赤川次郎「杉原爽香41歳の秋 肌色のポートレート」のネタバレ解説

肌色のポートレート: 杉原爽香〈41歳の秋〉 (光文社文庫)


三宅舞はリン・山崎と結婚した後も上手くいっています。
山崎が以前書いた爽香のポスターがニューヨークで展示されることになりました。

河村は病気で、難しい手術を受けますが何とか助かります。

しかし爽香の義姉の則子はガンで亡くなってしまいました。
爽香は則子が入院している病院へ駆けつけます。

則子の息子の涼は、その病院で、
同じ大学に通っている写真部の岩元なごみと会いました。
なごみは急病で倒れた不倫相手の大学教授に付き添って病院に来ていました。

ひどいきっかけなのですが、涼はなごみに惹かれていきます。
なごみが不倫相手と別れるのを手伝ううちに、涼は彼女と仲良くなっていきます。

則子のお通夜の会場で、
爽香は取引先の会社Sプランニングの佐伯良治と出くわします。

さらにその後、宮入始という刑事が佐伯について聞きにきました。
刑事が去った後、爽香は佐伯の恋人の小林京子と出会います。
京子は、宮入が探していたのは自分だと言いました。

その後、京子が車で誘拐されたのを知った爽香は、
綾香と一緒にタクシーでその車を追いかけます。

追いかけながら警察に通報すると、京子は解放されました。
爽香は誘拐犯の車の画像を警察に渡します。

爽香が警察に通報したという情報が、誘拐犯のボスの中町蔵人に漏れ、
爽香は中町に狙われるようになりました。

中町は表向きは会社の社長ということになっていましたが、
実際には暴力団の組長でした。

中町は探偵の筒見を雇い、爽香について調べさせますが、
則子の告別式の最中になごみがそれに気付き爽香に教えると、
爽香は筒見と直談判しました。

それがさらに中町の怒りを煽り、
中町は愛人であるバーのホステスの柳志津に明男を誘惑させて、
爽香を苦しめようとしました。

一方その頃、京子は自分が誘拐されかけても本気で心配しない佐伯に愛想を尽かし、
別れ話を持ちかけます。
深夜、会社で残業していた佐伯のところに
Sプランニングの社長夫人の晶子がやってきて、
晶子に言われるがままに佐伯は京子の部屋へ行きました。

そこで京子の他殺死体を発見した佐伯は匿名で警察に通報しました。

志津は中町に言われた通りに明男を誘惑しますが、
明男は志津の演技を見抜きます。
志津が計画を白状すると、明男は志津に、
計画が成功したと中町に伝えさせました。

しかし今度は志津は中町の妻に、田舎に帰れと脅かされ、
明男に泣きつきました。
宮入も中町から借金をしており、中町の言いなりになっています。

爽香は防戦一方ではなく攻撃に出ることにし、「中町の双子の娘に会いに行きます。
双子に事情を説明し、中町を心配させるために家出をしろと唆しました。

志津と双子を、久保坂あやめと堀口が住む豪邸に匿います。
すると中町は疑心暗鬼に駆られ、全然関係ない男のところへ突撃して自滅しました。

京子が殺された件について爽香はSプランニングの社長や佐伯と話をします。
専務の倉木が役所絡みの仕事で賄賂を送ろうとして贈賄罪で疑われていました。

爽香は佐伯の話を聞き、晶子が怪しいと判断します。
社長は妻の晶子を呼び出しますが、晶子は逃げ出します。

そして晶子は宮入刑事を脅迫しました。
実は京子を殺したのは宮入で、動機は横恋慕でした。
宮入が犯人だと知った晶子は、まだ利用価値のある宮入を庇うつもりで、
佐伯を第一発見者に仕立て上げようとしたのでした。

宮入は口封じのために晶子を殺そうとしますが、
そこへ爽香がやってきて止めます。
犯行が露見した宮入は自殺しました。

そして、明男が大宅栄子の家から爽香と電話しているシーンで、今巻は終わります。

明男が大宅栄子と親しくしていることは、
前巻で既に爽香にバレていたというのに……。

娘もいるのに、いい加減にしてほしいです。


ところで、タイトルの「肌色のポートレート」は、
写真部のなごみが文化祭に出展する、爽香の写真のことでした。

「肌色」という言葉は人種差別に繋がるということで最近は使われなくなった言葉ですが、
クレヨンやクーピーなどの特定の色に対して「肌色」という名前をつけるのが問題なのであって、
肌色という言葉自体は使っても問題ないのではないかと思います。
異論もあるでしょうが。

西尾維新「ひたぎスローイング」のネタバレ解説

アニメ<物語>シリーズヒロイン本 其ノ伍 戦場ヶ原ひたぎ


この本に収録されている「ひたぎスローイング」は、
戦場ヶ原さんではなく神原の視点で書かれています。

神原が中学1年生、戦場ヶ原さんが2年生のときの話です。

神原がバスケット部の練習をしていると、
戦場ヶ原さんが取り巻きを大勢引き連れて、
陸上部にヘッドハンティングしに来ました。

ちなみに、このときの戦場ヶ原さんは貴婦人のような喋り方でした。
きっと、今では黒歴史になっているんでしょうねwww

神原は戦場ヶ原さんに「出直して来な」と告げました。
取り巻きが色めきだちますが、戦場ヶ原さんはとりなしました。

翌日、戦場ヶ原さんは本当に出直してきました。
今度は1人です。

今回も神原は断りましたが、さらにその翌日、
戦場ヶ原さんはバスケット部の部長から借りたユニフォームを着ていました。

神原は、負けたら陸上部に入るという条件で、
戦場ヶ原さんとフリースローで対決することになりました。

結果は、「10対9で神原の負けでした。
しかし、戦場ヶ原さんは、神原はバスケットの方が向いていると言い、
勧誘を諦めました。

実はこれは、戦場ヶ原さんに楯突いた神原の悪評が広まらないようにするという、
戦場ヶ原さんの作戦だったのです。

戦場ヶ原さんが神原に勝ち、なおかつ神原の実力を認める発言をすることで、
神原を守ったのです。

そのことに気付いた神原は戦場ヶ原さんを追いかけ、告白しました。
愛の告白です。


うーん、こんなロマンチックな出会い方をしてしまったのなら、
戦場ヶ原さんを追いかけて高校に進学した神原が彼女から拒絶されたときの
ショックははかり知れませんね。

もちろん、するがモンキーの事件のようなことはやり過ぎですけど、
神原がおかしくなってしまうのも分からなくもないです。

川原礫「ソードアート・オンライン8 アーリー・アンド・レイト」第1話「圏内事件」のネタバレ解説

ソードアート・オンライン〈8〉アーリー・アンド・レイト (電撃文庫)


この8巻は短編集です。

と言っても、1話目の「圏内事件」だけで200ページ以上あるのですがwww
200ページと言えばライトノベルなら充分に1冊分の分量があるので、
コストパフォーマンスが高いです。

「圏内事件」はアニメの1期でやりましたが、原作では8巻に収録されている話です。
いつものことながら時系列がバラバラですね。

ソードアート・オンラインが稼働してから1年5ヶ月が経過したある日。

キリトは街の広場である「圏内」で昼寝をしていました。

そこへアスナがやってきて、攻略組なのにノンビリ昼寝するなとキリトを叱りました。
しかしキリトは、今はアインクラッドでも最高の昼寝日和だと反論し、
アスナにも昼寝を勧めました。

すると、攻略に疲れていたアスナは熟睡してしまいした。

圏内はプレイヤーの安全が保障されているのですが、
熟睡している場合は街の外の「圏外」までプレイヤーを移動させ、
PK(プレイヤー・キラー)をされてしまう可能性があります。

そこでキリトはアスナの護衛のために、日が暮れるまで傍にいました。

目を覚ましたアスナはご飯を一回奢るからそれでチャラにしろと言い、
キリトは了承しました。

そして2人は57層のNPCレストランへ行きました。

途中まで食べたところで、遠くから悲鳴が聞こえ、二人は表通りへ飛び出しました。

するとそこには貫通系武器の短槍(ショート・スピア)が胸に刺さったまま、
教会の二階からロープで宙吊りにされている男がいました。

やがて男はキリトの目の前でポリゴンの欠片となって消えてしまいました。

ここは圏内なので、デュエル以外の方法でプレイヤーを殺害する方法はないはずなのですが、
デュエル勝利者宣言メッセージを表示させているプレイヤーはいませんでした。

新しい圏内PK技のようなものができたのかもしれないと、
アスナとキリトは調査を開始します。

まず、キリトは、亡くなった男の知り合いだというヨルコという女性から話を聞きました。
ヨルコの話によると、亡くなった男の名前はカインズで、
二人は一緒にご飯を食べにこの街に来ていたのですが、
途中でカインズとはぐれ、気が付いた時にはカインズはあの状態だったのだそうです。

キリトとアスナは50層のアルゲートへ行き、短槍をエギルに鑑定してもらいました。

すると、制作者はGrimlock(グリムロック)という人物だと判明しました。
短槍の名前はギルティソーンで、罪のイバラという意味でした。

キリトとアスナとエギルは最下層の「はじまりの街」へ移動し、
「生命の碑」を確認しました。

すると、グリムロックは生きていることが判明しましたが、
カインズ(Kains)はサクラの月(4月)22日18時27分に死亡した、
と書かれていました。

日付も時刻も間違いありませんでした。

キリトはエギルやアスナと別れ、ねぐらにしている48層へ行きました。
すると、そこで最大手ギルド「聖竜連合」のシュミットとその仲間に取り囲まれ、
ギルティソーンを渡せと脅されました。

キリトがギルティソーンを敷石に突き立て、
ギルティソーンを造った鍛冶屋の名前はグリムロックだと教えると、
シュミットは驚いた表情になりました。

その翌日。
キリトは実験と称し、圏外で自分の左手にピックを刺し、圏内へ移動しました。
すると、HPの現象は止まりました。
やはり圏内ではあらゆるダメージはキャンセルされるようでした。
ピックを抜いてもダメージの残留感覚は残っていたのですが、
アスナがキリトの手を握り締めるとその感覚は消えました。
もう既に傍から見れば馬鹿ップルですwww

キリトとアスナは改めてヨルコと会い、グリムロックについて尋ねました。

半年前までヨルコは8人しかいない「黄金林檎」という弱小ギルドに所属していました。

ある日、黄金林檎は敏捷力が20も上がるレアアイテムの指輪をゲットしました。
ギルドで使おうという人と、売って儲けを分配しようという人で意見が分かれましたが、
5対3で結局売ることになりました。

ギルドリーダーの女性、グリセルダが1人で前線の大きな町へ指輪を持っていき、
売却することになったのですが、彼女は帰って来ませんでした。
生命の碑によれば、彼女は睡眠PKによって殺害されていたのでした。

レアな指輪を持っていることを知っていた黄金林檎のメンバーが怪しいということになり、
黄金林檎は解散してしまいました。

レア指輪の売却に反対していたのは、カインズ、シュミット、ヨルコの3人でした。
そしてグリムロックはグリセルダの夫でした。

ヨルコは宿屋に引きこもることになり、キリトとアスナは調査を続けます。

キリトはSAOのルールについて詳しく知ろうと、
血盟騎士団の団長、ヒースクリフをアルゲートのNPCメシ屋へ呼び出しました。
そのメシ屋は、「アルゲートそば」というラーメンのパチモンを出しているお店でした。

ヒースクリフは色々とアドバイスしてくれたのですが、最後に、
ヨルコを疑えという意味のことを言いました。

その後、キリトとアスナは青竜連合の本部へ行きました。
キリトは隠れ、アスナが1人で門番達に話しかけると、
門番達は、シュミットは頭痛で寝ていると言いました。

そこでアスナが「指輪の件でお話が」と伝えてもらうと、
シュミットは全速力で駆けつけました。

シュミットに頼まれ、キリトとアスナはシュミットをヨルコのいる宿屋まで案内します。

すると、ヨルコの背中に短剣が刺さり、ヨルコは宿屋の窓から転落し、
ポリゴンの欠片となって消えました。

そのときキリトは、窓の外に謎のフードの人物を発見し、追いかけます。
しかし、午後5時を告げる鐘の音にまぎれて、フードの人物は転移結晶を使い、
逃げてしまいました。

怯えるシュミットを青竜連合の本部まで送り届け、
キリトとアスナは、シュミットから教えてもらった酒場を監視していました。
その酒場は、グリムロックが以前、頻繁に通っていたお店なのだそうです。

そこでキリトは、シュミットから貰った、黄金林檎のメンバー一覧を見て、
とんでもないことに気付きました。

実は「カインズのスペルはKainsではなくCaynzだったのです。

つまり、生命の碑に刻まれていた名前は、黄金林檎のカインズではなく、
別人だったのです。

カインズとヨルコは、自分の胸や背中に武器を刺した状態で、
別の場所に転移しただけだったのでした。

一方その頃、シュミットは、19層にある、グリセルダの『墓』へ来ていました。
墓と言っても、グリセルダの遺品を埋めた場所だったのですが。

シュミットはそこでヨルコやカインズの『幽霊』を目撃し、
怯えながら懺悔をします。

シュミットは、グリセルダが死ぬ前日、
謎のメモに従って、グリセルダの宿を調べ、
回廊結晶の位置セーブをしてギルド共通ストレージに入れていたのでした。

報酬として、シュミットには指輪の売却金額の半分が支払われ、
彼はそれを使って青竜連合へ入団したのでした。

と、そこへ殺人ギルド、笑う棺桶(ラフィン・コフィン)のボス、
PoH(プー)が現れました。

プーの部下の、赤眼のザザと、ジョニー・ブラックも一緒でした。

プーたちはシュミットたちをPKするためにやってきたのですが、
そこへ、馬に乗ったキリトが現れました。

キリトは攻略組30人の応援を要請してあり、
自分は解毒ポーションを飲んでいると言いました。

援軍が来ると知ったプーたちは撤退することになったのですが、
赤眼のザザは去り際に、
次はオレが馬でお前を追い回してやるからな、
と言いました。

実際、後の時系列の6巻、『ファントム・バレット』の後編では、
ザザはキリトを馬で追いかけ回しており、伏線を回収しています。

キリトがシュミットのところへ駆けつけたのには理由があり、
グリムロックのトリックに気付いたからでした。

ヒースクリフによると、SAO内で結婚していて、
配偶者の片方が死亡した場合、
ストレージ内のアイテムはもう一方の配偶者のストレージに移動し、
持ちきれない分は実体化して足元にドロップするのだそうです。

つまり、半年前のグリセルダ殺害事件の黒幕は、
グリムロックだったのでした。

そしてグリムロックはヨルコとカインズを騙して利用し、
シュミットも纏めて、
ラフィン・コフィンのメンバーに始末させるつもりだったのでした。

そこへ、当のグリムロックが現れますが、白を切ります。

さらに、グリセルダが死亡時にレアな指輪を装備していたら、
グリムロックでなくても指輪を奪うことができた、
とグリムロックは主張しました。

しかしヨルコは、その主張を否定します。
SAOでは、指輪アイテムは片手に1つずつしか装備できません。
グリセルダは右手にギルドリーダーの印章、
左手に結婚指輪を嵌めていたため、
レアな指輪を装備することはできなかったのです。

そして『墓』には、永久保存トリンケットという、
中のアイテムの耐久地が減らない小さな箱に入れた、
グリセルダが当時装備していた指輪が埋まっていました。

その指輪はギルドリーダーの印章と、結婚指輪だけでした。

証拠を突きつけられ、観念して罪を認めたグリムロックは動機を語ります。

グリムロックとグリセルダはリアルでも夫婦だったのですが、
大人しく従順だったはずの妻がSAOでは生き生きとして
ギルドリーダーにまでなったことに対して、
グリムロックは屈辱を憶えていたため、殺したのだそうです。

全くもって理解できない動機なのですが、
まあ、いつだって殺人者の動機なんてものは普通の人には理解できませんよね。

シュミットとヨルコとカインズは、グリムロックを連れて去っていきました。

その後、キリトとアスナはグリセルダの幽霊を目撃し、
いつかこのゲームをクリアしてみんなを解放するとグリセルダに誓ったのでした。


というあらすじなのですが、ファンタジー世界を舞台にしたミステリーというのは、
しまうましたの大好物なので、非常に楽しめました。

(ソードアート・オンライン8 アーリー・アンド・レイト 1話 2話 3話
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