乙一「花とアリス殺人事件」のネタバレ解説

花とアリス殺人事件


この記事は、映画ではなくノベライズ版の
「花とアリス殺人事件」のネタバレ解説です。

「花」という名前の少女と、「アリス」という少女が主人公の物語です。

一人目の主人公の黒柳徹子は、両親が離婚し、
有栖川徹子という名前に変わりました。

徹子は母親に引き取られ、ある町に引っ越してきました。

ところが、転校先の中学校へ行ったところ、
新しいクラスメートたちから露骨に避けられます。
徹子の椅子の下には、なぜか六芒星のような落書きまであります。

いじめか、と徹子は落ち込みますが、
放課後、数年前に通っていたバレエ教室で仲の良かった、
風子という少女から話しかけられます。

風子とは別のクラスでしたが、現在風子が通っているバレエ教室へ案内してもらい、
徹子は少し元気を取り戻しました。

バレエ教室では、徹子の引っ越し先の家の隣の家が、「花屋敷」と呼ばれていることや、
徹子のクラスで一年前に「ユダ」が、他の四人の「ユダ」に殺されたという
噂があることを聞かされました。

徹子はある日、椅子の下の六芒星をマニキュアの除光液で消します。
するとクラスメートたちから襲い掛かられ、
陸奥睦美という謎のクラスメートから「儀式」を受けさせられます。

何かよく分からないうちに儀式は終わってしまったのですが、
ある日の朝、千葉裕也というお調子者の生徒から手羽先の骨をぶつけられたことに
徹子はキレ、一年前の「殺人事件」について問い詰めました。

すると千葉裕也は、ユダという少年が、四人の妻に殺されたという噂があり、
現在徹子が座っているその席が呪われた席とされていることを教えてくれました。

数日後、殺人課の刑事をやっている父親と会った徹子は、
運動会のリレーのアンカーに選ばれたことを話します。

徹子は地道に走り込みをしてリレーの練習をします。
そのとき、担任の萩野先生が、
「花屋敷」に住む荒井というおばさんと話しているのを目撃し、
どういうことなのかと萩野先生に尋ねました。

すると、徹子の後ろの席の荒井花という子が一年以上も不登校になっており、
「花屋敷」のおばさんはその母親なのだと教えてくれました。

運動会の当日、多少のトラブルはあったものの徹子は無事にアンカーを務め、
前を走る選手をごぼう抜きにして大活躍し、一躍クラスの人気者となりました。

お昼の休憩のときに、徹子の母親も陸奥睦美の母親も、
ファッションセンスがおかしいということを知って、
二人は急に親近感を覚え、一緒に昼食をとることになりました。

徹子はユダについて陸奥睦美に尋ねますが、睦美も詳しいことは知りませんでした。

ただ、去年の三年二組にいた男子生徒が殺されたという噂があり、
最初は睦美がその「呪われた席」に座ることになってしまったのだそうです。

すると睦美はクラスメートたちからいじめられるようになりました。
そこで睦美は、霊感少女の演技をして、
呪いを解くための儀式とかおまじないをして、
クラスメートたちから一目置かれるようになったのでした。

その日家に帰ると、前の住人の「湯田輝男」宛にダイレクトメールが届いていました。
徹子の使っている部屋からも「湯田光太郎」という名前の書かれたプリントが発見され、
前の住人こそがユダだということを徹子は知りました。

ここで徹子の視点は一旦終わり、荒井花の視点になります。

徹子が花の家を訪れました。
花は居留守を使って徹子を追い返そうとしますが、
花は倒れてきた本棚の下敷きになってしまい、徹子に助けてもらいます。

花は徹子と仲良くなり、徹子のことを有栖川という苗字から「アリス」と呼ぶことにしました。

そして花はアリスに、光太郎を殺したのは私なのだと話しました。

ここで回想です。
花は、隣の家に住む湯田光太郎という幼馴染のことが好きでした。
が、ある日、光太郎の姉の湯田麻衣から、夏前に引っ越すという話を聞かされました。

花は、光太郎が引っ越してしまっても自分のことを忘れないようにと、
バレンタインの日にチョコと一緒にあるものを渡すことにしました。

ここで回想は終わりです。

これまで「殺人事件」と言ってましたが、実は光太郎の生死は判明しておらず、
花はアリスに協力してもらい、光太郎の生死を確かめようとします。

ある日、アリスは学校をズル休みし、光太郎の父親の輝男が勤務している、
コバルト商事を訪れました。

男装したアリスが光太郎の名前で輝男を呼び出し、その反応を窺い、
光太郎が生きているのかどうか調べるという、遠まわりな方法でした。

ところが、アリスは間違えて、コバルト商事の受付で
「有栖川徹子」という自分の名前を名乗ってしまいます。

アリスは隣の喫茶店で「ユダ父」から話しかけられますが、すっとぼけます。

その後、花と相談し、「ユダ父」が会社から出てきたところを尾行し、
光太郎の家を突き止めるという作戦をとることにしました。

ところが、アリスが「ユダ父」だと思い込んでいたのは、別人でした。
アリスがコバルト商事を訪れたときには輝男は不在で、
同僚が代わりに喫茶店を訪れていたのでした。
そうとは知らないアリスは「ユダ父」だと思い込んでいる人物をタクシーで尾行し、
総合病院まで追いかけました。

そこで「ユダ父」が「渡邊」と呼ばれるのを聞いて勘違いに気付きます。
そして、渡邊の診察券を拾ったことからお礼にと
レストランでチーズケーキを奢ってもらい、公園で話をした後、渡邊と別れました。

一方、花の方も実はコバルト商事を訪れていました。
最初は家で引きこもり、アリスから報告を待つつもりだったのですが、
じっとしていられなくなったのです。

アリスが別人を「ユダ父」だと思い込んで尾行しているのを花は目撃しており、
勘違いを訂正しようとしましたが、
アリスの携帯電話の電池が切れていて訂正できなかったのです。

花はちゃんと本物の「ユダ父」を尾行し、マンションを突き止めました。
しかし、そこはオートロックだったので中には入れず、
携帯電話を充電したアリスを呼び出し、合流しました。

その際、「我王駅」とか「黎明線」とか「火乃鳥駅」という地名が出てくるのですが、
これは手塚治虫さんの「火の鳥」のパロディですね。
「火の鳥」には「黎明編」があったり、「我王」という人物が登場したりするのです。

花とアリスは終電近くまで、
光太郎がマンションに帰ってくるところにばったり出くわさないかと、
張り込みをしていましたが、諦め、ラーメン屋へ行きます。

ところが、そのラーメン屋の時計が遅れていたことから、二人は終電を逃してしまいます。

駐車場に停められた車の下に潜り込み、エンジンの熱で暖を取りながら、
花は不登校になる前の出来事についてアリスに話し始めました。

中学二年生のバレンタインに、花は光太郎にチョコレートと一緒に「婚姻届を渡しました。

しかし、光太郎は何のリアクションも返してくれませんでした。

翌年、三年生になって花と光太郎は同じクラスになります。
そこで光太郎が、クラスの四人の女子と
将来結婚する約束をしていたことが明らかになりました。

四人の女子は婚姻届まで貰っており、そのうちの一人がテストの答案に、
自分の苗字を『湯田』と書いていたことから発覚しました。

そして三年二組の女子のうち、婚姻届を貰っていなかったのは花だけでした。

そのことに傷ついた花は、自宅で捕まえたクマバチを、学校で光太郎の背中に入れます。

そして、光太郎が転校の挨拶をしたその瞬間、クマバチが光太郎の背中を刺しました。
光太郎は以前にも蜂に刺されたことがあり、アナフィラキシー・ショックを起こして、
重篤な状態になり、救急車で運ばれていきました。

花は光太郎の生死を知るのが怖くなり、その翌日から自宅に引きこもり、
あらゆる情報をシャットダウンするようになってしまったのでした。

その話を聞いたアリスは泣き出し、花にバレエを教えてあげました。

翌朝、花とアリスが寝ていた上のトラックが動き出し、
花はトラックに引き摺られてしまったのだと思い込んだアリスは、
トラックを追いかけます。

しかし、それはアリスの勘違いで、花は無事でした。
誰かがトラックに引き摺られたという噂が広がり、大騒ぎになっているところへ、
光太郎が現れます。

光太郎は花に、蜂を背中に入れたのはお前だろう、一生忘れないからな、
という意味のことを言いました。
すると花は逃げ出したのですが、一生忘れないという言葉を愛の告白だと、
花は超ポジティブに解釈していました……。

後日、陸奥睦美に協力してもらい、睦美が花の呪いを解いて学校に来られるようにした、
ということにして、何となくハッピー・エンドになりました。


というあらすじなのですが、
長編にしては短い割には結構よくまとまっていたんじゃないかと思います。

しまうましたは映画は未見なので、映画を先に見てから読むと、
また違った印象になるのかもしれませんが。

西尾維新「本題」第1回 小林賢太郎「物語の『ルール』と『作り方』」のネタバレ解説

西尾維新対談集 本題


さて、この本は西尾維新さんが5人の著名人たちと対談をする、
という構成の対談集になっています。

1人目の対談のお相手はコメディアンであり劇作家でもある、
ラーメンズの小林賢太郎さんなのですが、
何だか物凄く真面目な話をしているのに戸惑ってしまいます。

と言っても、最初からいきなり水木しげるの話から始まるのですがw

個人的には、小林さんがアニメ化物語を見たとき、
原作にはない台詞回しを、
原作を読む前に気付いたというシーンが印象に残りましたね。

脚本を書く人ってそういうのが分かるんだ、と感心しました。

ちなみに、しまうましたはアニメ化物語を見ても全然気付きませんでしたよw

言葉遊びの作り方とか、物語を作るには「枷」があった方がいいとか、
キャラクターの邪魔をしてはいけないとか、
プリンター一体型のワープロを復活させてほしいとか、
色んな話をしていたのですが、
驚いたのは西尾さんが非常に聞き上手だということです。

小林さんも、西尾さんが話をスッと全部分かってくれるからトークが楽だ、
という意味のことを言っていたくらいです。

聞き上手だからこそ、あれだけ色んなキャラを自由に喋らせることができるのかな、
と考えてしまいました。

後は、言葉ポーカー玄人版が凄く面白かったですね。
「真っ赤な」「烏龍茶」「先輩」から始まって、
「猿」「と見せかけて」「犬」になる流れとか、
西尾さんならもうこれだけで一冊書けちゃうんじゃないの?
と思ってしまいました。

ただ、副音声の「〇〇と」「お相手は〇〇でした」
みたいなやり取りに慣れてしまったせいか、
何か対談の終わり方が唐突に感じられてしまいました。
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