石持浅海「三階に止まる」第5話「ご自由にお使いください」のネタバレ解説

この「ご自由にお使いください」という短編は、
この短編集に収録されている小説の中で一番短く、
ショート・ショートと言ってもいい分量です。

大分県別府市で、安田という20代の男性が自室で死亡しているのが発見されました。
薬科大学の学生だった安田は研究室から青酸カリを持ち出し、
服毒自殺したようでした。

しかし、持ち出された青酸カリの量は100グラムもあり、その行方は不明でした。
また、安田の部屋からは他に、卒業生名簿が発見されました。

しばらくして相川という卒業生が、
「これは青酸カリです。ご自由にお使いください」
というメッセージとともに青酸カリが届いたと警察に通報しました。

相川に届いた青酸カリの量は1グラムしかなく、
薬科大学の卒業生4000人のうち90人以上が
青酸カリを受け取ったのではないかと推測され、
日本全国の警察官が動員されることになりました。

しかし、誰も青酸カリは受け取っていないと言うばかりでした。

埼玉県警の松江は「実は誰も青酸カリなんて受け取っていないのではないか、
と考えました。

安田はすべての青酸カリを相川に渡していたのですが、
相川は1グラムだけ警察に届け出ることにより、捜査から逃れたのです。
そうすれば日本中の警察官は疲弊し、日本の治安が悪化します。
また、警察の捜査をかいくぐってから事件を起こした方が社会に与える
影響は大きくなります。

そして相川は浄水場に青酸カリを投げ込む直前に逮捕されました。

相川は最小限のコストで、最大の効果を得ようとしたわけですね。
ただ、結果的に失敗したので、本末転倒になってしまったような気がします。
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