東川篤哉「かがやき荘アラサー探偵局」Case2「洗濯機は深夜に回る」のネタバレ解説

5月15日金曜日の夜。
礼菜は女性アイドルのコンサートの帰りに、
駐車場に不法投棄された大きいサイズの一槽式の全自動式洗濯機を
眺めている美緒を発見しました。

美緒は礼菜より一足早く、
牛丼屋のバイトの帰りに洗濯機を見つけ、立ち止まっていたのです。

かがやき荘の洗濯機は壊れてしまっており、
新しいものを買う余裕もなかったため、
これ幸いとばかりに持ち帰ります。

しかし、葵は一足先に酔いつぶれて寝ていたため、
洗濯機は玄関前に置き、かがやき荘に持ち込むのは翌朝にしました。

しかし、その夜中の午前3時に、礼菜は葵に起こされます。
玄関先に置いてあった洗濯機が、何者かによって勝手に洗濯されており、
その音に驚いた葵が礼菜を起こしたのでした。

洗濯機の電源コードは、
普段は防犯ライトの電源になっているコンセントに刺さり、
庭の水まきをするホースで水が入れられ、
庭先の物干し竿に干してあった雑巾が洗われていました。
しかも、時間短縮コースを選択されていました。

その数日後の、5月18日月曜日。
成瀬啓介は北沢加奈子という70代の老婦人の世話をしていました。

加奈子は法子の学生時代の家庭教師で、
身体の具合が悪いと加奈子からヘルプの要請を受けた法子は、
加奈子の世話を見習い秘書の啓介に丸投げしたのでした。

2日後の午前10時にもう一度来る約束をし、
啓介は『ハイム西荻』を後にします。
その際、オートロックの共用玄関を、
啓介と入れ違いに通り抜けた不審な男を目撃しました。

男は、頭頂部の髪の毛が薄くなった、グレーのスーツを着た中年男でした。
啓介は少し気にしましたが、そのまま立ち去り、
かがやき荘へ家賃の催促に行きます。

午前3時に洗濯機を勝手に回したのは啓介ではないか、
とアラサー3人娘から問い詰められますが、
もちろん啓介が犯人ではないので違うと言いました。

その翌々日の5月20日水曜日。
啓介は、お見舞いに行く法子を連れて北沢加奈子の住むマンションへ行きます。
しかし、加奈子は姿を消しており、
2日前に共用玄関ですれ違った中年男性の死体がありました。

被害者は田所信吾という47歳の男で、
コメカミを鈍器か何かで殴られて殺されていました。

警察は、行方をくらました加奈子が犯人ではないかと疑います。
法子は、もし加奈子が犯人なら海外に逃亡する手助けをしてあげよう、
そのためには警察より先に加奈子を見つけないといけない、
ということで、加奈子の甥の大塚敏夫という男に話を聞きに行きました。

31歳の大塚敏夫は、仕事でベトナムにいたときに事件の報せを受けました。
警察から事件を知らされた加奈子の妹(敏夫の母親)が、
ベトナムにいた敏夫に知らせ、日本に呼び戻したのです。

かがやき荘の家賃と引き換えに、加奈子を探してほしい、
と啓介はアラサー3人娘に頼みます。

3人は不愉快な気分でしたが、家賃を払える保証はないので引き受けました。

早速、西荻窪駅前で、加奈子の目撃証言を聞き込みします。
目撃者は想像以上に多かったのですが、
田所信吾が殺されたとされる18日月曜日以前の目撃情報ばかりでした。

葵たちが喫茶店で励まし合っていると、
杉浦というフリーターが話しかけてきました。
杉浦は、駐車場に不法投棄されていた例の洗濯機を、
礼菜や美緒より先に目をつけていたと言い、あの洗濯機を返せと言います。

当然、葵たちは断りましたが、
あの洗濯機を捨てたのは70歳ぐらいの小柄なおばあさんだった、
という情報が入りました。
加奈子の杉浦に写真を見せると、確かにこんな感じだったと言います。

そして葵は、事件の真相に到達しました。

28日木曜日午後11時に、啓介は葵に呼び出され、
車でかがやき荘へ行きました。
到着した途端、3人娘たちは中に乗り込んできます。
美緒はスマートフォンで何かを追跡しており、
国分寺あたりに行けと言われます。

啓介は訳が分かりませんでしたが、言われた通りに運転し、
やがて林の入り口に停められたセダンに辿り着きました。
そのセダンのバンパーの下に、礼菜のスマートフォンがあり、
それを発信機にして追跡していたのでした。

啓介、葵、美緒、礼菜の4人が林の中に入っていくと、
2つの人影が何やら怪しいことをしていました。

啓介たち4人が近付くと、形勢不利と判断した2つの人影は逃げていきます。

啓介は追いかけますが、穴に足を取られて転んでしまいました。
その穴の中をペンライトで照らすと、「北沢加奈子の死体がありました。

さらに、林の奥から悲鳴が聞こえてきて、
啓介は近くにあったスコップを拾って駆けつけます。

怪しい男戦闘になりますが、スコップがまぐれで当たり、
男は気絶してしまいました。
改めて顔を確認すると、大塚敏夫でした。

さらに、もう1つの人影の正体は、
加奈子の妹(敏夫の母親)の真知子でした。

警察を呼び、事情聴取に付き合ってかがやき荘に戻った後、
葵は事件についての真相を語ります。

まず、5月15日金曜日に、敏夫は加奈子を殺してしまいます。
敏夫は真知子に相談し、アリバイ工作をすることにしました。

加奈子の死体を、箱代わりの洗濯機に入れて、マンションから出し、
車の中に移動させます。
その際、真知子が洗濯機を仮置きしたのを、
杉浦に目撃されたのでした。

礼菜と美緒に、洗濯機をかがやき荘に持ち去られてしまいますが、
洗濯機の中にある加奈子の血や痕跡を洗い流すために、電源を入れ、
水で洗濯したのでした。雑巾はカムフラージュです。

加奈子の遺体を国分寺の雑木林の中に埋めた後、
敏夫はベトナムに行き、アリバイを作ります。

その間に、真知子は加奈子になりすまして生活し、
啓介を含めて色んな人に目撃された後、行方をくらまし、
死亡推定時刻が曖昧になった加奈子の死体が発見される、
という流れになるはずでした。

しかし、加奈子を訪ねてきた田所信吾を、
真知子が殺してしまい、加奈子がその犯人と疑われていたことから、
計画を変更します。

加奈子の死体は見つからない方が都合が良いので、
浅く埋めてあった死体を掘り返そうとしていたところを、
葵たちに突き止められたのでした。

後に、法子が荻窪署の署長に圧力をかけて聞き出したところによると、
敏夫が加奈子を殺してしまったのは相続にまつわる感情のもつれが
原因だったそうです。

ちなみに、例の洗濯機は気持ち悪くて使えないので、
葵たちは杉浦に売りつけて処分してしまいました。


というあらすじなのですが、洗濯機が夜中に勝手に動いていたことに、
合理的な説明がつくのが面白かったです。
ただ、「本当は真知子なのに、三人称視点の地の文で加奈子と書くの」は、
ちょっとアンフェアだなと思いました。 見やすい記事一覧はこちらです。
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