星新一「狂的体質」のネタバレ解説

エフ博士は「狂的体質」の専門医であり、
自分はラジオだと思い込んでいる女性の患者を診察していました。

思い込んでいるだけではなく、その患者は本当にラジオと同じ性質を示し、
ギターとアコーディオンとピアノの伴奏つきの歌が、
患者の口から流れ出ていました。

エフ博士は患者の薬指がスイッチになっていることに気付き、
スイッチを止めて様子を見ることにしました。

狂的体質というのは、こんなふうに、
何かになったと思い込むだけではなく、
本当にその何かと同じ性質を示す症状のことです。

次に、自分でも気付かないうちにロボットになる男性の患者が現れ、
同僚から力仕事を押し付けられていると訴えました。
エフ博士は歯車の回転を鈍くする薬を処方しました。

その次に、スポーツカーになった少年が現れます。
タクシーでも15分はかかる距離なのに、
少年は5分で病院にやってきたので、
スピード違反をやっただろうとエフ博士は注意しました。

エフ博士は少年に対し強力な電磁場発生装置を用い、
計器を狂わせてエンジンがかからないようにしました。

次はカメレオンのように身体の模様が変化する前衛芸術家の青年が現れますが、
その模様の変化が魅力的だったので、
エフ博士は付添いの人とあらためて相談して治療の方針を決めることにしました。

教育熱心なあまりティーチング・マシンになった女性はスイッチを切り、
のどが性感帯になってしまったため水を飲み過ぎている男性は入院させ、
診察は全部終わり――かと思いきや、飛び込みの患者がやってきました。

その患者は大臣なのですが、「狂的体質で核爆弾になってしまったのです。

エフ博士はとりあえず大臣に全身麻酔を施し、自分は自室へ閉じこもりました。

そしてエフ博士はベッドの上でハマグリとなりました。
エフ博士自身も狂的体質の持ち主で、1日1回、
夕刻になるとハマグリになってしまうのでした。


というあらすじなのですが、
エフ博士は自分が狂的体質だということを他人には隠していて、
さらに治すつもりもないんですよね。

これは『医者の不養生』という感じのオチですね。
『医者の不養生』は、
医者は患者には養生を勧めるのに自分自身は健康には注意しない、
正しいと分かっているのに行動できない、という意味です。
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