湊かなえ「サファイア」第5話「ムーンストーン」のネタバレ解説

ある女性が元議員の夫にDVをふるわれるようになり、
娘を庇って抵抗したところ、夫を殺してしまいます。
そんな女性を助けてくれたのは、中学生時代の友人でした。

話しは中学時代に遡ります。
主人公の「わたし」こと堀端久実は、朗読の仕方がおかしいということで、
教師やクラスメート達から、からかわれます。
それを庇ってくれたのは高坂小百合という優等生のクラスメートでした。

「わたし」は高坂小百合に説得され、
読書感想文コンクールの朗読をすることになりました。
それは成功したのですが、小百合の友達グループに入っても、
久実はグループのメンバーから一段低い扱いを受けていました。

それを象徴するのが、
グループのメンバーが久実の分だけお土産を買ってこなかったことでした。
別に悪気があって仲間外れにしたわけではなく、
最初から久実のことなど目に入っていなかっただけでした……。

キツいです。
読んでて泣きそうになりました。

しかし、「小百合はムーンストーンのピアスを久実と半分こすることで、
久実が恥をかかないように気を遣ってくれました。

そして冒頭の殺人に戻り、夫を殺したのは小百合で、
弁護士となった久実がそれを助けようとしていた、ということが分かります。
2人の性格が逆転しており、しかも全部『わたし』という一人称で書かれているので、
夫を殺したのが久実というふうに読める、という叙述トリックが使われています。


個人的には、これが一番この短編集の中で後味がいい話だと思います。                  スポンサードリンク

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