東川篤哉「かがやき荘アラサー探偵局」Case3「週末だけの秘密のミッション」のネタバレ解説

法界院法子のところに、友人の松原清美が相談にやってきました。

清美の父、松原浩太郎、73歳は、
毎週金曜日の夜になるとどこかに出かけていきます。
浮気しているのではないか、と清美やその母親の美津子は心配していました。

その話を聞いた法子は、かがやき荘の「チャーリーズ・エンジェル」こと、
アラサー3人娘に丸投げします。

成瀬啓介がその話を葵たち3人のところに持っていくと、
3人は嫌がります。
が、いつも通り家賃をチャラにすると言うと引き受けました。

啓介は、松原浩太郎について説明します。
浩太郎は、40年以上前に美津子と2度目の結婚をしました。
美津子にとっては初婚です。
浩太郎は会社を随分前に定年退職し、現在は吉祥寺で妻と2人暮らしです。

車を持っていない3人組に、法界院家の高級車を尾行用に貸すことが決まり、
6月の第1週の金曜日になりました。

牛丼屋のバイトを終えた美緒は、吉祥寺北町に行き、
礼菜と先に待っていた小野寺葵の運転する黒いボルボに乗りました。

浩太郎の住む3階建ての家を確認後、
葵はコンビニのバイトがあるので先に離脱しました。

美緒が運転席に移動すると、
礼菜はライオンズ対タイガースの交流戦のラジオを聞き始めます。
美緒はライオンズファンなので、
耳をダンボのようにしながらラジオの音声を聞きます。

やがて、浩太郎の運転する白いセダンがガレージから出てきました。
早速、2人は尾行します。

やがてセダンは、吉祥寺東町の工事現場前で停まりました。
武蔵野市と杉並区の境界線が交錯するあたりです。

そして、午後九時半ごろから十一時ごろまで、
セダンはその場所に停まり続けていました。
その後、白いセダンは道を引き返して自宅に戻りました。

訳が分からない行動ですが、浮気相手は分からなかったので、
尾行をするしかありません。

翌週の金曜日の夜。
今回は、礼菜がコスプレショップのバイトがあり、
葵と美緒の2人で尾行することになりました。

赤いアクセラに乗り、「SPEED」のCDを聞きながら、
浩太郎の自宅を張り込むと、先週と同じようにセダンが走り出します。

早速尾行しますが、セダンは例の工事現場で停車していました。
しかし、午後9時10分くらいになり、セダンが急に走り始めます。

セダンは吉祥寺を抜け、西荻窪に入ります。
しかし、セダンは赤になりかけた信号に突っ込んでいき、
美緒たちはセダンを見失ってしまいました。

さらにその翌週の金曜日夜。
礼菜も葵もバイトから抜けられないようになり、
美緒はラジオでライオンズの試合を聞きながら、
茶色いベンツに乗って1人で尾行することになりました。

セダンは住宅街の細い道を抜け、善福寺公園で停止しました。

美緒はカメラの用意をしますが、
白いセダンに本当に浩太郎が乗っているのかと、急に不安になりました。

ベンツを降り、セダンの運転席を覗き込みます。
そこには確かに浩太郎がいて、安心してベンツに戻ろうします。

しかし、美緒は後方から背中を突き飛ばされ、
ベンツのルーフの角に頭をぶつけ、気絶してしまいました。

一方、啓介は声を隠した怪しい電話に呼び出され、
啓介の大事な女性が善福寺公園で死んでいる、と言われます。

大事な女性と言われても、啓介には恋人なんていません。
しかし、法子のことかもしれないと思い、善福寺公園に行きました。

そこでベンツを発見し、その傍に倒れている美緒を見つけました。

その翌日、啓介は法子にそのことを報告します。
すると法子は、今回の浮気調査の件を打ち切りにしてほしい、
と言いました。
依頼人の清美が、急に依頼を取り下げたのだそうです。

啓介はそのことを葵たちに伝え、家賃は半額だけ免除する、と言いました。

しかし、納得できない美緒たちは、美緒が頭を殴られた件について、
独自に調査を続けます。

数日後の平日の夜、美緒と礼菜は浩太郎の行きつけの店に行き、
浩太郎の友人たちに話しかけます。

礼菜がジジイ転がしのテクニックを発揮し、
酔っ払った浩太郎が「しーちゃん」という名前を口にした、
という情報を仕入れます。

しーちゃんというのは、浩太郎の別れた前の妻、
椎名雅美のことだろう、と浩太郎の友人は教えてくれました。

その週末の金曜日の午後8時半に、
葵、美緒、礼菜の3人は椎名雅美の家に行きました。

雅美が家を出たのを見て、浩太郎のところに行くのかと思い尾行しますが、
雅美はコンビニに行った後自宅に戻ってしまいました。

さらに、尾行していたことがバレており、
家の窓から顔を出した雅美に怪しいと言われてしまいます。

葵は美緒の顔を見せ、美緒に見覚えがないかと訊ねます。
しかし、雅美は否定し、嘘をついている様子もありませんでした。
雅美は、美緒を突き飛ばして怪我を負わせた人物ではないようでした。

しかし、そのとき、
葵は窓の向こうから野球中継が聞こえてくることに気付きました。
野球が好きなのかと雅美に訊きますが、雅美は否定し、
ただ点けているだけだと答えました。

それを聞いた葵は、真相に到達しました。

さらにその翌週の金曜日に、「啓介は浩太郎が運転するセダンの前に出て、
娘さんからのプレゼントだと言い、ある箱を渡しました。

その後、かがやき荘に行った啓介は、箱の中身について質問します。

そのとき、ラジオ番組、
『玉山アキラと椎名カオリのぐだぐだいうだけの生放送』が始まりました。
番組MCの椎名カオリは、『しーちゃん』という愛称を言います。

しーちゃんは、浩太郎と雅美の間にできた息子の、娘でした。
清美は独身で子供もいないので、
浩太郎にとってはカオリが唯一の孫ということになります。

『ぐだ生』はラジオ多摩川の看板番組なので、
浩太郎は当然、それを聞こうとします。

ところが、浩太郎が暮らす吉王子北町近辺では、
ラジオ多摩川の周波数が上手く受信できません。
そこで浩太郎は、放送時間に合わせて車で出かけ、
電波状況のいい場所に車を停めていたのでした。

それが最初は工事現場だったのですが、工事が進むと電波状況が悪くなり、
それ以降は別の場所に移動していました。

そして、美緒を突き飛ばしたのは、浩太郎の現在の妻の美津子でした。
清美が法子に、浮気調査を依頼したことを知らない美津子は、
浩太郎のセダンにGPS発信機を取り付け、善福寺公園に行きました。

そこで、セダンの陰から姿を現した美緒を発見し、
美緒を密会相手だと勘違いして突き飛ばしました。

美津子はその後、娘の清美に打ち明け、清美は母親の勘違いに気付きます。
母親の尻拭いをしようと、美緒の携帯を見て、
啓介に大袈裟な電話をして美緒を発見させました。

そして、母親の起こした傷害事件についてこれ以上調べてほしくないので、
調査を打ち切ったのです。

葵たちは、美緒の額の傷を見せて脅し、
清美に海外の放送局でも受信できる、高級な超高性能ラジオを買わせ、
啓介を経由して浩太郎にプレゼントさせたのでした。

ちなみに、葵がこの事件に真相に気付いたのは、
野球を好きではない雅美が野球中継を聞いていたからでした。
野球中継はいつ終わるか分からないので、
後の番組を聞くために点けっぱなしにしていたのです。

啓介はうまく交渉し、法子に家賃の残り半分をチャラにさせ、
この事件は一件落着となりました。


というあらすじなのですが、結局今回は殺人事件が起こりませんでしたね。
しかし、意外な真相で面白かったです。                  スポンサードリンク

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