湊かなえ「望郷」第4話「雲の糸」のネタバレ解説

歌手として成功した磯貝宏高は、大嫌いだった同級生の的場裕也に圧力をかけられて、
帰りたくなかった故郷の白綱島に帰ってきました。

磯貝宏高が1歳のときに母親が父親を殺害しました。
そのため、宏高は子ども時代に非常に辛い思いをしており、
島の外に出たいと強く願っていました。
的場裕也も宏高のことをいじめていたのですが、調子よくおだてつつ、
白綱島に残っている宏高の母親と姉を人質に取り、利用します。

宏高はやっとの思いで、蜘蛛の糸ならぬ雲の糸を掴んで島の外に出たのに、
また引き戻されてしまったのです。

島に戻ると、かつては人殺しの息子として宏高に辛く当たっていた連中が、
手の平を返したようにすり寄ってきます。
その内容が異常なほど高い筆力で細部まで書き込まれており、リアルに吐き気がしました。
こういう嫌な人っているよなあ、というのを書くのが本当に上手いのです。

やがて、「母親が自殺しようとしていたことを知った宏高は、
自分が有名になったせいで母親を追い詰めたと感じ、
海に飛び込んで自殺しようとしてしまいます。

やがて病院で目を覚ますと、かつて母親が父親を殺害したことは全国に知れ渡っていました。
宏高はさらに絶望しますが、殺害した理由は父親が宏高を殺そうとしていたからだと姉に教えられ、
励まされ、苦しみながらも何とか立ち直ったのでした。


というあらすじなのですが、結局、何で宏高の母親は服役後に白綱島に戻って来たんでしょうね?
本文中の説明だけじゃ納得できません。
宏高も思っていましたが、子どものことを考えたら、普通は、
自分たちのことを誰も知らない新しい土地でやり直すと思うんですけど……。
もしかしたら自分に罰を与えているつもりだったのかもしれませんが、
宏高や姉がいじめられると予想できなかったのでしょうか?

その点がどうしても納得できなかったので、ラストの方にはあまり共感できませんでした。                  スポンサードリンク

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