大樹連司・鬼頭莫宏「ぼくらの~alternative~」2巻7章「キリエ」のネタバレ解説

チズが「自分で自分の頭を撃った後、
キリエは庄司を病院へ運ぶよう、コエムシに頼みました。

コエムシが戻ってくると、次のパイロットは誰なのか、
と訊きました。しかし、誰も名乗り出ません。

さらに、≪人形≫が勝手に動き出し、
≪洋梨≫を内側からこじ開けようとしていました。

マーヤによると、操縦者はここで戦うのが決まりなので、
コックピット内にいるのは間違いありません。

やがてキリエが、チズの赤ん坊が契約者なのではないか、
と言い出しました。

≪人形≫が癇癪を起こすように大きく身をよじると、
≪洋梨≫の花弁がはじけとんで四散しました。

≪人形≫がめちゃくちゃに腕を振り回し、
その先端が敵の急所を叩き潰します。

信じられませんが、これで≪人形≫は勝ちました。

しかし、自分が戦い、勝利したことなど何も分からない赤ん坊は、
勝った後もじたばたと駄々をこねていました。

やがて、≪人形≫の顔にある光点が1つ消え、
残りは8つになりました。

顔にある光点の数が、残りのパイロットの数に一致している、
というのがキリエの推測でした。

しかし、生存している子供たちの人数は、マーヤを除くと9人なので、
数が1つ合いません。

誰か1人契約していないことになるわけですが、
誰も自分が未契約者だとは名乗り出ませんでした。

やがて、キリエが声を呼ばれ、自分が次のパイロットだと名乗り出ました。

しかしキリエは、もしも自分が、
≪洋梨≫の最初のパイロットの少女と同じことをしたら、
田中さんは、ぼくを殺しますか? と訊きました。

それから4日後、足りなくなったパイロットを補充するために、
田中と関が契約しました。
そのとき、マーヤが田中に突っかかると、
いま、この場で契約できないようなら、
この子たちの保護者だという言葉が嘘になってしまう、と田中は言いました。

その後、キリエ以外のメンバーで食事をとりながら、
ブリーフィングをします。

ワタシたちを全員殺して、
きちんと訓練を受けた軍人たちが代わりにパイロットになる、
ということも可能だ、とマリアは言います。

しかし、軍の上層部がそういう結論に達しないよう、
田中と関は、契約者が契約者以外の手によって殺された場合、
この地球は消滅する、と上層部に嘘の報告をしていました。
また、欠員が出た場合、
即座かつ無作為に近くにいた別の人間(この場合は田中と関)が
次の契約者となる、という嘘の報告もしていました。

コダマは、庄司が撃たれたのは俺のせいでもある、
と言いますが、田中は、あの場でのあなたの行動が、
完全に悪いことだとは思っていない、と言います。

キリエは、カコやツバサのとき、自分が相手の地球人を殺したようなものだ、
と考えていました。

のみならず、ワクやチズのことも、自分の責任だと感じていました。

キリエは、マーヤがネタバラシをする前から、
コズエが戦ったのは並行世界の地球ではないか、と思っており、
それをチズにも話していました。

チズは最初、原作の漫画と同じように、
≪人形≫を使って直接畑飼たちに復讐しようとしていました。
しかし、もしも自分の戦いがアウェイ戦になってしまったら、
その方法だと復讐が失敗してしまいます。

そこで、チズは保険として庄司に畑飼たちの殺害を依頼したり、
ホーム戦のときにパイロットを殺して、
自分がその戦いのパイロットに成り代わったりする、
という方法を考えていたのです。

また、チズが拳銃自殺したとき、
チズが自殺に失敗して延命してしまうと自動的に戦闘に負けてしまうので、
キリエは、庄司を病院に運べとは言っても、
チズを病院に運べとは言いませんでした。

それが、ワクやチズのことも自分の責任だと感じている、という意味です。

場面が代わり、キリエの視点になります。

キリエの家は、カコの戦闘のときに被災してしまっており、
現在は仮設住宅で暮らしていました。

キリエは母親に頼まれ、隣の仮設住宅に引っ越してきた、
母親の姉にあたる人物の家に行きます。

そこで、キリエの4歳年上の従姉妹である、和子の遺影に線香を上げました。

和子は高校生のときに、1人の友人の苦しみを一緒に背負って、
友人と一緒にマンションの上から飛ぶことにしました。
しかし、和子は飛べず、友人は死んで和子は生き残り、
生きることも死ぬこともできなくなっていました。

しかし、カコの戦闘で火災が発生しました。
和子は、炎に包まれた家から逃げず、亡くなったのでした。

キリエが廃校になった学校へ行くと、カコの姉に声をかけられました。

カコの姉は、カコの生存を信じてカコを探しており、
カコの情報を集めるポスターをキリエに渡しました。

その夜、キリエは田中のいる横田基地を訪れました。

キリエは、≪洋梨≫の最初のパイロットだった少女の気持ちは分かるが、
今は肯定できない、と言います。
彼女にとっての相手のパイロットは、自分の世界のためなら何でもする連中だった、
そう勝手に決めつけていました。
しかし、実際にはワクは、敵のはずの彼女をかばいました。
だから、キリエは、彼女がとても傲慢な気がしました。

キリエは田中に頼み、畑飼に会わせてもらいます。
そのとき、田中から一本のナイフを渡されました。
そのナイフは、チズのナイフでした。

畑飼のところに行きますが、畑飼は自分がチズに対してやった行為を、
全く反省しておらず、キリエを自分の側に引き込もうとしました。

しかし、キリエがナイフを見せると、さっさと殺せ、と畑飼は言います。

キリエは、「自分には畑飼を殺す理由も権利もない、と言います。
キリエがいま畑飼を殺しても、畑飼は後悔もしないし悔い改めもせず、
運が悪かったと思うだけです。
それだと、畑飼を肯定してしまうことになる、とキリエは考えました。

先生はその生き方を貫いて、行けるところまで行ってください、
そのためにぼくは戦います、とキリエは言いました。


それから1週間後、戦闘があります。
今回はアウェイ戦でした。

敵は、矢理のように細い胴体と二対の鋭い剣のような翅を持った、
≪蜻蛉≫でした。

≪蜻蛉≫は高速で空を飛び、≪人形≫を傷つけます。
≪蜻蛉≫はあまりにも速く動くため、≪人形≫の攻撃は当たらず、
劣勢に追い込まれます。

そのときコダマが、≪蜻蛉≫に乗っている敵のパイロットの気持ちになって考えろ、
とアドバイスをしました。

≪蜻蛉≫はもともと、≪人形≫の行動を先読みして攻撃してただけだったので、
≪人形≫が≪蜻蛉≫の攻撃を避けようとしないことで、
逆に攻撃を回避することができました。

さらにキリエは、「≪蜻蛉≫に背を向けて走り出します。

そのとき思い出していたのは、カコとの思い出でした。

カコはキリエのペースに合わせて長距離走を走り、
キリエが最下位にならないように自分が最後にゴールしたことがありました。

さらにカコは、足が遅いキリエに、
『よーい、ドン』の『ドン』で走るのではなく、
『よーい』で走るのだとアドバイスをし、
そのおかげでキリエは小学校の最後の運動会の短距離走で、
生まれて初めてビリ以外の順位をとりました。

≪蜻蛉≫のパイロットは、背中を見せて走る≪人形≫に、
一直線に攻撃を仕掛けます。
しかし、攻撃が当たる直前に、≪人形≫が振り返り、≪蜻蛉≫を攻撃しました。

攻撃は当たり、≪蜻蛉≫が地面に激突します。
≪人形≫はそのまま何度も≪蜻蛉≫を攻撃し、
半壊した白い球体、敵のコックピットが現れました。

キリエはコエムシに頼み、敵のコックピットに転送してもらいます。
そして、敵のパイロットである少女を、
チズのナイフで直接殺害しました。


というあらすじなのですが、キリエの敵との戦い方が、
とてもキリエらしくて良かったです。

キャラの特性を生かす、というのはこういう意味なのだと思います。

デブなキリエが意外と速い、
とかいう意味不明なことをやったアニメにも見習ってほしかったです。

2巻はここで終わり、3巻に続きます。                  スポンサードリンク

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