、
透明な影が襲いかかってくるのを見たのだそうです。

八巻がその話をしてから半日後の深夜、
小鳥遊は黒部が八巻に対してパワハラをしているのを目撃しました。

手術室の廊下に出た八巻は、カートが勝手に動いたのを見たと言い、
第八手術室の方に行きます。
小鳥遊と黒部が八巻を追うと、カートが勝手に動き、
フットスイッチを使わないと開かないはずの第八手術室の扉が開くのを、
小鳥遊も目撃しました。

八巻が第八手術室に入り、少し遅れて小鳥遊と黒部も中に入りますが、
部屋の中には誰もいませんでした。

第七手術室の方から妙な音が聞こえ、小鳥遊と黒部は第七手術室に入りますが、
そこも無人でした。

という話を、小鳥遊は鷹央が住む天医会病院の屋上の“家”で報告しました。

そこへ鷹央の姉の真鶴がやってきて、
院長を務める叔父が鴻ノ池を解雇したがっている、と相談しました。
鷹央は真鶴に対して、
小鳥遊が痔の手術のために休んでいるということにしていましたが、
それを知った小鳥遊は怒り、真鶴に本当のことを言うようにと言いました。

鷹央はそれを承知した後、「透明人間」を脅迫すると言って、小鳥遊に、
ある人物に脅迫状を渡させました。

その翌日の夜9時、鷹央と小鳥遊は、
脅迫相手が来るのを統括診断部の外来で待っていました。

やってきたのは、「八巻と野乃花でした。
昨日の未明に小鳥遊が目撃した怪現象の犯人は、八巻と野乃花だったのです。

あらかじめ第八手術室の中に潜んでいた野乃花は、
細い糸を引っ張ってカートを動かし、
部屋の中からフットスイッチで扉を開けたのでした。
そして、野乃花は、小鳥遊や黒部より一足早く第八手術室の中に入った八巻の
白衣の下に隠れていたのです。
八巻が第七手術室の境界の壁を叩いて小鳥遊と黒部を第七手術室に移動させ、
その隙に野乃花は非常口から脱出しました。

八巻と野乃花は2年前から付き合っていましたが、八巻は黒部にパワハラされ、
野乃花は黒部にセクハラされていました。

先週湯浅が殺された件で、黒部は幽霊を怖がっており、
故郷の病因に来ないかと誘われているという話もしていたので、
黒部を怖がらせることができれば病因から追い出すことができる、
と八巻と野乃花は思い、怪現象を起こしたのでした。

しかし鷹央は、黒部が八巻と野乃花を標的にしたのは、
理不尽なことがあっても八巻と野乃花が戦わず、耐えるからだと言います。
怪現象を起こすような小細工でその場を乗り切ろうとしても、
根本は解決しないと言い、戦えとアドバイスしました。

さらに、八巻と野乃花がやったことを報告しない代わりに、
湯浅の事件について協力してもらいます。

翌日、土曜日の昼過ぎに小鳥遊が鴻ノ池の様子を見に行くと、
刑事から何度も問いつめられた鴻ノ池は気弱になり、
本当に自分が犯人かもしれないと思い始めていました。

鴻ノ池には、弟2人と妹が1人いて、高校生のときに父親がクモ膜下出血で亡くなり、
家計が苦しいのに母親が医学部に行かせてくれた、という身の上話をします。

刑事は、心神喪失で罪に問われないと言って、自白を引き出そうとしていました。

しかし小鳥遊は、そんなことをしたら、
全国ニュースになって家族のところにマスコミが押しかけ、
天医会病因を解雇される、と告げました。

湯浅が鴻ノ池の点滴ラインの側管にシリンジを接続し、
筋弛緩剤を投与して殺そうとしていた、と鴻ノ池は刑事から聞かされ
、ショックを受けていたのでした。

小鳥遊は鴻ノ池を励まし、病室を出ました。

秋津野乃花から事件当時の監視カメラの映像を
USBメモリーにコピーしてもらったものを受け取ります。
そこへ黒部がやってきていつものようにセクハラしますが、
野乃花が毅然と立ち向かい、コンプランス委員会に訴えたり民事で告訴したりする、
というと態度を変えました。

小鳥遊は鷹央の家に行き、USBメモリーを渡します。鷹央は映像を確認しますが、
事件が起こり八巻と水無月と辻野が第八手術室の中に入ったところで
映像が途切れていました。

鷹央は自殺の可能性を疑いますが、
「見えない何か」に襲われていたことの説明がつきませんでした。

次に、遠隔殺人や秘密の出入り口、隠れ場所があったのではないか、と考えました。

犯人は事件が起こる前から密室の中にいて、湯浅を殺し、
八巻や水無月や辻野が駆けつけてきたときは隠れ場所に身を潜め、
スタットコールで集まってきた医師たちに紛れた、という可能性を検討するため、
小鳥遊と鷹央は深夜の清和総合病院の第八手術室に不法侵入しました。

小鳥遊が鷹央を肩車して空調システムの給気口を調べます。
直径が30センチもなく、鷹央ですら出入りするのは無理でしたが、
事件当時黒部がいた第七手術室にダクトが繋がっていることに気付きました。

不法侵入しているところを辻野に見つかってしまいましたが、
辻野は鷹央に好意的で、話を聞かせてくれました。
辻野にとって、湯浅は大学の後輩だったのだそうです。

去年の12月に辻野と湯浅が目撃した怪現象のことも教えてくれます。
第八手術室の前だけ「影」が濃くなり、急用カートがすごい勢いで走り、
回転したのだそうです。
「影」は第八手術室に入っていきましたが、
辻野の悲鳴を聞きつけて駆けつけてきた警備員が調べても、
異常は見つからなかったのだそうです。

2、3ヶ月前から、湯浅と黒部に剃刀の刃が入った脅迫状が届いていた、
ということも教えてくれました。

事件から2週間くらいが経ち、小鳥遊が鴻ノ池の診察をしたとき、
鴻ノ池が気になる話をしました。

去年の3月ごろ、湯浅から鴻ノ池に連絡があり、
どうしても手放さないといけない理由ができたので、
ペットを飼ってくれないかと頼まれたのだそうです。
鴻ノ池は断りましたが、美味しそうな名前の動物だったのだそうです。
また、湯浅が大学院を途中で辞めた理由は、
鴻ノ池にも教えてくれなかったのだそうです。

ナースステーションに戻ると、休養することになった黒部の代わりに、
部長代理となった外科副部長の戸隠から、
鴻ノ池を退院させようと思っている、と言われました。

ナースステーションから少し歩いたところで、成瀬とすれ違います。
そのとき成瀬は、今晩零時ごろ、鷹央の家に行く、と耳打ちしました。

小鳥遊が鷹央の家に行くと、
鷹央は湯浅について調べたことを教えてくれました。
湯浅は大学院にいたときに「麻.薬による幻覚作用と脳内物質についての考察」
という論文を書いており、癌性疼痛で麻.薬を使っときの
脳内ホルモンの状態などについて、マウスを使った実験をしていたみたいでした。

鷹央の家にやってきた成瀬は、鴻ノ池が今週末あたりに逮捕される、
と教えてくれました。
鴻ノ池は過去の交際のいざこざから、湯浅に恨みを抱いており、
麻酔で朦朧状態だった鴻ノ池は無意識のうちにメスで湯浅の首を切り裂き、
湯浅は反撃をと思って鴻ノ池に筋弛緩剤を投与しようとしたが、
途中で力尽きてしまった、というストーリーを警察は考えていました。

しかし、湯浅の首に、男性の指で首を強く絞められたような内出血があること。
昨年末に病院に、手術に使っている麻酔の一部が盗まれている、
と匿名の報告があったこと。
湯浅が知り合いに、麻.薬依存者の更生施設を探して欲しい、と頼んでいたこと。
湯浅が大学院を辞めた去年の3月ごろから湯浅の行動がおかしかった、
と多くの人が証言していること。

これらのことから、成瀬は捜査本部の見解に疑いを持っており、
こっそりと鷹央に相談しにきたのでした。

また、貴重品が入っていない湯浅のロッカーが荒らされていたことなどを、
成瀬は教えてくれました。

さらに、帰り際に、事件前後の映像が入ったUSBメモリーを
「落し物」していきました。

その映像を見た鷹央は、鴻ノ池舞の身に危険が迫っている、と言いました。

それから1日半が経った木曜の昼、鴻ノ池の容体が悪くなりました。

体の中で強い炎症が起こり、多臓器不全を起こしかけているようでした。
鴻ノ池本人も、朝から体がだるくて吐き気がひどく、寒気とめまいがすると言います。

しかし、CTやエコーで調べても異常を発見することができませんでした。

犯人が毒を盛ったのかもしれないと思い、鷹央に電話して指示を仰ぎます。
すると鷹央は、辻野に頼み込んでICUに入れろと言いました。

しかし、その数時間後に鴻ノ池が急変したと秋津野乃花が叫びました。

脈がなく、蘇生処置をしますが、「30分後、小鳥遊は死亡確認をしました。

その後、辻野は、棚にある分厚い辞書に隠していたアンプルを
自分の腕に注射しました。

それを、院長の許可をとって設置した隠しカメラで見ていた
鷹央と成瀬と迫刑事は部屋に入ります。
鷹央は辻野が『透明人間』の正体であり、湯浅を殺した犯人だと言いました。

辻野が注射した液体を迫が調べ、麻.薬で陽性反応が出たと言いました。

鷹央はまず、去年の12月に辻野が目撃した『透明人間』は、
辻野の麻.薬による幻覚であり、湯浅は辻野を庇っていただけだと説明します。
その後、湯浅は辻野を社会的ダメージなく麻.薬依存症から更正させようと、
更正施設を探していたのでした。

しかし辻野は、湯浅が手術用の麻.薬を盗んでいるかのように記録の改竄をします。
それに気づいた湯浅が辻野を告発しようとし、口封じに殺されたのでした。

また、湯浅が殺されたとき、鷹央は辻野のおかしな行動に気づいていました。

それは、手術室の中に全身麻酔用のカートがあったにもかかわらず、
わざわざ廊下を走って救急カートを取りに行ったことでした。

鷹央は辻野のマグカップに印刷された、デグーという、
リスのようなげっ歯類を指さします。
それは辻野のペットをマグカップにプリントしてもらったものでした。
そしてそのデグーの元の飼い主は湯浅であり、
湯浅は大学院でマウスを使った実験をしていました。

湯浅は去年の3月に、デグーに噛まれてアナフィラキシーを起こしました。
げっ歯類の唾液に含まれるリポカリンは、
人間に対して強烈なアレルギーを起こすことがあるのです。
これでは、マウスを使った研究を続けることは困難です。

湯浅は治療した医師に忠告され、大学院を辞めたのでした。

辻野はそのアレルギーを利用して湯浅を口封じすることにし、
まず剃刀入りの脅迫状で指を傷つけさせました。
さらに、ペットショップで売られている冷凍マウスからリポカリンを抽出し、
手術で使う手袋の指先に塗ります。
湯浅は鴻ノ池の手術を終えた後、一旦手袋を脱いだので、
その手袋とすり替えました。

鴻ノ池の呼吸状態を確認していたあたりで、湯浅はアナフィラキシーを起こし、
声帯が腫れあがり、声門が閉塞して窒息してしまいました。
湯浅は自分で自分の首を押さえ、
『透明人間』と取っ組み合っているように暴れました。


しかし、医師である湯浅は「自分がアナフィラキシーを起こしていることに気づき、
アドレナリンを注射しようと全身麻酔用カートに飛びつきますが、
辻野が予め抜き取っていたため、アドレナリンはありませんでした。

湯浅は最後の手段として、メスで首の皮膚ごと切開し、
その部分にチューブを差し込むことで強引に気道を確保しようとしました。

しかし、間違って血管を切ってしまい、亡くなってしまったのでした。

辻野の予定では湯浅はアナフィラキシーのショックで
『病死』する予定だったのに、
誰がどう見ようと『殺人』になってしまいました。

そこで辻野は蘇生に参加するふりをして、
廊下にあった救急カートを手術室まで運び、
手術室内のカートからアドレナリンのアンプルを抜いたことを誤魔化しました。

凶器であるリポカリンを仕込んだ手袋も回収し、
アドレナリンを投与することでアレルギー症状を強力に抑え込みました。

証拠はないと言った辻野の前に、生きた鴻ノ池が現れました。

辻野の犯行を暴くために、鴻ノ池の血液を敗血症患者のものとすり替えたり、
鴻ノ池に体調不良の演技をしてもらったりして、ICUに移動させ、
辻野が鴻ノ池を殺害しやすい環境を作っていたのでした。

小鳥遊は嘘をつくとすぐに顔に出てしまうため、
鴻ノ池をICUに移すまで種明かししてもらっていませんでした。

辻野が鴻ノ池を殺そうとしたのは、被疑者死亡という形で書類送検させ、
事件の捜査を打ち切らせるためでした。

心電図や、辻野がリドカイン溶解液を投与した点滴ラインにも細工がしてあり、
鴻ノ池は本当に死んだと辻野に思い込ませ、
安心させて麻.薬を使ったところを現行犯逮捕する、
というのが今回の作戦だったわけです。

辻野が成瀬と迫に逮捕されて出ていくと、
なんで湯浅は鴻ノ池を殺そうとしたのか、と鴻ノ池は訊きました。

それは、密室に2人きりという状態で死亡したら、
鴻ノ池に殺人容疑がかかってしまうと湯浅は考えたからです。
鴻ノ池に筋弛緩剤を投与すれば、動けなくなりますし、
湯浅は優秀な麻酔科医なので、呼吸はできるぎりぎりの量なら、
鴻ノ池が死ぬ危険もほとんどありませんでした。

こうして見事に事件を解決し、
小鳥遊と鴻ノ池は天医会病院に戻ることができました。


というあらすじなのですが、これまでは嫌な女だなー、
という印象しかなかった鴻ノ池の評価が上がった話だったと思います。                  スポンサードリンク

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