川原礫「ソードアート・オンライン7 マザーズ・ロザリオ」のネタバレ解説

ソードアート・オンライン〈7〉マザーズ・ロザリオ (電撃文庫)


1月初旬。
5巻6巻の「ファントム・バレット」編から数週間後の話です。

新生アインクラッドは数ヶ月おきに10層ずつアップデートで解放されており、
アスナは旧アインクラッドでキリトと一緒に新婚生活を楽しんだ、
あの22層のログハウスを再購入してそこをホームとしていました。

そのホームに、シリカ、リズベット、リーファ達を招いて
一緒に学校の宿題をやっているとき、
リズベットは「絶剣」の噂についてアスナに話しました。

アスナは年末年始、結城一族の本家に挨拶に行っていたため知らなかったのですが、
その「絶剣」という通り名で呼ばれるプレーヤーは、
年末年始の頃から24層でデュエルを受け付けているのだそうです。

この新生アインクラッド及びアルヴヘイムでは、
プレーヤーが独自にオリジナル・ソードスキルを生み出し、
それを1代限りで他のプレーヤーに伝授することが可能になっています。

絶剣は他のVRゲームからのコンバート組らしいのですが、
片手剣用の十一連撃のオリジナル・ソードスキルを生み出し、
それを伝授するのを賞品にしてデュエルをしているのだそうです。

アスナですら五連撃技しか生み出すことができず、
それまで一番回数が多かった、サラマンダー将軍のユージーンですら八連撃なので、
現時点では最も回数が多いオリジナル・ソードスキルということになります。

当然、絶剣に挑戦するプレーヤーは後を絶たないのですが、
絶剣はとんでもない強さで勝ち続けているのだそうです。

ちなみに、キリトも絶剣に挑戦したのですが、負けてしまっていました。
キリト曰く、もし絶剣がSAOの世界にいたら、
二刀流スキルはキリトではなく絶剣に与えられていただろう、
というくらいの強さなのだそうです。

興味を持ったアスナは、翌日自分も絶剣に挑戦することを約束し、
ログアウトしました。

明日奈は現実世界に戻り、母親の京子と2人だけの夕食をとることになりましたが、
この母親というのが、分かりやすい言葉を使えば「教育ママ」なのでした。

京子は、明日奈がアミュスフィア(ナーヴギアの後継機)を使い、
ALOをプレイしているのを快く思っていません。
まあ、SAO事件に巻き込まれた娘が、
SAOから解放された後もネトゲをやっているのを見たら、
大抵の親は心配するでしょうが。

しかし、京子はそういうレベルではありませんでした。

明日奈が、SAO生還者ばかりが集められた学校に通っていることも気に食わず、
自分が調べた別の学校の編入試験を受けるようにと明日奈に強く勧めました。

明日奈はSAO事件のせいで勉強が2年遅れてしまっていますが、
単位制の高校に編入し猛勉強することで今年の9月には大学に進学できるのだそうです。

悪い話ではないような気もしますが、当然、
2年勉強が遅れている分を取り戻すのは並大抵の努力では叶いませんし、
今の学校を転校することになれば、
学校でキリトやリズベットやシリカといった友人達と会うのも難しくなります。

そういった明日奈の気持ちを無視して、京子は一方的に話を進めます。

京子はさらに、明日奈と和人を別れさせ、正月に明日奈と引き合わせた、
地方銀行勤務の遠縁の男と結婚させようとまで目論んでいました。

明日奈はやっとの思いで、編入のことはしばらく考えさせてほしいと言いましたが、
京子は来週までに必要事項を書類に記入しておくようにと言いました。

明日奈は、
京子自身が由緒ある名家ではなくただの農家に生まれたことを恥じているのでしょう、
と捨て台詞を吐き、自分の部屋に戻りました。

翌日、明日奈はALOにログインし、
キリト、リズベット、シリカ、リーファたちと一緒に絶剣のところへ行きました。

ちょうどそのとき、他の挑戦者が絶剣と闘っているところだったのですが、
絶剣は屈強な男だという予想に反してインプの女の子だったため、アスナは驚きました。

表紙右側の黒い髪の女の子が絶剣です。

アスナは躊躇いますが、リズベットに押されて、絶剣と勝負することになりました。
ルールは、地上戦で、HP全損決着モードです。
ジャンプはありだけど羽は使わず、HPが先にゼロになった方の負けです。

そして――アスナは善戦したものの、絶剣は凄まじく強く、
負けそうになってしまいます。

しかし、絶剣は勝負がつく直前に寸止めし、お姉さんに決めたと言い、
アスナの手を引っ張ってどこかへ飛んでいきます。

連れていかれたのは、27層にある宿屋でした。

そこには、絶剣改め「ユウキ」のギルド、「スリーピング・ナイツ」のメンバーがいました。

小柄なサラマンダーの少年のジュン、ノームの巨漢の男のテッチ、
痩せたレプラコーンの青年のタルケン、スプリガンの女性のノリ、
ウンディーネの女性のシウネーの5人でした。

……いきなりたくさんの名前が出てきて混乱すると思いますけど、
まあ、絶剣のユウキと、シウネー以外のキャラは無理して憶えなくても何とかなりますw

ユウキたち「スリーピング・ナイツ」のメンバーの目的は、
迷宮区の一番奥にいるボスを倒すことでした。

それも、レイド(1度にボスと戦える人数)の上限の49人ではなく、
1ギルド(最大7人)で倒すという無謀なことに挑戦していたのでした。

しかし、ユウキたちは25層と26層でもボスに挑戦していたのですが、
やはり6人では勝てず、そのために7人目のメンバーを探そうと、
ユウキはあんな派手なことをやっていたのでした。

で、ユウキはアスナを選んだわけです。

どうして1ギルドでボスを倒すという無謀なことをやっているのか、
についてはシウネーが教えてくれました。

第1層「はじまりの街」には、
ボスを倒したプレイヤーの名前が記載される「剣士の碑」があります。
ギルドが1つだけならプレイヤー全員の名前が記録されますが、
ギルドが複数になってしまうと、
記録されるのはギルドリーダーの名前だけになってしまうのです。

でも、ユウキたち「スリーピング・ナイツ」のメンバーは、
ギルドメンバー全員の名前を黒鉄宮に記録させたいので、
1ギルドだけでボスを倒そうとしていたのでした。

そしてアスナは、
一時的に7人目のメンバーになってほしいという頼みを受け入れました。

翌日の午後1時にまた会う約束をしてユウキたちと別れます。

ところが、そのとき、現実世界でアスナの母の京子が、
明日奈の被っていたアミュスフィアの電源を抜き、
強制的にログアウトさせました。

夕食の時間の6時半に5分遅れたため、京子がそんなことをしたのでした。

明日奈は夕食はいらないと言い、外へ出ました。
和人(キリト)に電話しようかとも悩みますが、
結局明日奈は電話することができませんでした。

翌日の2016年1月8日。

ALOに戻ったアスナは、きびきびとユウキたちに指示を出し、
ボス戦の準備を整えます。

アスナの指示で雑魚戦を極力回避し、
体力を温存したままボス部屋の前に辿り着きました。

しかしアスナは違和感を覚え、隠れていた他ギルドの3人組を発見しました。

対人戦が始まるのかと思いきや、3人組はPKではなく待ち合わせだと言い、
ボス攻略もアスナたちに譲ります。

何かおかしいと思いつつも、アスナ達はボス戦を開始しました。

今回のボスは、双頭の黒い巨人でした。

そして――アスナたちは全滅してしまいました。

死に戻りポイントである町の中に戻されますが、
アスナはすぐにボス部屋に戻って再戦をすると言いました。

実は、例の3人組は「盗み見(ピーピング)」という魔法をかけ、
ボス戦を覗き見していたのでした。

25層や26層でもユウキたちは同じことをやられており、
1回ボスに負けた後再挑戦しようとしたところを先回りされてしまっていたのです。

ボスの行動パターンが予め分かっていれば、攻略が楽になりますから、
あの3人組は他のプレーヤーと交代で24時間ボス部屋を見張っていたわけです。

アスナは大急ぎで、ボス攻略の作戦を指示すると、ボス部屋まで戻りました。

ところが、既に20人以上ものプレーヤーが集まっていました。

それでも、そのギルドはおそらく上限の49人まで
メンバーを集めてからボスに挑むつもりでしょうし、
まだ間に合うと思い、アスナはそこを通してくれと言いました。

ところが、メンバーが集まるまで1時間も待っていろと言われます。

交渉で通してくれないことを悟ったユウキは、戦って通り抜けようと言いました。

何のかんの言って保守的になっていたアスナにとって、
ユウキのその提案は意外なものでした。

アスナはやんわりとユウキを止めようとしますが、
ユウキは、ぶつからなきゃ伝わらないこともあると言い、剣を抜きました。

ユウキ達6人が、自分達より人数の多いプレーヤーを相手に戦うのを見て、
アスナも覚悟を決めました。

何とか突破できるかもしれないと思いきや、後続部隊がやってきて、
アスナ達は挟み撃ちにされてしまいます。

万事休すと思いきや、そこへ颯爽と現れたのは、我らがキリトさんでした。

キリト先生は「魔法を剣で斬る」という、普通はできないことを平然とやってのけ、
その場にいた全員の度肝を抜きます。

さらにクラインも駆けつけてきてくれました。

キリトとクラインが時間稼ぎをしてくれているうちに、アスナ達はボス部屋に入り、
ボス戦を開始します。

作戦を立ててきたものの、やはりボスは強く、
このままだとジリ貧になって負けてしまいそうになりました。

ところがアスナはギリギリになって、ボスの2本の首中央に弱点があることを見抜き、
そこをユウキと2人で狙い撃ちすることにしました。

普通に跳んでも届かない距離だったのですが、巨漢のテッチを踏み台にしてジャンプし、
ソードスキルを発動させてボスを倒しました。

打ち上げをすることになり、アスナはスリーピング・ナイツのメンバーを、
プレーヤーホームに招待しました。

アスナにボスを倒す手伝いをしてくれたお礼をしなければならないという話になり、
アスナは、自分もスリーピング・ナイツに入りたいと言いました。

しかし、もうすぐスリーピング・ナイツは解散してしまうからと断られてしまいます。
それでもいいとアスナは言いますが、
ユウキは本当に申し訳なさそうにごめんと言いました。

その後、「はじまりの街」へ行き、剣士の碑に名前が刻まれていることを確認し、
スクリーンショットを撮りました。

そのとき、ユウキはなぜかアスナのことを「姉ちゃん」と呼んだのですが、
アスナがそれを指摘するとユウキはなぜか泣きながらログアウトしてしまいました。
それ以来、ユウキはALOから姿を消してしまいます。

その後、シウネーは、全財産と、ボスからドロップしたアイテムをアスナに渡そうとしました。
そして――シウネー、ジュン、タルケン、テッチ、ノリの5人も
ALOに来なくなってしまいました。

3学期が始まってからも、明日奈はユウキ達のことが気がかりで仕方がありませんでした。

そんなとき、明日奈は和人に学校の屋上に呼び出されます。
和人は、ユウキがいるかもしれない場所を書いたメモを明日奈に渡してくれました。

そのメモには「横浜港北総合病院」と書かれていました。

明日奈がその病院へ行き、「メディキュボイド」という医療機器を使っている、
15歳くらいの女の子の患者さんに会いたいと受付に言いました。

すると、倉橋という医師が明日奈と会ってくれました。

倉橋は、ユウキこと紺野木棉季(こんの・ゆうき)の主治医でした。

メディキュボイドは終末期医療、
つまりもう助からない患者の苦痛を和らげるために開発された夢の機械なのでした。

木棉季はもう3年以上も、VRMMOにログインし続けており、
それこそが「絶剣」の強さの秘密なのでした。

――「ウインドウ・ピリオド」と言って、
ウイルスに感染してから10日前後は、ウイルスを検知できません。
その期間に採血された輸血用の血液が、帝王切開で生まれた木棉季の母親に使われました。

その結果、木棉季自身と、母親と父親、
そして木棉季の双子の姉の藍子はウイルスに感染してしまいます。

既に木棉季の両親は2年前に、藍子は1年前に亡くなっており、
木棉季自身も余命僅かでした。

感染したウイルスの種類は、HIVでした。

事実を知った明日奈は、病室の窓越しに、木棉季に、心の中で語りかけました。

すると、カメラのレンズ越しに明日奈の姿を見た木棉季が、
明日奈に隣の部屋にあるアミュスフィアを使わせて欲しいと倉橋に頼みました。

そしてアスナはそのアミュスフィアを使ってALOにログインしました。

早速、例の辻デュエルをしていた場所へ行くと、そこでユウキが待っていました。

スリーピング・ナイツのメンバーは全員が難病の末期患者であり、
初代のリーダーは藍子だったのだそうです。
最初は9人いたスリーピング・ナイツも今では6人に減ってしまい、
次の1人がいなくなるときにはギルドを解散しようと相談していたのだそうです。
だから、アスナをスリーピング・ナイツに入れることはできなかったのですね。

ユウキはアスナに、もう1度だけ学校に行きたいと言いますが、
アスナはその方法を思いつきました。

現実世界の明日奈の肩に半球形のメカを載せ、
アミュスフィアとネットワークを通して、
ユウキと双方向のやり取りをするという方法です。

1月12日、和人にセットしてもらい、ユウキは明日奈の学校へ「登校」しました。
ユウキにとっては、10分の1くらいの大きさになって明日奈の肩に乗っている感覚です。

国語の授業だけとはいえ、先生も受け入れてくれ、
ユウキは学校にいる感覚を味わうことができました。

さらにユウキは明日奈に頼み、
横浜の保土ヶ谷区月見台という場所まで連れて行ってもらいました。

そこがユウキが家族と暮らした家のあった場所なのですが、
家は空家の状態でまだ残っていました。

それを見ながらユウキは明日奈に、辛くも懐かしい家族との思い出を聞かせます。

明日奈はユウキに、母との確執について相談しますが、
ユウキは、ぶつからなきゃ伝わらない、とアドバイスしました。

途中でユウキの端末のバッテリーも切れ、明日奈は夜9時過ぎに家に帰りました。

明日奈は、兄の浩一郎が使っているアミュスフィアに、
「エリカ」という別キャラクターのデータでダイブし、
22層の森の家に移動した状態でログアウトしました。

母の京子はそんな明日奈に対して冷たく接し、
編入申請書を書き上げておくようにと命令しました。

しかし明日奈は、京子に見せたいものがあるからと、
「エリカ」のデータの入ったアミュスフィアでログインしてもらいます。

一方、明日奈は自分のアミュスフィアで「アスナ」としてログインします。

そして京子(外見はエリカ)を連れ、外の森を見せます。

その森は、アスナの母方の祖父母、つまり京子の実家の近くの森にそっくりでした。

アスナが中学1年生のお盆のとき、1人で祖父母の家に行ったことがありました。
そのとき見せてもらったのですが、
京子の両親は、京子の論文やインタビューが載った記事を集めていました。
もしも京子が支えを求めたときに帰って来られるようにこの家を残している、
という意味のことを京子の父親は言っていました。

今はなくなってしまった祖父母の家を思い出しながら、アスナはこう言います。
周りの人たちみんなを笑顔にできるようなそんな生き方がしたい、
そのために今は大好きなあの学校で、勉強や色々なことを頑張りたい、と。

それから数分後――京子は泣き出しました。

翌朝、三学期と来年度はこれまで以上の成績をとれば、
今の学校に通い続けていいと京子は許可を出しました。

その後、ALOの世界に、
ユウキ達「スリーピング・ナイツ」のメンバーが戻ってきました。

2月には再び「スリーピング・ナイツ」とアスナだけで29層のボスを倒しました。
さらに、キリトがユウキと試合をし、ユウキがキリトに勝つところが中継されました。

3月には明日奈、里香(リズベット)、珪子(シリカ)、
直葉(リーファ)、ユイと一緒に、3泊4日の京都旅行へ行きました。
通信プローブ越しにユウキ達にもその様子が伝えられました。

そして3月の終わりに、「ユウキの容態が急変しました。

明日奈はそれをメールでキリトやリズベットやシウネー達に一斉送信で伝え、
自分は病院へ駆けつけました。

既に無菌室は解放されており、明日奈は初めて木棉季の手を直接握ることができました。

明日奈は倉橋医師に、もう一度木棉季にアミュスフィアを使わせてほしいと頼み、
自分も隣のアミュスフィアを使いました。

ALOにログインすると、例の辻デュエルをした小島で、ユウキが先について待っていました。
ユウキはアスナに、11連撃の奥義を伝授しました。
技の名前は、『マザーズ・ロザリオ』です。

スリーピング・ナイツのメンバーはもちろんのこと、
キリト、ユイ、リズベット、リーファ、シリカといったいつものメンバーも集まり、
さらにはALOじゅうの何百人というプレーヤーが集まってきました。

そしてユウキは、皆に看取られて息を引き取りました。

1週間後の土曜日に、明日奈は現実世界で木棉季の告別式に参加しました。
その告別式にもALOのプレーヤーが100人以上も集まりました。

そこで明日奈はシウネーと出会いました。

シウネーの病気は急性リンパ性白血病というものだったのですが、
最近試した治療薬の1つが劇的に効き、奇跡的に寛解したのだそうです。

告別式には倉橋医師も参列しており、
メディキュボイドが発展したのは木棉季のおかげだと言いました。

その話の流れで、倉橋医師は、
メディキュボイドの基礎設計は外部からの無償提供があったと言い、
その無償提供した人の名前を言いました。

その名前を聞いたキリトは、
SAOにダイブ中のヒースクリフの体の世話をしていた人の名前だ、と指摘しました。


7巻はここで終わり、次の8巻は短編集になっています。

……というあらすじなんですけど、
この本ではエイズという非常にデリケートな病気を扱っていますね。

(ここから下はSAOとは全然関係ない話が延々と続くので、
興味のない人は読まなくていいです。)


ちなみに、HIVの検査目的で輸血用の献血をすることは禁じられており、
例え献血された血液の中にHIVを発見しても、献血した本人には教えないことになっています。

なので、HIVに感染した可能性のある人は、素直にHIV用の検査所へ行ってください。

「エイズ 検査」でググればいっぱい出てきます。

無料・匿名が基本であり、中には即日で検査結果を教えてくれる保健所もあります。
近くの保健所だと行きにくいという人は、
旅行や出張などで遠方に行ったときに検査するという方法もあります。

さて。
作中では木棉季の母親に使われた血液の持ち主については全く言及されていないのですが、
日本ではエイズは男性同性愛者の病気であると誤認されているため、
そういう連想をしてしまった人も多いのではないかと思います。

確かに、日本ではエイズが発覚した人のうち、
同性間接触による感染経路が疑われる人の方が多いです。

しかし、現在エイズが猛威を振るっているアフリカでは
異性間接触の感染経路の方が圧倒的に多く、
感染者の人口もアフリカだけで全世界の70パーセントも占めているため、
実は世界的に見れば、異性間接触でエイズに感染した人の方が多数派なのです。

また、日本でエイズに感染したことが発覚した人は男性同性愛者に多いと言っても、
それはあくまでも「発覚した人」の割合なんですよね。

あれだけメディアで宣伝されていれば、
男性同性愛者は積極的にHIVの検査を受けるようになります。
逆に、異性愛者は自分には関係ないと思って検査をサボるようになります。

つまり、検査した人の母数が多いため、発覚した人の割合も多い可能性もあるのです。

異性愛者も同性愛者並みに検査を受けるようになれば、
その割合は今とは大きく変わる可能性が高いです。

……で、ここからがしまうましたの主張なのですが、
日本はHIVに対する対策について、本気になっていないと思うんですよね。

まず、検査をした人の数が少なすぎます。

去年(2013年)、日本の保健所でHIVの検査が行われた件数を知っていますか?
たったの13万6400件ですよ。

まあ、妊婦さんは妊娠3ヶ月ごろに検査をすることが多いので、
去年の出生数102万人を足して、
検査回数は115万件くらいといったところでしょうか。

1年に複数回検査をしている人もいるでしょうから、
人数で数えると確実にこの数字を下回るでしょう。

つまり、日本で1年に1回以上HIVの検査をしている人の割合は、
何と1パーセントなのです。

100人に1人しか検査してないんですよ。
眩暈がするほど少ない数字です。

なぜ検査をする人が少ないのかと言うと、
単純に、検査しにくい雰囲気が作られているからだと思います。

要するに、エイズ患者に対する差別が根強く、
自分がその中に含まれたくないから検査したくない人が多いのではないかと思います。

だから、もっと気軽に検査できる方法を確立するべきだと思うんですよね。

例えば、日本全国に24時間365日無料・匿名・即日で検査できる場所を作ったり、
献血の会場のすぐ隣に、あくまでも献血とは別にHIVの検査会場を設置して、
セットで採血できるようにしたり、
公務員とか国会議員が積極的に自分自身の検査をするキャンペーンを行なったりとか、
そういう方法が考えられます。

また、効果的なのが、同性結婚を認めることです。

皆さんも、不特定多数の人と性交渉をすると感染しやすい、
という論理を聞いたことがあるかと思います。

実際には、特定の相手だろうと初めての経験だろうと感染するときは感染するんですけど、
単純に機会が多ければ感染しやすいという、
宝くじをたくさん買えば買うほど当たりやすい、という論理と同じような考え方ですね。

で、結婚している人は、基本的には配偶者としか性行為をしないことになっています。
もちろん実際には不倫しちゃう人もいますが。

でも、建前だろうと何だろうと、
やはり配偶者以外の人と性行為をすることにはある程度心理的な抵抗を覚えますよね。

だから、同性愛者も同性のパートナーと結婚している人の割合が増えれば、
心理的に特定の相手(パートナー)以外の人と性交渉をしにくくなるという論理です。

そんなもの結婚していなかろうと
パートナー以外の人と性行為をしなければいいだけの話だろう、
と思うかもしれませんが、異性愛者だって、
結婚せずに交際している人と、結婚している人では、貞操観念が違ってきますよね。

事実、同性結婚が認められた国や地域では、
それ以降同性愛者のHIV感染率が下がっているというデータもあります。

また、自分の中学校時代や高校時代の性教育の授業を思い出してみてください。
異性間での性感染症の予防方法については年代に関係なく授業をやっていたと思いますが、
同性間での性感染症の予防方法については全く触れられていなかったのではないでしょうか?

これだけ不利な状況に立たされていたら、
そりゃあ同性愛者の感染者数の方が高くなって当然でしょう。
むしろ、そうなるように国が仕向けているとすら言えます。

さらに、近年、中年・高齢層の新規エイズ患者の割合が増えてきています。
中年・高齢の人は、学校の性教育の授業でHIVについて学ぶ機会がなく、
社会人になってからは自分から知識を身につけようとしないといけないため、
性感染症予防の知識が大幅に欠けているから、という理由が多いです。

なので、もっと中年・高齢の人に対してHIV予防を訴えかけるべきなのに、
現状、それができていません。

以上が、日本はHIV対策に本気になっていないと考える根拠です。


え?
ここまで偉そうなことを言っておいて、お前(しまうました)はどうなのかって?

別のブログの記事のネタになるかと思って1回だけ検査してみたことがありますが、
それ以来もう何年も輸血してないし、Hなこともしてないので多分大丈夫です(泣)                  スポンサードリンク

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