石持浅海「三階に止まる」第6話「心中少女」のネタバレ解説

主人公の「アッシャー」というハンドルネームの女性が、
「ろおれんぞ」というハンドルネームの少女と
早朝の駅前で待ち合わせをしていました。

実は2人はインターネットで知り合った自殺志願者で、
今日初めて会い、これから心中するところでした。

「アッシャー」の運転する車で心中場所の工場跡へ行くと、
そこには死体があり、鴉が死体を啄んでいるところでした。

その死体は20歳代後半から30歳代くらいの女性であり、
シティホテルのカードキーを持っていました。

ここは、深夜には暴走族の溜まり場になるところなので、
暴走族の犠牲になったのかもしれないとも思えましたが、
服が乱れていないのでその可能性は低そうでした。

つまり、この女性は暴走族がいなくなる夜明け過ぎくらいに、
ここにやってきたようでした。

近くにワインのボトルとワイングラスがあったことから、
そのワインに毒が盛られていたのではないかと考え、
鴉にワインを飲ませると、その鴉は倒れました。

「アッシャー」は、この女性は「誰かに睡眠薬で眠らされ、
車で連れて来られて、ここに放置されたのだろう、と推理しました。

目を覚ました女性は、自分が人里離れた場所にいて、
しかも薄着なので非常に寒いことに気付きます。
しかし、眠らされる前までホテルで飲んでいたワインがあるのに気付き、
身体を温めるためにその毒入りワインを飲み、死んでしまったのです。

全部状況証拠からの推測ですが、
『アッシャー』の推理には説得力がありました。

鴉に目玉と唇をつつかれた無残な死体を見て、
『これを見ても、まだ死にたい?』
と『アッシャー』は『ろおれんぞ』に訊ねますが、
『ろおれんぞ』は即座に肯定しました。

『アッシャー』と『ろおれんぞ』は車に戻り、ガムテープで目張りをし、
練炭に着火して七輪に入れました。
ウォッカで睡眠薬を飲み干し、そして2人は死にました。

ああ、やっぱり死ぬんだな、と寂しい気持ちになる話でした。


というあらすじなのですが、
心中しようとしていた主人公が先客の死体を発見し、
それについて推理するというシチュエーションが独創的です。

個人的に、石持さんお作品は事件の真相そのものよりも、
推理の過程とか、変なシチュエーションの方が面白いと思います。                  スポンサードリンク

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