森絵都「異国のおじさんを伴う」第9話「母の北上」のネタバレ解説

主人公の「僕」は結婚していたこともあり、
2年前に父親が亡くなってからというもの、
あまり実家に寄りつかない生活を送っていました。
そしてたまに実家に帰省すると、
母親の生活拠点が北へ北へと移動していることに気付きます。

陽当たりも居心地も良いリビング・ダイニングが母の定位置だったのに、
父が死んでからはその北にある洋間を定位置にし、
とうとう今年の正月には家の北端にある、
かつては物置代わりだった狭い和室まで移動していました。

「僕」がリビングへ移動しようとすると、母に止められ、
入れてくれません。

しばらく外出していた「僕」は、ある仮説を思いつき、再び実家に戻りました。

その仮説というのは、「リビングやダイニングには
父親との思い出の品が溢れ返っており、
それを見るのが辛いから逃げているのではないか、というものでした。
解決策として、新しい趣味を見つけて新しい思い出を作ってみろ、
という意味のことを『僕』は言ったのですが、それは的外れな物でした。

『僕』が母親に連れて家電ショップへ行くと、
母親はそこで蛍光灯や電球をいくつも買いました。

そうです。
実は、実家の天井が高いせいで電球が切れても交換できず、
それで母親はまだ電球が点く部屋へ移動していたのでした。
普段使わない部屋ほど、電球が切れるのは遅くなりますからね。

それを息子の『僕』に秘密にしていたのは、自立できていないみたいで、
言えなかったのだそうです。

ちなみに、母親には友達以上恋人未満のケンさんという人がいて、
『僕』は惚気話を聞かされることになったのでした。


というあらすじなのですが、これはジャンル分けするとすれば、
ミステリーの「日常の謎」というジャンルになりますね。
推理作家のノンシリーズ短編集の中に紛れ込んでいても違和感がないくらいです。                  スポンサードリンク

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