星新一「包囲」のネタバレ解説

ある日の夕暮れ、主人公の「私」は、駅のホームに立っていました。

電車がやってきた途端、何者かに線路に向かって突き飛ばされます。

幸い、「私」は近くにいた男の服に掴まったので、
線路に落ちずに済みました。

振り返ると、犯人と思しき、
小柄で貧相な男が駅から出ていくところでした。

「私」は犯人の男を近くの公園に連れ込み、尋問します。

すると犯人の男は、たまたま2人の人から、
「私」を殺すように頼まれ、
それぞれがかなりの報酬を払うと言ったので実行した、と白状しました。

「私」は実行犯から依頼者の名前と住所を聞き出し、
手帳にメモしました。

「私」は依頼者である2人のところへ行き、問いつめます。
すると、その2人も、実行犯と同じことを言いました。
別々の2人から「私」を殺すように頼まれたのだそうです。

そうして手帳を1冊書き潰しましたが、「正体には辿り着きませんでした。
しかし、世の中の人すべてが私を殺したがっていることだけは、
想像がついてきた。
」というところで、この話は終わります。

この話のオチは、要するに、ネズミ講の殺人バージョンですね。

「世の中の人すべてが私を殺したがっている」と聞くと、
そんなわけないだろう、と思いますが、これは正確には
「世の中の人すべてが、私が死んでも構わないと思っている」
ということなのだと思います。

世の中の殆どの人は「私」のことなんか知りません。
よく知らない人だから、別に死んでもいいと思っている。
でも、殺して捕まるのは嫌だから、
他の人に「私」を殺して欲しいと頼み、たらい回しにしていたわけです。

そして、この話を読んだ読者も、
知らない誰かから「死んでも構わない」と思われていると気付いたとき、
この話の印象がガラリと変わるのではないでしょうか。 見やすい記事一覧はこちらです。
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