西尾維新「鬼物語 第忍話 しのぶタイム」のネタバレ解説

鬼物語 (講談社BOX)


この鬼物語は時系列として見ると、
傾物語の直後の話であり、「猫物語 白」の裏側の話です。

8月21日。傾物語で起こった事件のせいで始業式を
サボってしまった阿良々木くんは、
まよいルーム」で八九寺が阿良々木くんの家を訪れた際に
忘れていったリュックを取りに、八九寺と一緒に自宅に戻ります。

そして阿良々木くんは八九寺にリュックを渡した後、
ブラックホールのような『くらやみ』と遭遇しました。
本能的にヤバいと感じた阿良々木くんと八九寺は、
自転車に2人乗りをして『くらやみ』から逃げます。

が、『くらやみ』に先回りされてしまい、
呑み込まれそうになるのですが、斧乃木余接が助けてくれました。

『例外のほうが多い規則』の離脱版――要するに凄いジャンプで、
その場から逃げ出し、3人は学習塾跡へ行きました。

八九寺が逆境に弱いとか、余接が筋肉フェチだとか、
新しいキャラが見えてきた後、阿良々木くんは余接にキスされます。
いったい化物語が始まってから何回目のキスなのでしょうか……。

そして、阿良々木くんは気絶している八九寺を襲おうとしたところで、
忍に吸血鬼パンチを喰らいます。
さらに、忍は『くらやみ』の正体に関する昔話を始めました。
この昔話というか回想が非常に長く、この本の3分の1くらいを占めます。

ちなみにこの昔話に関しては傷物語で伏線が張ってありました。
ようやくその伏線が回収されたわけです。

400年前、南極から日本にジャンプして飛んできた忍は、
着地の際に湖を消滅させてしまいます。
しかしそのおかげで雨が降り、日照りに悩んでいた周囲の住民たちを救い、
忍は神様扱いされました。
調子に乗った忍は自分が神だという誤解を解かず、
神様のように振舞います。

そこで忍は1人目の眷属――『怪異殺し』と出会ったのでした。
『怪異殺し』はその一帯の権力者であると同時に、
怪異ハンターでもありました。
『怪異殺し』は『心渡』という「猫物語 黒」で活躍した妖刀と、
怪異生かしの小太刀、『夢渡』という大小2本の刀を所有していました。

ところで、忍が一ヶ所に留まっているということは、
北白蛇神社のような負のエネルギーが集まるスポットを作ってしまう
ということでもあるのですが、
今回はなぜか『よくないもの』が集まってきませんでした。

また、周辺の村では次々と人が消えていき、
とうとう『怪異殺し』を除いて1人もいなくなってしまいました。
忍と『怪異殺し』は、自分達以外の人間が全員消えていることを確認し、
落胆しているところで、『くらやみ』に襲われました。

はい、そうです。
村人たちが消えていたのは『くらやみ』に呑み込まれていたせいだったのです。

油断していた忍は全体の4分の1まで呑み込まれ、
『怪異殺し』に至っては手首しか残っていない状態で、南極まで戻りました。
そして忍は『怪異殺し』の手首から
『怪異殺し』を1人目の眷属として蘇らせたのでした。
しかしやがて、『怪異殺し』は太陽の下に出て自殺してしまいました。

えーと……傷物語でチラッと話を聞いた時には
もっとロマンチックなエピソードがあるような気がしていたんですけど、
現実はこんなもんでした。

回想を終えたところで、忍の話を盗み聞きしていた余接が戻ってきます。
さらに八九寺も目を覚ましたところで、再び『くらやみ』が現れました。

咄嗟に、忍は影の中に隠れ、八九寺は阿良々木くんに捕まり、
阿良々木くんは余接に捕まり、再び『例外のほうが多い規則』離脱版で、
学習塾跡を脱出しました。

しかし、その際に『くらやみ』が阿良々木くんの影に触れていたせいで、
忍とのペアリングが切れてしまいました。
「猫物語 白」でブラック羽川の前に忍が現れたのはそういう事情だったわけです。

一方、阿良々木くん、八九寺、余接の3人は、どことも知れぬ山奥で遭難していました。
迷子になりつつも下山を試み、影縫さんにSOSのメールを送りました。
さらに阿良々木くんは戦場ヶ原さんと羽川さん、火憐ちゃんと月火ちゃんに
メールを送りました。「猫物語 白」で羽川さんが受け取ったメールがこれです。

やがて、ようやく村を発見した阿良々木くんたちは、
そこの民家で待っていた臥煙伊豆湖と出会います。
臥煙は阿良々木くんを助ける代わりに、
神原を紹介し、余接の仕事を手伝わせるという条件を出しました。

そして臥煙は、「あの『くらやみ』が狙っているのは八九寺だった、
という衝撃の事実を口にしました。
『くらやみ』は己を偽っている――嘘をついている怪異やその目撃者を消すものであり、
忍は400年前に吸血鬼でありながら神を演じたせいで、
八九寺は迷い牛という怪異でありながら誰も迷わせず成仏もせず浮遊霊になったという
嘘をついていたせいで、『くらやみ』に狙われたのでした。

山で遭難している際に『くらやみ』が現れなかったのは、
偶然にも阿良々木くんが『迷って』いたため迷い牛としての本分を果たしている、
と『くらやみ』が判断していたためでした。

そして臥煙が帰っていった後、八九寺は阿良々木くんにキスをし、
『大好きでしたよ、阿良々木さん』
と言い、成仏してしまいました。

そして、囮物語の翌月。
阿良々木くんは忍野扇に、実は八九寺が成仏していた、という話をしました。
その際、扇は自分の正体が『くらやみ』だという感じの発言をしますが、
実際のところはどうなんでしょうね。

ところで、花物語で八九寺がいるような話を阿良々木くんがしていたのは、
阿良々木くんが、八九寺がまだこの町にいる振りをしていたからだったのでした。

というあらすじなのですが、
うーん……やっぱり、八九寺が名前を冠している傾物語でこの展開が来たなら、
覚悟ができていたので納得できましたが、
忍がメインだと思っていた鬼物語でこれをやられると、
不意討ちというか騙されたような気分になりますね……。
まあ、西尾さんのタイトル詐欺は今に始まったことではありませんが。
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