三上延「ビブリア古書堂の事件手帖3 栞子さんと見えない絆」3話「宮澤賢治『春と修羅』(關根書房)」のネタバレ解説

大輔と栞子さんが、栞子さんの母親の友人の玉岡聡子に呼ばれて彼女の家を訪れました。
「この部屋から盗まれた本を、取り返して欲しいの」
と頼まれ、詳しい話を伺います。

盗まれた本は宮澤賢治の「春と修羅」の初版本で、非常に貴重な本でした。
玉岡聡子は亡き父から「春と修羅」を2冊受け継いだのだそうですが、
そのうちの汚い方を自分の兄かその妻に盗まれたのだと訴えました。

栞子さんと大輔はその夫婦からそれぞれ話を聞いた後、
その夫婦の息子の玉岡昴にも話を聞きました。

すると栞子さんは、「本を盗んだのは昴だろうと指摘しました。
あの辺は入り組んでいるので、両親が玉岡聡子の家に車で出かけた後、
昴が先回りして本を盗み出すことができたのです。

昴は盗んだつもりはなかった、用事が済んだら返すつもりだったと言い、
栞子さんにその本を見せました。
昴は亡き祖父から、この本には秘密が隠されている、
自分で突き止めることができたら褒美をやる、と言われていたのだそうです。

再び玉岡聡子の家を訪れた栞子さんは、
その本は宮澤賢治が直接書き込んで推敲していた『手入れ本』という本だったのだと説明します。
それはもう、信じられないくらい貴重な本です。
玉岡聡子の父親は、それを昴に遺そうと思っていたのですが、
聡子はそれを自分のものにしてしまったのでした。
聡子の父親は生前その危険に気付いており、それとなく昴にも伝えていました。

その後、聡子は、栞子さんの父親が他界する2年前にも彼と会ったという話をしました。
そのとき栞子さんの父親は、
栞子さんが例の『クラクラ日記』を売ろうとしたのを知っていたのだそうです。
それを知った栞子さんは、父親の遺品の中に『クラクラ日記』がないか捜しますが、
見つかりませんでした。

というあらすじなのですが、聡子の父親は、
昴に遺すはずだった『春と修羅』を聡子が横取りしようとしていることに気付いていたんなら、
ちゃんと遺産に関する遺言状を書いておけよ、と思いました。
遺言状がないせいで聡子は兄夫婦ともギクシャクしてしまいましたし、
昴も本来受け取れるはずだった遺品を受け取れなくなってしまいましたし、
結局残された人たちが尻拭いしないといけなくなっちゃったんですよね。

皆さんも、自分の死期を悟ったら、すぐに遺言状を書きましょうね。
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