星新一「年賀の客」

主人公の30歳くらいの男は、お金持ちな老人に新年の挨拶をします。

去年、主人公は老人にお世話になったのですが、
どうしてあんなに面倒をみてくれたのか、と主人公は尋ねます。

すると老人は、30年ほど前に、
学生時代の友人がお金を借りに来た、という話をしました。

しかし、その友人はお金を返せそうにないので、老人は断りました。

その後も、4、5回ほど友人はお金をせびりに来ます。

いつも、ちょっと肩をすくめ、金をくれよ、とねだっていました。

友人は最後に来たとき、こんど生まれてくる時は、
金に不自由しないように生まれてくるつもりだ、と言い、
死んでしまいました。

しかし、お金しか信じず、生まれかわりなど信じない、
という老人の信念は変わらず、他人の世話などしませんでした。

それが、去年、初めて主人公が老人のところに来た日から、
老人の信念は変わったのでした。

その亡くなった友人は、わたしに似ていたのか、
と主人公が尋ねると、「老人が答える前に、
老人の孫娘がやってきました。

その孫娘は、『ねえ、おじいちゃん。お金くれない』とねだり、
ちょっと肩をすくめました。

主人公が初めて老人のところに来た日の朝から、
孫娘はそんなねだりかたを始めたのでした。

というあらすじなのですが、この話のオチは、
主人公が老人の友人の生まれかわりと見せかけておいて、
実は孫娘の方が生まれかわりだった、ということだと思います。

主人公の年齢が30歳くらいで、老人の友人が亡くなったのも30年くらい前、
というのがミスリードになっていたわけですね。

可愛い孫娘が友人の生まれかわりかもしれないと思った老人は、
また別の誰かが自分の孫に生まれ変わったら嫌だと思って、
信念を変えたのでしょう。


タイトルの「年賀の客」には、お年玉をもらうためにやってくる孫、
という意味もあるのでしょうね。                  スポンサードリンク

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