赤川次郎「花嫁は墓地に住む」第2話「花嫁は墓地に住む」のネタバレ解説

スーパーでパートをしている19歳の須田朱美が、
スーパーの店長の河本昭男と真夜中の墓地で不倫している、
というシーンから物語は始まります。

何でよりによってそんな場所で、という感じですが、
東京とはいえ郊外の小さな町なので安心して会える場所がないから、
なのだそうです。

が、朱美と昭男がイチャイチャしているところへ、
花嫁姿の幽霊が現れ、2人は逃げ出しました。

場面が変わり、温泉旅館「紅葉旅館」へ来ていた朱美は、
神田聡子から声をかけられました。

聡子は亜由美に、朱美は親戚の子なのだと紹介します。

亜由美の方は、両親プラス聡子と家族旅行に来ているだけだったのですが、
実は朱美は、スーパーの慰安旅行で温泉にやってくる昭男と
不倫するために来ていたので、気まずい思いをしました。

女湯に行った朱美は、そこで高校生のとき担任だった正倉昭代と再会します。
正倉昭代はまだ40歳なのですが教師を辞め、
1人で温泉に来ているのだそうです。

その頃、まだ24歳で仲居頭になった久保田唯は、
河本たちスーパーの団体客を出迎えていました。
朱美や河本の視線から、唯は2人が不倫していることに感づき、
数ヶ月前の出来事を回想しました。

7月に東京へ旅行に行った唯は、
夜中に公園で30歳くらいの白いスーツの男がヤクザを射殺するところを目撃し、
さらにその男からレ〇〇されてしまいます。

回想終わりです。
その男が林田という名前を名乗り、旅館にやって来たのを見て、
唯は血の気が引く思いでした。

その頃、河本昭男の妻の河本由起と、朱美の母親の須田敬子は、
紅葉旅館へ向かう途中で知り合い、意気投合しました。

由起と敬子が紅葉旅館やってくると直前になって河本と朱美の携帯に電話があり、
2人はパニックになります。

そこで朱美は、聡子に頼んで一緒に温泉旅行をしていることにしました。

一段落し、敬子と2人きりになった朱美は、
実家が借金の抵当に入りなくなってしまったことを知りました。
敬子はしばらく朱美が一人暮らしをしているアパートに泊めてもらおうと、
紅葉旅館までやってきたのでした。
敬子はバーのホステスをしているのですが、休みをもらったのだそうです。

亜由美一家と聡子と朱美が食堂で食事をとることになり、
そのときに朱美は、墓地で不倫中に花嫁姿の幽霊を見たという話をしました。

そこへ、亜由美の母の清美が呼んだ殿永もやってきて、幽霊について考えます。
殿永は、誰かが朱美と河本を追い出そうとして幽霊に成りすましていたのではないか、
と推理しました。

一方、正倉昭代は大浴場に浸かりながら、
高校教師を辞めることになった事件について回想していました。
ある夜、受け持ちのクラスの野々山悟という男子生徒が昭代のマンションへやってきました。

昭代が悟を部屋へ連れて行くと、悟は、父親が不倫していることについて昭代に相談しました。
その途中、紅茶を飲んだ昭代は眩暈を感じ、そのまま意識を失ってしまいました。

目が醒めると、悟の母親がやってきて、悟をもてあそんだのだろうと昭代を責め立てました。
少し遅れて、悟の死体がマンションの駐車場から発見されました。
どうやら悟はマンションから転落死したみたいでした。

その事件で、昭代は身に覚えがないのに生徒に手を出した女教師扱いされ、
教師を辞めざるを得なくなったのでした。

回想終わりです。
大浴場にいた昭代は、昔受け持っていた生徒の母親である世良則子から話しかけられ、
昭代が父母会の準備金一億円を使い込んだという噂が流れていることを教えられました。

……世良が紅葉旅館へやって来たのは偶然なんですけど、さっきから偶然が多すぎですね。

世良則子の発言を聞いていた仲居が言いふらし、
あっという間に昭代が一億円を持って逃亡しているという噂が広まってしまいました。

それからしばらくして、唯は林田に部屋へ呼び出されました。
林田は、東京での7月のことを思い出したと言い、
昭代が持っている1億円を盗むのに協力しろと言いました。
しかし、唯が妊娠しており、1億円は「3人」で山分けにしようと言うと、
林田は冗談だと言いました。

その頃、殿永は亜由美に、昭代の勤めていた高校から消えた一億円は、
朱美と河本が不倫していた墓地に隠してあり、
墓地に人を近づけないようにするために幽霊の作り物を見せたのではないか、
という推理を話しました。

殿永はわざと、その推理が他の客にも聞こえるように話し、
何人もの客がその墓地へ向かいました。

殿永や亜由美たちもその墓地へ駆けつけます。
人海戦術で墓地を探し回り、やがて「大きな金属の缶が出てきました。
ところが、中に入っていたのは帳簿で、お金はありませんでした。

学校の偉い方が敬子の勤めるバーの常連で、
敬子はお金の使い込みがバレそうだからと相談に乗ってあげたのだと、
敬子は告白しました。
裏切り者が出ないように帳簿は墓地に隠すことになり、
敬子は花嫁姿の幽霊のメイクをしたのだそうです。

由起は朱美に話しかけ、不倫しているのを知っていたことを告げ、
この町を出ていくように優しく勧めました。

殿永は、林田に近づきます。
殿永は例の殺人の容疑者としてずっと林田を追っていたみたいでした。

林田は、何日かだけでも唯と夫婦の真似事がしたいと言い、
唯にキスをしました。


というあらすじなんですけど、「昭代が高校教師を辞めることになった、
悟の自殺(?)事件が解決していないのが宙ぶらりんで気持ち悪いですね。

わざわざ回想までしているんだから、
ちゃんと作中で何らかの決着をつけてほしかったです。

たぶん連載中にページ数が足りなくなったんでしょうけど、
それはそれとしてノベルス化するときに伏線を回収するべきだったと思います。

それと、唯をレ〇〇した林田が唯のことを愛しているような台詞を吐いて、
ハッピーエンドっぽく終わるのが本当に気持ち悪いです。

昔の赤川作品だったら、それを理由に唯が林田を殺害してもおかしくないのに、
いったいどうしてこんなふうになってしまったのでしょうか。
                 スポンサードリンク

さとり世代探偵のゆるやかな日常 (新潮文庫nex)

新世界より(上) (講談社文庫)

クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社文庫)

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール
Author:しまうました
見やすい記事一覧はこちらです。
スポンサードリンク

結物語 (講談社BOX)

さとり世代探偵のゆるやかな日常 (新潮文庫nex)

雪煙チェイス (実業之日本社文庫)

このブログについて
見やすい記事一覧はこちらです。
このブログの記事は管理人「しまうました」の独自の解釈によるものなので、制作者の意図したものや一般に考えられているものとは異なる場合があります。
個人の趣味でやっているブログなので、解説してほしい本のリクエストは受け付けていません。
重要なネタバレ箇所は白字にしてあるので、反転してお読みください。
現在、荒らしをした人物のコメントを拒否しており、巻き添え規制される場合があります。詳細はこちらに書いてあります。
承認したコメントに対しても、管理人は基本的には返信しません。また、後日予告なく削除する場合があります。ご了承ください。
今月の人気ページ
人気ページの集計期間は30日間です。2017年4月10日リセット。
スポンサードリンク
カテゴリ
最新記事
検索フォーム
月別アーカイブ
最新コメント
FC2カウンター
スポンサードリンク

ソードアート・オンライン プログレッシブ (4) (電撃文庫)

業物語 (講談社BOX)

キノの旅XX the Beautiful World (電撃文庫)

悪の教典 上 (文春文庫)

                amazon人気本ランキング
RSSリンクの表示
リンク
最新トラックバック
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
記事一覧
見やすい記事一覧はこちらです。