時雨沢恵一「キノの旅」10巻5話「こんなところにある国」のネタバレ解説

エルメスはキノに、本当にこんなところに国があるの?
と聞きました。

白い砂漠と白い空のなか、キノとエルメスは走っていました。

(ちなみにこのシーン、「一面白かった」という文がありますが、
これは「いち、おもしろかった」と読むのではなく、
「いちめん、しろかった」と読むのが正しいでしょう。

「この先生きのこる」みたいでちょっと面白いな、と思いました。)

そんな空間でしばらく時間を過ごすと、キノは大きな看板を見つけました。

その看板には、「『Ⅹ巻のあとがき・ここから始まりますのでよろしく』
と書かれていました。

“ここはあとがきだったんだーっ!
――畜生作者の野郎、とうとうやりやがった!”
とエルメスが『猿の惑星』の台詞のパロディを叫び、
あとがきが始まります。

キノの旅がここまで発展できたのは、
読者の皆様の声援のおかげだと感謝の言葉があり、
そろそろキノシリーズも、ネタが尽きてしまいました、
もう思いつかないんです、面白いあとがきが!
などと書かれています。

しかし、最後に『追伸・これからもがんばります』とあるので、
これからも面白いあとがきを期待しましょうw


というあらすじなのですが、数百以上あるキノの旅シリーズのエピソードの中でも、
この話だけは絶対にアニメ化できないだろうな、と思いましたw

時雨沢恵一「キノの旅」10巻4話「電柱の国」のネタバレ解説

とある小さくて平らな国に、キノとエルメスがいました。

道を歩く人にお茶とお菓子に誘われ、その人の家に行く途中、
その先は危ないと言われました。

地面ギリギリのところに、太い線が張ってあり、
線は家の中に延びていました。

これは家々を繋ぐために張られている電線で、
それに触れてしまうと感電して、
ひょっとしたら死んでしまうのでいつも注意が必要だと言われました。

しかし、家の先に高い柱、電柱がありました。

何年も前に、旅人に教わった知識なのだそうです。

地面に張られている電線があるので気をつけてくださいねと言ったら、
それならば、電柱を立てればいいよ、電線と電線の間に、
と言われたのだそうです。

その国の人達は電線と電線の間に柱を立て、
柱にさえ気をつけていれば、
“ああ、電柱があるから電線があるんだな”とすぐに分かり、
感電する人がとても減ったのだそうです。

キノとエルメスが出国して、数日経った後、
その国の人は、「私達が羽虫を信仰の対象として大切にしていて、
だから羽虫を食べる鳥を忌み嫌っていること、
だから鳥が留まらないように電線は空中に張れないし、
農地以外で草地を掘るのも禁止だから地中に張っているのに、
そのことを言うのを忘れた! と大声で叫びました。

電柱の話を聞いて、きっと私達のことを馬.鹿だと思っているよ!
とその人は言いましたが、別の人が、
気にするな、さ、祈りの時間だ、偉大なる羽虫様羽虫様、
どうか私達に恵みをもたらしてください、と言ったのでした。


というあらすじなのですが、電線を空中に張ったり、
地中に埋めたりできない理由を訊いても、
やっぱり馬.鹿だと思ったと思いますよ……。

だって理由があまりにも、ね。

ちなみに、しまうましたがこの国の住人だったら、
電線を専用の排水管のようなもので覆って解決していたと思います。

時雨沢恵一「キノの旅」10巻3話「保護の国」のネタバレ解説

夏の草原を車で走っていた師匠と荷物持ちさんは、
草原で動いていた動物を見かけました。

全長で60センチほどで、一見するとペンギンのような、
歩く鳥といった風体ですが、猿のように2本の腕がありました。
色は茶色とクリーム色の斑でした。

30頭ほどの動物に見つめられながら入国しました。

翌日、レストランで師匠と荷物持ちさんが襲い朝食を食べていると、
国の外で見かけたのと同じ動物が入ってきました。
ただし色は黒と茶色の斑でした。

動物が荷物持ちさんのシュークリームを食べようとして、
荷物持ちさんが動物を追い払おうとすると、
ウエイターに、旅人さん! ダメです! と言われました。
その隙に動物はシュークリームを奪って食べました。

この動物は、かつてこの辺の草原にたくさんいましたが、
乱獲で激減してしまい、国は、ある程度の数を国内で保護し、
餌を与えて繁殖させました。
この動物を絶滅から護るため、
人は一切危害を加えてはいけないと法律で定められ、
以降どこで何をされても、手を出してはいけなくなったのでした。

動物を殺したら終身刑です。

動物は師匠のシュークリームも?もうとしましたが、
師匠と目が合うと別の客のパンケーキを食べました。

それから師匠と荷物持ちさんは散歩がてらに国を見て回りましたが、
動物は群で道路を横切り車や馬車を止める、壁を登って洗濯物をぶちまける、
店の前の果物を食べ荒らす、農作物を投げて遊ぶ、
女の子の鞄をひったくり車道を走るトラックの前に投げてぺしゃんこにする、
などの傍若無人な振る舞いをしていました。

その日の夕方、ホテルのロビーでくつろいでいると、
オーナーである初老の男性が挨拶にやってきました。

師匠が、かつて出会った旅人がこのホテルに泊まったことを話すと、
オーナーはロビーのとても高いところに飾ってある
古びた白黒の写真を紹介しました。

何十年も前、オーナーの両親がこの地に小さな旅館を始めたこと、
もうあの写真しか残っていないことを、
オーナーは語りました。

翌朝、オーナーの絶叫が聞こえ、
師匠と荷物持ちさんがロビーへ行くと、
3頭の動物が「きゃきゅ!」と言いながら前述の写真を踏みつけ、
そこに涎やフンを垂れて汚していました。
従業員の女性が、棒を持って動物たちがやってきて、
立てかけると器用に登り、写真をたたき落としたと教えてくれました。

滂沱するしかないオーナーの前で、
動物は原型を留めていない写真を、さらに足で千切りました。

そんな時、師匠がリヴォルバーで1頭の動物を撃ち殺しました。
荷物持ちさんも動物をパースエイダーで殺しました。

お客さんの誰かが、保護動物を殺してしまったんだぞ……、
重罪だ……、と言いましたが、
どこに動物がいるんですか? と師匠は言いました。

オーナーも、動物なんてどこにもいないじゃないですか……と言い、
イスを残りの1頭へと力の限り打ち付け殺しました。

1ダース以上の動物がロビーに入ってきて、
仲間の死体を見ると、人間へ向けて突っ込んできました。
師匠と荷物持ちさんはパースエイダーを撃ちまくり、
動いている動物は1頭もいなくなりました。

動物は保護しなくちゃいけないが、どこにも動物はいないじゃないか!
と国の誰かが言い、ホテルから生まれた波がどんどん伝播し、
住人は手に棒や農具を持って、
見かけた動物を片っ端から殴り殺していきました。

夕方、師匠と荷物持ちさんがお礼の言葉を見送りに、
開かれた門をくぐっていく時、
茂みに潜んでいた1頭の動物が、車の屋根に飛び乗りました。

しばらく走り、師匠は動物を車から降ろし、
“守られている”ということは、“力がある”ということではないのですよ、
あの国で本当に力があったのは、あの国の人達です、
あなた達ではありませんでした、と言いました。

車が去った後、国から逃げた動物は、
色が違うだけの20頭ほどの動物の群れに殴り殺されてしまいました。

というあらすじなのですが、絶滅寸前まで乱獲したかと思えば、
保護動物に指定して繁殖させ、でもやっぱり害獣として駆除したという、
人間の身勝手さが際立つ話でしたね。

人間も動物をペットとして扱い、繁殖を制限して躾けるようにしていれば、
もっと違った結果になったのかもしれませんが。

動物は事実、害獣だったので駆除するのはいいですが、
法治国家なら、ちゃんと法改正をして法的手続きをとってから
駆除するべきだったのではないか、としまうましたは思いました。

しかし、この話の本質はそんなところにはありません。

“守られている”ということは、“力がある”ということではないのですよ、
という師匠の言葉に、この話の本質があるのだと思います。

その言葉は、動物だけではなく、人間にも当てはまるのでしょう。

星新一「治療」のネタバレ解説

ほとんどの者が劣等感という病気にかかって、苦しんでいました。

しかし、マール氏という中年の男が、
自分の電気機具製造会社の工場を使って、
だれもが悩まされている劣等感から、
人びとを救い出す大きな電子頭脳を作りはじめました。

電子頭脳に記憶をうえつける時に、
できるだけ多くの人からデータを集めて、
きっちり平均値をそろえておきます。

そうすると、完全な平均人間、標準人間といったものができあがり、
これと患者を対面させるのです。

患者が電子頭脳よりまさっている場合だったら、
なにも気にすることはありませんよ、あなたはすぐれたほうの人間です、
とはっきり示してやることができます。

もし劣っていた時は、仕方がありません。

患者の全部はなおりませんが、半分はなおる装置です。

電子頭脳が完成すると、マール氏は幸福検定クラブを発足させ、
患者と装置を対面させました。

自分の性別、年齢などを、ダイヤルをまわして合わせると、
正面のスクリーンに人物の像があらわれてきます。

劣等感から救われた人は、
その標準人間はぱっとしないようすのやつだと判断し、
いままで、自分がなにをくよくよしていたのか、
ばかばかしくなったと話しました。

なおるといったうわさばかりが広まり、好評でしたが、
マール会長が電子頭脳のデータ―を手加減して、
実際よりはるか下を、平均と称しているのではないか、
と警視庁は調査をしましたが、不都合は発見されませんでした。

幸福検定クラブの電子頭脳は、都会のも、また地方につぎつぎと作られたのも、
連日、多くの人の話し相手になって、消すことのできる劣等感を消していきました。

劣った半分に判定を受けたものが、
何度も幸福検定クラブに何度もやってくるうちに、
しだいになおりつつありました。

マール会長は、装置の正確さを保つために、
つねに新しくデータ―を集めて、電子頭脳に入れかえ、
そのたびに古いデータ―は捨てられていました。

標準人間を追い抜いた途端に、向上への努力をやめるので、
スクリーンに出る標準人間の顔つきは、ますますのんびりとしていき、
はじめのうちは劣った半分に判定された連中も、
何回かかよううちに、標準人間を追い抜くのでした。

一時はあれほど混雑した幸福検定クラブも、
まったく患者が来なくなった時、
マール会長は幸福検定クラブにあらわれ、治療室にはいりました。

世の中の人間は、すべてぼんやりした人間になっていて、
これからスクリーンにあらわれる標準人間が、
マール氏よりはるかに低級であることには間違いはありませんでした。

彼はその標準人間を相手に、思い切り優越感を味わってやるつもりで、
今日まで装置との対面をのばしていました。

マール氏はスクリーンに浮かびでた標準人間にむかってつぎつぎと話しかけ、
からかいましたが、「標準人間は、からかわれようと、
軽蔑されようと、なんの反応も示しませんでした。
それはすべての人びとから、そのようなことをいやがる感情が、
ことごとく失われていることを示していました。

マール氏は、はじめてこのことに気づき、
あらゆる人からとりのこされてしまったことを知り、
たとえようのない孤独感を味わったのでした。


というあらすじなのですが、この「標準人間と対面すれば、
半分の人は劣等感から救われる」という理論は、
机上の空論のような気がしますね。

たとえば身長が平均以上の人が50パーセント、
学歴が平均以上の人が50パーセント、
収入が平均以上の人が50パーセントだとすると、
それらすべてが平均以上の人は0.5の3乗で、
0.125、つまり12.5パーセントしかいません。

その3つの項目に関して劣等感を抱いている人が、
「標準人間」と対面しても救われる確率は、
12.5パーセントということになってしまいます。

実際には、劣等感を感じるポイントは3つどころではなく多いので、
ほとんどの人は標準人間と対面しても救われないのではないでしょうか。

また、仮に99点をとったとしても、100点をとった他の人を見て、
「どうして私は100点をとれなかったんだろう」
と考える人もいて、そういう人は平均点の人を見ても救われないと思います。

星新一「反応」のネタバレ解説

遠い惑星から宇宙船がやってきて、
わたしたちは高い文化を持つ星の者です、
みなさんはわたしたちの文化を受け入れ、
向上なさるおつもりはありませんか、
と通信を送ってきました。

地球上では歓迎しますが、宇宙船からは、
着陸にうつる前にいちおう調べさせていただきます、
悪用されては困るので、と通信がありました。

小型ロケットが地上に達し、なかからうそ発見器が出てきました。

宇宙船の指示に従い、うそ発見器から出ている電線のはじを、
10人が握ります。

あなたがたは、文化をさらに高めたいとお考えですか、
という質問、
あなたがたはわたしたちのもたらす文化を、
決して悪用なさらないでしょうね、
という質問に、10人はいっせいに「はい」と答えました。

しかし、もう1回お聞きしますが、将来とも決して悪用しないことを、
あなたがたの惑星にかけて誓うことができますか、
と質問され、みなが答えようと息をのんだ時に、
とつぜんの地震がみなを驚かせました。

装置は波形のはげしいみだれを宇宙船に伝え、
みなさんからのご返事がこんなとは思いませんでした、
これでは着陸するわけにはいきません、
と言われ、宇宙船からの通信がとだえました。


というあらすじなのですが、地球からの弁明も聞かずに、
一方的に通信を打ち切るような相手は信用できないので、
そんな文化は受け入れなくてよかったんじゃないかな、と思います。
ちょっと宗教くさいですし、悪用しようと思えばできる文化、
というのもうさん臭いですしね。

星新一「期待」のネタバレ解説

2003年8月1日、アパートの30階の一室で、
宇宙旅行用携帯食品の製造会社に勤めるナヤ氏が目覚めました。

ナヤ氏の心は期待で熱をおび、
ナヤ氏の見つめている孵卵器(ふらんき)のなかにも、
高い温度が満ちていました。

孵卵器のなかには卵がただ1つあり、
ナヤ氏はこれをかえすことに熱中していました。

ここで回想です。

ナヤ氏は郊外に越した友人のエル氏から手紙をもらい、
休日にナヤ氏の家を訪れました。

ナヤ氏の庭には白鳥が4羽いました。

ナヤ氏はこの白鳥を上流階級に売込む商売をはじめ、
それがうまく当り、金まわりがよくなったのだと言いました。

ナヤ氏は白鳥から目が離すことができなくなってしまいました。
自動装置にとりかこまれた毎日の生活から見ると、夢のような心持ちでした。

1羽でいいから、ゆずってくれないか、と頼みますが、
エル氏は商売をはじめたばかりで、高く売らないと引きあわないと言います。

いずれ数がふえ、安くなるから、そうなったら進呈するよ、
とエル氏に言われましたが、ナヤ氏はそれができそうにありませんでした。

エル氏が酒の用意をしているあいだに、
ナヤ氏は白鳥の巣のなかに卵が6つあるのを見つけ、
その1つをポケットに入れ、アパートまで持ち帰ってしまいました。

回想終わりです。

卵にヒビがはじめ、卵のヒビは大きくなりましたが、
ヒナはあらわれませんでした。

みなさま、生活にうるおいを与える白鳥をどうぞ、
エル商会特製の、本物そっくりで、成功きわまる、
ロボットの白鳥を、と音を出しつづける、
小さな装置が卵のなかにありました。

ナヤ氏はそれを思い切り床になげつけ、
『白鳥の湖』の曲とともに、宣伝文句を喋りつづけていた装置は、
こわれて静かになりました。


というあらすじなのですが、ナヤ氏が卵を盗んだのは、
エル氏にとって想定内の出来事だったのでしょうね。
むしろ、わざと盗まれやすい場所に巣をつくっていたのかもしれません。

ところで、冒頭に2003年8月1日という日付がありますが、
このショート・ショートが書かれた頃は遠い未来だったのでしょう。

今となっては、だいぶ前に過ぎ去った過去ですが。

当時は21世紀には宇宙旅行が当たり前の時代になると思っていたのでしょうね。

星新一「羽衣」のネタバレ解説

主人公の「あたし」は未来人で、月で不自由ない生活していましたが、
なにかが欠けているような気がして、
時間旅行会社を訪れて、過去の地球に行ってみたいと言いました。

費用は安くありませんが、
ほうぼうの劇場で歌ったり踊ったりして、
ずっと貯めてきたお金で、20分間だけの旅行を許されました。

宇宙船で地球の上空へ、そして、
タイムマシンで数千年の過去へと時間移動します。

時間旅行会社の事務員には、絶対に着陸なさらぬよう、
と言われていましたが、主人公は海岸の波に誘惑され、
松林のなかで無重力ガウンをぬぎ、
波うちぎわに駆け寄りました。

時計を見ると、8分がたっていて、今度は、
少し北の山々の谷を飛び、花々でも眺めてみようと思い、
松林に戻りました。

しかし、無重力ガウンがなく、富士山の上空で待つ、
宇宙船のなかのタイムマシンに戻れなくなってしまいました。

そこへ、銀色の無重力ガウンを持った青年が現れ、
美しい着物を宝にしたいと言いました。

主人公は、早くかえしてと言い、月から来たと言いましたが、
青年はなかなか信じてくれません。

天女なら、人間にできない、なにかができるはずです、
それを拝見させて下さい、そうすれば、この衣をおかえしします、
と青年に言われ、主人公はガウンを身につけ、空中に浮かび、
時間の許す限り、月の歌と踊りを見せてあげました。

主人公は青年の純真な目を見ながら、高く昇り、
人を信じ、欲の少ない、おだやかな人たちの時代に、
別れのあいさつを送りました。

こんないい人たちが、「なぜ2000年ほどあとに、
この地球をめちゃくちゃにしてしまったのかしら、
海のすべてを蒸発させ、除きようのない毒と放射能にみちた、
死の世界に変える戦いを始めてしまったのかしら、
と主人公は思いました。

宇宙基地に残った人びとが、人類と文化とを再建したとはいえ、
母なる地球は2度と戻ってきませんでした。


というあらすじなのですが、
この話は昔話の「天の羽衣の伝説」が元ネタですね。

ところで、この「羽衣」とよく似た話が、
偶然にも手塚治虫さんの「火の鳥 羽衣編」で描かれています。

「火の鳥」でも天女の正体は未来人で、
未来の世界は核戦争でめちゃくちゃになっている、
などの共通点があります。

ちなみに、このショート・ショートが発表されたのは1960年代で、
「火の鳥 羽衣編」の初出は1971年なので、
星新一さんの方が先ですね。

米澤穂信「いまさら翼といわれても」6話「いまさら翼といわれても」のネタバレ解説

この短編集の最終話です。

梅雨が終わったある日の夜、千反田さんは父親に、仏間に来なさいと言われました。

場面が変わり、夏休み前、摩耶花は喫茶店でコーヒーを飲んだ時の話をします。
一口飲んで甘くなかったから、角砂糖を入れたら、
1個しか入れてないのにすっごく甘かった、という話をしていました。

それを聞いた奉太郎は、店員に「ミルクと砂糖はお入れしますか」
って訊かれたんじゃないか、と言いました。

摩耶花が飲んだコーヒーには最初から砂糖が入っていたのですが、
底に沈んでいたから、甘みは感じなかったのでした。
そこに角砂糖を入れてかき混ぜたら、いきなり、角砂糖2つ分の甘さになったのでした。

しかし、千反田さんはその話をしていても気にならないようで、上の空でした。

また、明後日その喫茶店に行こうという話になると、
千反田さんは、明後日は市が主催する合唱祭に出ると言いました。
神山市出身の作曲家、江嶋椙堂(えじまさんどう)を記念した江嶋合唱祭です。

地学講義室から出る途中、千反田さんが読んでいた本が目に入ります。
それはどうやら、進路案内の本のようでした。

場面が変わり、夏休みの初日の午後2時半を回ったころ、
摩耶花から電話がかかってきて、
ちーちゃんの行きそうなところ、知らない? と訊かれました。

千反田さんの出番は6時からだから時間はあるのですが、
千反田さんがいないのだそうです。
遅刻したのではなく、千反田さんの家がある陣出から文化会館まで、
いっしょにバスに乗ってきたというおばあさんがいるのだそうです。

奉太郎は神山市民文化会館に行き、案内カウンターで、
6時から歌う合唱団の控室を教えてもらいます。
神山混声合唱団の控室の、2階のA7控室を教えてもらい、そのドアを開けます。
すると、ドアの脇にあった傘立てに足が引っかかり、
立ててあった濡れた傘がカーペット敷きの床に飛び出しました。

摩耶花は奉太郎に、千反田さんは本当は2時の開演の時に、
合唱団の代表何人かがステージに上がって挨拶するため、
1時半に来るはずだったと言いました。今はもうちょっとで3時半です。

千反田さんはソロパートがあるので、それが行方不明では洒落になりません。

段林(だんばやし)という40歳ぐらいの女性が控室にやってきて、
まさか当日にいなくなるなんて、まったく、信じられない、と言いました。

パイプ椅子に座っていた老婦人の横手(よこて)が、段林を宥め、
もう1時間くらい待ってあげてもバチは当たらないと思いますよ、と言いました。

横手はここまで千反田さんといっしょにバスに乗ってきたというおばあさんでした。
奉太郎は横手に千反田さんの服装と、何時のバスに乗ったのかを訊ねました。
千反田さんの服装は白いシャツに黒いスカートで、
1時ちょうどのバスに乗り、ここに着いたのはだいたい1時半だと言いました。

文化会館前のバス停で、千反田さんも降り、この控室までいっしょに来たが、
気がつくといなくなっていたのだそうです。

奉太郎は、摩耶花と電話で話していた里志に、
神山駅に行って路線図と陣出を出るバスの時刻表をもらってきてほしいと頼みました。

奉太郎は神山混声合唱団が歌う予定の「放生(ほうじょう)の月」という歌の歌詞を確認し、
案内カウンターで、イベントに出る合唱団の人たちは、
風除室の傘立ではなく控室内の傘立を使用すると聞きました。

4時14分に里志が文化会館にやってきて、奉太郎に時刻表を渡しました。
陣出を通るバスの本数は1時間に1本走っているきりでした。

里志は、「放生の月」の歌詞は、ちょっと説教くさい、と言いました。

奉太郎は控室に戻り、騒いでいる段林に、千反田さんの居場所がわかりました、
緊張して腹が痛くなったので、休んでいたそうです、と嘘をつきました。

段林に、千反田さんがソロで歌うパートを訊くと、
「ああ 願わくは 我もまた
自由の空に 生きんとて」
だと教えてくれました。

段林がいなくなると、横手篤子と名乗った老婦人に、
この文化会館までバスに乗って、
千反田さんといっしょにこの部屋まで来たとおっしゃったのは、
嘘ですよね、と言いました。

理由は、傘でした。
傘立には横手の濡れた傘がありますが、千反田さんの傘はありませんでした。
傘が濡れていたから陣出では雨が降っていたのでしょうが、
ふたりでここに到着したと言った1時半にはもう晴れていましたから、
千反田さんがいったんこの控室に来てから、
傘を持ってどこかに出て行ったというのは考えにくいのでした。

横手が1時間待てと言っていたのは、バスが1時間に1本だったからです。


横手は確かに千反田さんとバスに乗っていましたが、
顔色の悪い千反田さんは途中で降車ボタンを押して、
バスを降りてしまったと横手は証言しました。

捜しに行きますと言った奉太郎に、
横手は、千反田さんのことを、あの子は千反田家の跡取り、
自らの責任はわきまえています、いちどバスを降りたのは気の迷いで、
間に合うように来るに違いありません、信じて待っていればいいのです、
と言いました。

しかし奉太郎は、横手を説得し、
陣出南のバス停で降りたことを聞き出しました。
横手は千反田さんの伯母で、千反田さんは横手の家の蔵にいると教えてもらいました。

奉太郎はバスに乗り、陣出南のバス停で降り、横手の蔵に行きます。

千反田さんは蔵で発声練習をしていました。
奉太郎は扉を叩き、千反田さんが歌えない理由について、
お前、跡を継がなくてもいいって言われたんじゃないか、と言いました。

この前、摩耶花がコーヒーが甘かったっていう話をしていた時、
千反田さんがぼんやりとして、進路案内の本を読んでいたので、そう考えたのでした。

千反田さんが歌うパートは自由への憧れをこれ以上なくストレートに歌っていて、
いまの千反田さんはその歌詞は歌えなかったのでした。

ゆくゆくは千反田家の跡取りだと言われ続け、それを受け入れてきた千反田さんは、
家の跡なんて継がなくてもいいから、好きなように生きろと言われ、
どうしたらいいか、わからなくなったのでした。

奉太郎の話を聞いた千反田さんは、いまさら翼といわれても、困るんです、
と言いました。

腕時計を見ると、5時6分で、あと4分で文化会館行きのバスが来る、
という状況で、千反田さんはまだ蔵から出てきませんでした。


そしてそのまま、話は終わってしまいます。

というあらすじなのですが、スッキリしない終わり方ですね。

千反田さんが6時までに文化会館に行ったのか、行かなかったのかは、
明かされないまま終わってしまいましたが、
しまうましたは、やっぱり千反田さんはこの後、
6時に間に合うように出発したのではないかと思います。

根拠は何もありませんが、奉太郎が迎えに来てくれたから、
歌えるようになったと信じたいです。

米澤穂信「いまさら翼といわれても」5話「長い休日」のネタバレ解説

日曜日の午前7時に目が覚めた奉太郎は、朝から調子がよく、
姉の分も朝食を作ってあげました。

掃除と洗濯をし、昼はうどんを食べると、午後1時でした。

ポケットに文庫本と千円だけ入れ、散歩に行きます。

荒楠(あれくす)神社に行くと、
十文字(じゅうもんじ)かほと会い、
千反田えるが来ているという意味のことを言われました。

社務所に行くと、千反田さんは「遠回りする雛」の、
生き雛まつりの写真を見ていました。

十文字かほが買い物に行き、奉太郎は、
千反田さんがお稲荷様の祠の掃除をするのを手伝うことにしました。

奉太郎は掃除をしながら、今日はいつもの調子が出なくて、
ちょっと体を動かしたい気分だったんだ、と言いました。

千反田さんは奉太郎に、どうして『やらなくてもいいことなら、やらない。
やらなければならないことなら手短に』と言うようになったんですか、
と訊ねました。

奉太郎は小学6年生の時の話をします。

クラス全員に男女ペアで何かの係が当たるようになっていて、
奉太郎は校内環境係になりました。

主な役目は花壇の水やりです。

クラスは3つあって、1週間ごとに担当が替わっていたので、
2週間おきに1週間、毎日花壇の様子を見て、
必要なら水をやっていました。

奉太郎とペアの女子の名前は、仮に田中にしておこう、
と奉太郎は言いました。

最初の何週間かは支障がありませんでしたが、
田中が家の建て替えで、しばらく遠い家に住むことになり、
駅から市バスで1時間かかり、
本数が少なくて乗り遅れるとたいへんだから、
放課後は早く帰りたいと言われました。

熱血肌の若い男の担任にも説得され、
奉太郎は1人で水やりをすることになります。

その頃の奉太郎は担任に何か用事をさせられることが多くありました。

夏休みの前のある日の昼休みに、奉太郎と田中は担任に、
花壇の隅の方に種を蒔き、
花の名前を書いたプレートを花壇に挿すように言われました。

奉太郎は種をポケットに入れましたが、
田中はポケットがないと言って、そうしませんでした。

放課後、教室に奉太郎がいると、
田中がやってきてランドセルがなくなったと言いました。

奉太郎と田中と担任でランドセルを捜します。

田中は多目的スペースにランドセルを置いて遊んでいましたが、
通りがかった1年生か2年生が忘れ物として職員室に届けてしまい、
それを受け取った学年主任が用事で席を外していたのでした。

戻ってきた学年主任は説教をします。
担任は説教の切れ間を見つけて、とにかく、中を確認してみなさい、
と田中に言いました。

田中はランドセルの中に
何かのキャラクターがついたシャーペンがあるのを見つけ、
これがあれば、いまはいい、後は家で見る、と言いました。

学年主任がそれに目をつけ、
学校にキャラクター付きの文具を持ってくることを禁止する、
と通達が出されました。

この件で、奉太郎はショックを受け、やらなくてもいいことなら、
やらない、と言い始めたのでした。

話を聞いていた千反田さんは、何か最後、ちょっと変じゃなかったですか、
と言い、詳しい説明を求めます。

田中は家の建て替えのため、
一時的に駅から市バスで1時間かかる遠い家に住んでいたはずで、
バスに乗るためのお金か、定期か、回数券か、
何かそういうものが必要です。
ポケットがないのなら、ランドセルの中にあったはずなのに、
戻ってきたランドセルで田中が唯一気にしたのはシャーペンだけでした。

家の建て替えが終わっていて、バスに乗る必要がなかったのに、
係を奉太郎に押しつけて、さぼっていたのでした。

それに気づいた奉太郎は担任を見ました。
担任は『しまった!』という内心が、そのまま出たような慌て顔をしていて、
担任はもう建て替えが終わっていることを知っていたのでした。

それを奉太郎に言わなかったのは、
奉太郎が何一つ文句を言わずに全部の頼み事を聞く子だから、便利だから、
仕事を押しつけられているのを見ても手を貸そうとはしなかったのでした。

奉太郎は姉に、感謝して欲しかった訳じゃない、ただ、
ばかにされるとは思ってなかった、
本当は他の人がやらなきゃいけないことで、
ぼくがやらなきゃいけないことじゃなかったら、
もうやらない、絶対に、と話しました。


姉は奉太郎に、
あんたはこれから、長い休日に入るのね、そうするといい、休みなさい、
あんたが、休んでいるうちに心の底から変わってしまわなければ……、
と言っていましたが、最後の部分を思い出せませんでした。

奉太郎の話を聞いた千反田さんは、お話の中の折木さんと、
いまの折木さん、実は、そんなに変わっていないんじゃないか、
と言いました。

話してくれて、ありがとうございました! わたし、嬉しいです!
と千反田さんが言うのを聞いて、奉太郎は、姉が最後に言ったのが、
きっと誰かが、あんたの休日を終わらせるはずだから、
だったのを思い出しました。

というあらすじなのですが、
千反田さんが奉太郎の「長い休日」を終わらせたのでしょうね。

米澤穂信「いまさら翼といわれても」4話「わたしたちの伝説の一冊」のネタバレ解説

今回は2話同様、摩耶花の視点で話が進みます。

小学3年生の時に、叔母が、
本って不思議ね、誰が書いてもいいなんて、
と言ったのをきっかけに、摩耶花は漫画を描き始めました。

2月19日、月曜日に「ラ・シーン」という月刊漫画雑誌を購入した摩耶花は、
「井原花鶴」というペンネームで応募していた「塔のある島」が、
努力賞に入賞していたのを知りました。

5月14日の月曜日、古典部の部室の地学講義室に行った摩耶花は、
千反田さんが持ってきた4年前の読書感想文コンクールまとめを
見せられました。

奉太郎が「『走れメロス』を読んで」というタイトルで、
銅賞をとっていました。

奉太郎は、メロスが走らなければならなかった理由は、
前日の豪雨で橋が流されていたことと、
山賊に教われたことだと書いていました。

山賊はメロスのいのちを欲しがっていて、山賊というよりは刺客でした。

ディオニス王はメロスが帰ってくるとはまったく思っていないので、
王がメロスが帰るのを邪魔するはずがありません。

あなたは遅かった、走るのは、やめて下さい、
と言ったフィロストラトスも王の敵だと奉太郎は主張します。

メロスを狙った人物はこれからも、王の疑心をあおり人心を離れさせるため、
あらゆる手を使ってくるだろうから、王の改心は長続きしないかもしれない、
という内容を奉太郎は書いていました。

それを読んだ後、摩耶花は漫研の部室に行きます。

漫研では読むだけ派と描いてみたい派が対立していました。

年度が変わった後、
本人は素敵な漫画を描くのにまわりにそれを言わず、
読むだけ派の事実上のリーダーになっていた河内亜也子先輩が、
他の3年生よりもひと足早く退部しました。

河内亜也子はブレーキ役だったため、対立は激化していました。

摩耶花が漫研の部室で漫画のアイディアを出していると、
摩耶花と同じ2年生の浅沼に話しかけられました。

浅沼は、ほかの子たちには黙って同人誌を1冊作り、
神高漫研の名前で、夏休み中のイベントに出すのだと言いました。

ほかには浅沼、田井(たい)、西山、針ヶ谷(はりがや)、
など描いてみたい派の部員に声をかけるのだそうです。

お題は「漫研」で、浅沼は総務委員会にかけあって、
部費から同人誌の予算を出させたいのだそうです。

枚数を決めるのは金曜日まで待ってほしいと摩耶花は言いました。

火曜日の放課後、教室で漫画のネームを描いていると、
読むだけ派の羽仁真紀(はに・まき)という漫研部員が
教室に残ってほかの子と話をしていました。
羽仁真紀は河内亜也子と個人的に仲のよかった女子でした。

翌日、水曜日も真紀は教室に残っていて、
浅沼の計画、ばれたよ、浅沼が吊し上げられてるみたい、
と摩耶花に話しかけました。

なにかあったら連絡すると真紀に言われ、
携帯のメールアドレスを交換しました。

部室に行くと、湯浅部長が引退し、
真紀が新しい部長になるのだと、
現在の読むだけ派リーダーの篠原に言われました。

摩耶花がいない間に、同人誌は部費から出すが、
失敗したら部費を無駄に使った責任を取って、
全員出て行け、ということを言われます。
ちゃんとしたものができたら、
読むだけ派は新しい部を作るのだそうです。

篠原は、計画段階に過ぎなかった同人誌作りの部費を申請させることで、
分裂の前に読むだけ派にわざわざ恥をかかせようとしていました。

しかし、摩耶花がそれに気付いた時には、
浅沼は申請用紙に記入してしまっていました。

木曜日の放課後、古典部の部室で漫画を描いていると、
すぐに来て、と真紀からメールがありました。

部室にいた里志に、漫画のネームを描いていたノートを見張っていて、と頼み、
漫研の部室に行きましたが、真紀はいませんでした。

真紀を捜しても見つからず、古典部の部室に戻ると、
ノートがなくなっていました。

真紀がメールで摩耶花を呼び出した後、古典部の部室に来て、
摩耶花に頼まれたのだと里志に言ってノートを持っていったのだそうです。

ひととおりのことを里志に話すと、里志は、
このあいだの奉太郎が書いた読書感想文に似ている、
という意味のことを言いました。

真紀はディオニス王と同じで、同人誌が完成しても完成しなくても、
部を分裂させるという真紀の目的は達せられるので、
真紀には摩耶花のノートを盗む理由がなにもなかったということになります。

5月18日金曜日の昼休み、摩耶花は浅沼に、ノートが盗まれたことは言わずに、
来週の火曜日まで枚数を決めるのを待ってほしいと頼みました。

その後、真紀に、
放課後『バイロン』というお店に5時半に来てほしいと言われました。

『バイロン』に行くと、河内亜也子が待っていました。

摩耶花のノートを真紀に盗ませたのは、河内亜也子だったのでした。

河内亜也子はノートを返した後、伊原、あんた、漫研やめな、と言いました。

漫研は摩耶花の足を引っ張るだけだと言われます。

漫研にとって摩耶花は、進学校の弱小野球部に入部した、
強豪校でもトップになれるような10年に1度の天才のようなものであり、
摩耶花も漫研のためにならないのだそうです。

河内亜也子は、プロになりたいと言い、
3年の高校生活のうち2年も、あんなところで使ってしまったことを、
後悔していると言いました。

河内亜也子は、『夕べには躯に』を伝説だと言い、
今度は河内亜也子と摩耶花が伝説を作る番だという意味のことを言いました。

浅沼に義理立てしたいのなら、去年、
文化祭曜日4ページ描いた神高漫研を紹介する4コマ漫画を渡せばいい、
と河内亜也子は言いました。

ノートが盗まれたのは、真紀に詳しい事情を話さず、
真紀になんとかして金曜の夜まで、
摩耶花が浅沼に返事するのを邪魔しろと頼んだせいでした。

金曜の夜まで待たせたのは、その日が『ラ・シーン』の発売日だからでした。

河内も『ラ・シーン』に応募しましたが、
もし摩耶花が上の方の賞をもらっていたりしたら、
それこそ河内と組んでいる場合ではないと思い、
結果が出るまで待っていたのだそうです。

結果は、はっきりとは書かれていませんが、
どうやら河内は努力賞に入選して、摩耶花は入選していなかったみたいです。

摩耶花は河内と神山高校に残る伝説の1冊を作ることにして、
漫研を退部しました。


というあらすじなのですが、しまうましただったら、
プロを目指そうが目指すまいが、
こんな雰囲気の悪い部活、さっさと辞めてますね。
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