大樹連司・鬼頭莫宏「ぼくらの~alternative~」1巻4章「ツバサ」のネタバレ解説

ツバサには、三棟続きのコミュニティ住宅に住む2人の幼馴染の男の子たち、
モジとナギがいました。

落ち着いた性格で聡明なモジと、活発なスポーツ少年のナギ。
2人が自分のことを「異性」として見ていることには気付いていました。

そんなある日、小学6年生のときに、ナギが心臓の病で倒れました。
遺伝性のやっかいな疾患で、心臓移植をしなければ20歳まで生きられません。

それから1年近くが経過した頃、ツバサは≪人形≫のパイロットに選ばれました。

モジは、頻繁にナギのお見舞いに行っています。
それはツバサとナギを2人きりにさせたくない、
というツバサに対する好意の現れでした。

ここで回想です。
カコの戦闘が終わった後、ツバサたちはコエムシにルールを再確認しました。

怪獣が出現してから48時間以内に敵を倒さなければ、
この地球が消滅します。

そして、その敵を倒すことができるのは≪人形≫だけなので、
パイロットに選ばれても≪人形≫を動かさなければ死なずに済む、
なんて上手い話はありませんでした。

ツバサたちがとることのできる選択は、
勝ってこの世界を守って死ぬか、負けてこの世界とともに死ぬ、
の2通りしかありません。

マリアが、誰がこのルールを定めたのかと訊くと、
マーヤは、「神さま」だと言いました。
マリアが、こんな悪魔のような所業が神の御業であるものかと反論すると、
初めてマーヤは深い怒りを込めて「その悪魔こそが、私たちの神なのよ」と言いました。

ツバサは、自分を育ててくれた両親や、学校の友達、
そしてモジとナギを守るために戦う、と決めました。

回想終わりです。

ツバサは死の恐怖で眠れぬ夜を何度も過ごしました。

ある日、ナギのお見舞いに行くと、「怪獣」の話になりました。
ツバサは、自然学校で知り合った友達が行方不明になった、という話をします。

すると、ナギは、自分がそいつの代わりに死んでやれればよかったのにな、
と言いました。

病気になってすぐの頃は、早く移植者が見つかりますように、と祈っていたナギですが、
あるとき、それが祈りではなく呪いであることに気付いたのです。
誰か早く死んでくれますように、という。

ナギは、自分ができることは早く死んで他の誰かに心臓以外の臓器を提供することくらい
なのではないか、と言います。

ツバサはそのナギの言葉を遮り、ナギが生きているだけで嬉しいと言いました。

するとナギは、「ツバサのことが好きだよ」と告白しました。

その後で、「モジのやつをよろしくな」と言いました。

同時刻。実はそのとき、病室の前に、モジが立っていました。
モジは、ナギの「モジのやつをよろしくな」という台詞は聞かず、
告白の部分だけを聞いてしまいました。

このままナギが心臓病で死んでしまえば、ツバサは一生モジを選ぶことはないだろう、
とモジは考えました。

病室には入らずに待合室に行ったモジは、そこでマーヤと出会います。

マーヤは、自分はツバサのクラスメートなのだと名乗り、
怪獣が、数日以内にモジの家がある街にやってくる、と予言しました。

もしも殺したい相手がいるのなら、事前にモジの街に呼んでおかないといけない、
とマーヤは助言します。

そしてモジは、自分がツバサに選ばれるためには、
怪獣災害で事故死に見せかけてナギを殺すしかない、
という結論に達してしまいました。
ナギが病気以外の理由で、モジにも起こりうる原因での死を迎えれば、
自分とナギは対等である、とモジは考えたのです。

いつの間にかマーヤはいなくなっていました。

そして、数日後。
敵性怪獣≪矛盾≫が現れました。
一つは細長く鋭い≪矛≫のような形をしており、
もう一つは五角形の≪盾≫のような形をしています。
急所は一つで、片方が片方を遠隔操作して戦うタイプです。

避難を待つこともできず、≪矛≫が動きました。

≪矛≫が攻撃をし、≪盾≫がレーザーを放ちながら防御と牽制をするという戦い方で、
≪人形≫が若干不利でした。

≪盾≫が乱射したレーザーを、≪人形≫の装甲が跳ね返し、
ツバサたち3棟の家を凪ぎました。
ナギ、ツバサの家が倒壊し、モジの家も半壊します。

そのとき、ツバサは半壊した家の中にモジとナギがいることを認識しました。

その日は、ツバサたち3家族がここに引っ越してきた日であり、
ナギが入院するまではちょっとしたパーティーをしていた日でした。

モジは、ツバサを元気づけよう、とナギを説得して、
小康状態のナギを一時帰宅させたのでした。

レーザーで家が半壊したとき、モジもナギも奇跡的に生きていました。
しかし、ナギはショックで心臓発作を起こしてしまいます。

ナギはポケットから常備薬を取り出しますが、「ナギはその手を踏みつけます。
ツバサはやさしい子だから、ナギが生きているとずっと拘束されてしまう、
とモジは言い、薬のケースをもぎ取って逃げました。

ワクとマリアは、コエムシに頼んでナギのところへ転送してもらいます。
救命措置や心臓マッサージをしますが、ナギは、
『モジ……あり……がと……う……』
と最期の言葉を言い、亡くなりました。

ツバサは戦う意味を見失ってしまいますが、
キリエは、ナギの心臓が動いた。今ならまだ間に合うから早く敵をやっつけるんだ、
と嘘をつき、ツバサを戦わせました。

ツバサは、コックピットを切り離し、脱出します。

そのとき、≪矛≫が≪人形≫の本体を貫き、そのままの勢いで≪盾≫も貫きました。

こうして、≪人形≫は≪矛盾≫に勝利しました。

キリエが、ツバサを騙したことを謝ります。

ツバサはナギの死体をかき抱き、『私、なんのために戦ったのかな』と言った後、
唇を重ねました。

数日後の合同葬儀で、ワクはモジを発見しました。
ワクはモジに詰め寄りますが、
モジは壊れた人形のようにぼんやりとした目をしているだけでした。

そのとき、ワクは自分の名前が呼ばれ、次のパイロットに選ばれたことを知りました。


というあらすじなのですが、モジではなくツバサがパイロットに選ばれていたら、
という「IF」の世界を上手く描写していたと思います。

原作の漫画でも、モジは当初、ジアースを使ってナギを殺そうとしていましたからね。
後でパイロットが死ぬと分かったため、モジのその計画はポシャってしまいましたが、
例えば漫画のコダマのタイミングでモジがパイロットになっていたら、
かなり悲惨なことになっちゃってたでしょうね。

この話は2巻に続きます。 見やすい記事一覧はこちらです。
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