岩明均「寄生獣」2巻のネタバレ解説

寄生獣 フルカラー版(2)


『第8話 種(しゅ)』

2巻は、1巻の最後の場面から直接話が繋がっています。

机の足で作った武器はパイプ状になっているので、
パイプの先から鮮血が溢れ出してきます。

すると、Aはパイプを背中まで貫通させ、一応の止血をしました。

Aは田宮良子の身体に同居させてもらおうと、
田宮良子の脳波を探って移動します。

――が、田宮良子がガス爆発を起こし、
Aの上半身は吹き飛ばされてしまいました。

田宮良子がそんな方法でAを殺害したのは、
まだ寄生獣の存在を世間というか政府に知られたくなかったからでしょう。

それから1ヶ月が過ぎますが、田宮良子はまだ教職を続けていました。

が、田宮良子が、未婚なのに妊娠していて、
おまけに父親の名前も明かせないことが問題視され、
田宮良子は周囲から注目されるのは困ると教師を辞めることにしました。

その後、田宮良子は学校を去る前に、
人間の脳を奪ったとき『この「種(しゅ)」を食い殺せ」
という命令がきたという話をしました。

また、お腹の子は産み、何かの実験に使うつもりなのだそうです。

それを新一が非難しようとすると、田宮良子は戦闘態勢に入ろうとします。

が、田宮良子は新一を見て「おまえ……わずかだが混じってるな……」
と意味深なことを言い、面白いから殺すのはよそうと去っていきました。


『第9話 母親』

人間・田宮良子の母親が、田宮良子の部屋を訪れました。

学校から実家に連絡があって、来たのだそうです。

田宮良子は適当に誤魔化そうとしますが、
彼女が本物の田宮良子ではないことに気付いて取り乱し、
警察に電話しようとしたので田宮良子は母親の首を落として殺しました。

この頃から、世界中で発生していた「ミンチ殺人」が減ってきていました。
寄生獣たちは食い殺した人間の死体を隠した方が安全だということを
学習したからなのでした。

一方、新一とミギーの方にも変化がありました。
ミギーは3分くらいなら新一の身体から分離して移動できるようになりました。

また、朝食のとき、フリーライターの父親・一之と専業主婦の母親・信子が、
旅行するという話が出ました。
新一は寄生獣のことが心配だったので旅行に反対します。

ところがミギーは、寄生獣は都市部に多いので、
2人で田舎へ行くのならむしろ今までの日常より安全だと言いました。

そこで、夕食のときに旅行に賛成すると言うと、
朝はあんなに反対したのに、と信子がヒステリーを起こしました。

「何かが……何かがちがう! まるで自分の子じゃ……」
と信子は泣きながら言いました。

新一は信子から説明を求められますが、信子の右手の火傷を見て、
朝は寂しいと思ったけど、友達から笑われたから考え直したのだ、
と誤魔化しました。

実は新一はまだ小学生の頃、信子が天麩羅の料理中に、
棚の上の物を取ろうとして転倒し、
鍋に入った熱い油を浴びそうになったことがありました。

そのとき、信子は素手で熱い鍋を掴み、新一を庇いました。
さらに、自分の火傷の治療をする前に
新一が火傷をしていないかの方を気にしました。

信子の右手には、現在でもそのときの火傷の跡が残っており、
そのこともあって新一には、
普通なら経験するはずの母親への反抗期がありませんでした。

新一は右手をミギーに食われてしまったわけですが、
信子は新一を庇おうとして右手に大火傷を負ってしまった、
というふうに対比しているわけですね。

そして、この信子の右手の火傷こそが、「母性」というものの象徴になっています。


『第10話 こだわり』

両親が旅行に出かけ、新一は一時的に一人の生活を始めました。
その途端、遅刻してしまいます。

登校途中、田宮良子が新一について「混じってる」と言ったのは、
ミギーの体は神経や体液で新一の脳とも繋がっているので、
そのせいで新一の体にも何か変化が起きたのかもしれない――とミギーは言いました。

さらに、同じクラスの長井が、
別の高校の不良グループからリンチされているのを発見した新一は、
止めようとしますが不良に一発殴られ、逃げようとします。

しかし、自分が人間の心を失いつつあるのではないかと危惧していた新一は、
思い直して長井を助けることにしました。

リーダー格の不良の光夫から一方的に殴られ、
不良グループの中で紅一点の、スケバン(?)加奈が止めようとします。

しかし、加奈は新一の目を見て寄生獣の存在を感じ取り、驚きました。

その後、不良たちは解散し、新一は登校しました。

放課後、新一が里美と一緒に帰ろうとすると、校門のところで加奈が待っていました。
光夫は加奈が新一に惚れているのだと考え、数日後、里美を拉致しました。

光夫は里美を人質にして新一をおびき寄せ、里美を見捨てて逃げるように仕向けます。

が、新一は一方的にボコられつつも逃げませんでした。

やがて、新一の学校の不良たちが集まり、新一と里美は解放されました。

里美は自分のせいで新一がボロボロになったのだと思い、泣いていました。

しかし、新一の家で怪我の手当てをした後は、
新一のことをカッコいいと褒めました。


『第11話 別れ』

ある女の身体に寄生していた寄生獣は、男からナンパされてドライブしている途中、
シートベルトを外してしまいます。

その直後に事故を起こしてしまい、女の寄生獣は大怪我を負ってしまいます。

そこで、運転手の男の首を切断し、男の身体に乗り換えることにしました。

……が、もはや異性の身体では合わなくなっており、
その寄生獣は拒絶反応で死にかけてしまいました。

そして――その寄生獣は、一之と旅行していて、
海岸を散歩していた信子に目をつけました。

その寄生獣は信子に襲いかかりました。

一方、新一は帰宅途中に加奈から話しかけられ、仲直りだと握手をしました。
すると、加奈は新一の右手に妙に興味を惹かれた様子でした。

加奈と別れた後、ミギーは、
加奈には寄生獣の波長を感じ取る超能力のようなものがあるので、
近づかない方がいいと言いました。

やがて夜になり、一之から電話がかかってきました。

一之も寄生獣から襲われて大怪我を負っており、
途切れ途切れに、信子が化け物に襲われたのだということを説明しました。

が、一之は意識を失い病院へ搬送されていきました。


『第12話 胸の穴』

翌日の夕方になっても、一之からの連絡はありませんでした。

2人は計画を立てずに旅行をしていたため、
どこにいるのかも分かりません。

こういうとき、携帯電話があれば話は早いんですけど、
連載当時はまだ携帯電話はなかったので新一は自宅で待っているしかありませんでした。

……いや、警察に相談して捜索願いを出すという手もあったとは思うんですけどね。
まだ高校生なので思いつかなかったのでしょう。

――という感じで新一がやきもきしていると、
ミギーは寄生獣が自宅に近づいていることを新一に告げました。

新一は苛立ちながらも包丁を構えて廊下で待っていました。

すると――入ってきたのは、「信子」でした。

いえ、正確には、信子の頭を奪った寄生獣でした。

「信子」は明らかに寄生獣に寄生されてしまっているのに、
新一はその現実を受け入れることができませんでした。

新一の包丁が邪魔でミギーは「信子」を攻撃することができません。

新一は右手の火傷のことについて「信子」に謝ろうとしますが、
「信子」は頭を武器の形に変え、新一の胸を武器で刺し、貫通させてしまいます。

ちなみに、「信子」が新一の首を切り落とさずに胸を刺したのは、
寄生部分がはっきりとは分からなかったためだということが、後で分かります。

新一は本来ならば即死だったはずなのですが、
ミギーは新一の胸の穴から身体の内側に入り込み、
新一の細胞を集めて心臓を再構成して、新一を治療しました。

3日間眠り続けていた新一は、一之の入院している、
静岡県の伊豆にある桜崎病院からの電話で目を覚ましました。

「信子」が一之を捜しに、伊豆に戻ろうとしていたのを思い出した新一は、
急いで支度をして外に出ました。

そこで、お見舞いに来た里美と鉢合わせします。

里美は新一に、また帰ってくるよねと確認しますが、
新一は力なく微笑むだけで返事をしませんでした。


『第13話 出ない涙』

新一は高速船に乗り、伊豆を目指します。

その際、学校をサボっていた早瀬真樹子という女子中学生と乗り合わせたのですが、
真樹子は学校の先生に見つかってしまい、新一が庇ってあげました。
伊豆へ着くと、新一は真樹子に桜崎病院まで案内してもらいます。

一方、刑事から事情聴取されていた一之は、
信子の頭を奪った寄生獣「信子」が、
信子のふりをして宿へ戻ったことから、
信子が寄生獣に襲われて殺されたという一之の証言を刑事は信じてくれませんでした。

まだ寄生獣の存在は一般には知られていませんし、無理もないですけどね。

その後、病室で一之と再会した新一は、
とても辛いのに涙が出ないことに苦しんでいました。

新一は、信子を殺した「化け物」の話をしようとしますが、
一之は精神的ショックが大きいためその話をしたがりませんでした。

新一は、「信子」が来るのを確信し、桜崎病院の近くで宿を探します。

観光地なので宿はたくさんあるのですが、
男子高校生が予約なしで1人で宿泊するということで、
不審に思った宿の人たちに断られ続けてしまいます。

諦めかけたとき、ある民宿で、真樹子が新一を助けてくれました。
真樹子はその民宿の家の娘だったのです。


『第14話 仲間』

民宿での食事を終え寝ようとしたところで、ミギーが話しかけてきました。

ミギーは新一の胸を治したせいで、他の寄生獣にはない弱点ができてしまいました。

1日のうち約4時間、完全に眠ってしまい、
その4時間は全く目を覚ますことができず、
他の寄生獣が近づいても気付かなくなってしまったのだそうです。

一之は2泊したら家に帰るようにと新一に言いましたが、
新一は一之が退院するか「信子」が現れるまでは一之を守ることにしました。

ミギーが寝ている間は、
新一は病院の入り口で「信子」の襲来に備えることにします。

やがて、新一に惚れている様子の真樹子が新一に話しかけてきました。

そのとき、寄生獣が浜辺の方角に現れたことをミギーが告げました。

新一は真樹子に、浜辺へ出る道を尋ねます。
真樹子が指さした方角へ一目散に走りますが、その先は行き止まりでした。

そのタイミングでミギーは新一に、「信子」を殺してもいいのかと確認します。

……いや、もっと早く確認しておけよ、と思いますけどね。
新一は殺していいと言った後、
3メートルはありそうな壁をジャンプして飛び越えました。

さらに、数十メートル先で誰かが隠れたのを目視します。

明らかに人間離れしているのですが、新一は気付きません。

新一は走って追いかけますが、そこにいた寄生獣は「信子」ではありませんでした。

そこにいたのは小太りな体型で気弱そうな男だったのですが、
彼は新一と同じく、人間の脳が残った状態で寄生獣に寄生されていたのでした。

彼の寄生されている場所は、顔の下半分から胸のあたりまででした。

その寄生獣はミギーと違って下品な感じの喋り方で、
おれたちゃ「仲間」っつーわけだ!
と新一とミギーにフレンドリーに言いました。


2巻はここで終わりなのですが、話が大きく動きましたね。

コマの大きさ自体は普通の漫画と変わらないのに、この密度の濃さは凄いです。

台詞回しやコマ割りが上手く、読んでいて迫力があります。

岩明均「寄生獣」1巻のネタバレ解説

寄生獣 フルカラー版(1)


この「ネタバレ解説、しまうました」を始めたのは、
2012年の5月20日でした。

あれから早2年。
今日(2014年5月20日)で、
「ネタバレ解説、しまうました」は2周年を迎えることとなりました。

というわけで、ブログ開設2周年記念特別企画として、
漫画のネタバレ解説をしてみようかと思います。

1周年記念のときには忘れていて、何もやらなかったんですけどねwww

普段は殆ど小説の解説ばかりなので、
漫画の解説というだけで何だか特別感がありますよね。

記事の題材として選んだのは、ズバリ、岩明均さんの「寄生獣」です。

ちょうど2014年にアニメ化や実写映画化も決定しているタイムリーな作品です。

思えば、しまうましたが「寄生獣」を初めて読んだのは小学生のときでしたね。

父の本棚に並んでいたのをこっそり借りて読んだのですが、
小学生にはインパクトが強すぎる内容に、頭がパンクしそうになりつつも、
貪るように一気に読んでしまったのを憶えています。

ただ、今しまうましたが持っているのは通常版というか、
絶版になっている旧版なので、いつものように画像を貼ることができません。

そこで、kindleのフルカラー版の画像を貼っておこうかと思います。

しまうましたはkindle版は買ってないのですが、
通常版もkindle版も全10巻なので、
カラーになっている以外は中身は変わらないのではないかと楽観視しています。

ただ、しまうましたが底本にしているのは通常版だということを念頭に置いて、
記事を読んでくれると幸いです。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、ネタバレ解説を始めます。

『第1話 侵入』
ある日の夜、テニスボールくらいの大きさの寄生獣が現れます。

このとき、空から降って来たような描写があるのですが、
宇宙生物なのかどうかは結局最後まで判明しないままでした。

寄生獣には、人間の脳というか頭を奪うという本能があり、
その本能に従って、寄生獣は次々と寝ている人間の頭に入り込んでいきました。

しかし、高校生の泉新一の鼻から侵入しようとした寄生獣は、
新一が目を覚まして引きずり出したため、頭を奪うことができませんでした。

蛇に似た寄生獣は新一が目を覚ました後も、
新一の頭に入ろうとしますが、新一は咄嗟に右手で庇います。

寄生獣は右手に穴を開け、体内から頭を目指そうとしますが、
新一は腕をコードで縛ったため、寄生獣に脳を奪われずに済みました。

そこから10キロほど離れた場所では、
寄生獣に頭を奪われた男が妻を食い殺していましたが、
新一はそんなことは知る由もありませんでした。

寄生獣が侵入した右手に違和感を覚えつつも高校へ行き、
普通に授業を受けていました。

ところが、教師が投げたチョークを右手が勝手に受け止めて粉々にしたり、
近くの女子を勝手に触ったり、ゴムのように伸びたりと、
次から次へと変なことが起こります。

また、「残念だ……失敗した……」という幻聴も聞こえていました。

電車の中でも右手が勝手に動いて、不良に触ってしまったことから、
不良グループから因縁をつけられてしまいます。

男子トイレに連れ込まれ、不良たちから殴られてしまうのですが、
またしても右手が勝手に動き、
とんでもないスピードと力で、逆に不良たちをやっつけてしまいました。

家に帰った新一は、自分の右手を包丁で切り付け、
本当に自分の手なのか試そうとします。

すると右手は形を変え、片言で喋り始めました。

右手によると、新一の右手は寄生獣が食べてしまったのだそうです。

新一は寄生獣を包丁で殺そうとしますが、
逆に包丁を投げつけられました。


『第2話 野獣』

翌朝。
前日は片言だった右手は、たった1日で日本語をマスターし、
流暢に喋るようになっていました。

右手は知識を欲して色んな本を読み漁っています。

新一は病院へ行って右手を切断してもらおうと言いますが、
右手は、自分は新一の血液から養分を貰っているため、
切り離されたら死んでしまうから困ると言います。

新一だって右手がなくなると困るので、
寄生獣が寝ている間は今まで通りに新一が動かせるようにし、
協力し合って生きていくことになりました。

朝食時、新一はいつも以上に食べましたが、
それは寄生獣に養分をとられているせいなのでした。

一方その頃、世界中で人間が食い殺されミンチにされるという、
謎の事件が多発していました。
言うまでもなく、頭を乗っ取った寄生獣の仕業なのですが。

学校へ行くと、ヒロインの村野里美から話しかけられました。

すると、里美が去ってから、右手は、
シンイチはいまの雌と交尾したいと思っただろう、と指摘されます。

男子トイレで排尿をしていると、無理やり〇起させられそうになります。

帰り道、新一は右手に文句を言います。

寄生獣は本来は頭を奪うものだったのですが、
新一の右手の寄生獣は脳を喰わずに成熟してしまったため、
もう一生右手として生きていくしかないのだそうです。

そんな新一に、
里美が背後からこっそり近づいてチョップをして驚かそうとします。

が、右手が勝手に動いてチョップを受け止めました。

そのとき、里美は「ギョエ~~~~ッ 塚原卜伝」と言って驚くのですが、
意味が分からないのでググってみたところ、
塚原卜伝というのは戦国時代の剣豪の名前だったみたいですね。

その後、マクドナルドへ行ってデートしていたら、
右手がチ〇〇の形になるというハプニングがありましたwww

何とか誤魔化したものの、里美は駅で別れ際に、
「きみ……泉新一くん……だよね?」と尋ねました。

これ以降、何度も何度も里美はこの台詞を言い、
里美を象徴する台詞となります。

やがて、右手の寄生獣は、自分のことを「ミギー」と呼ぶようにと言います。
右手を食って育ったから「ミギー」なのだそうです。安直ですねw

実はミギーには300メートル以内にいる、
他の寄生獣の脳波を感じ取る能力があるのですが、
町に出かけた日、ミギーは初めてその波長を感じ取りました。

その波長を追っていくと、
犬に寄生した寄生獣が犬を食べている現場に遭遇してしまいました。

犬の寄生獣が犬を食べているのは、寄生獣には自分が宿った種族を食い殺す、
という本能があるからです。

犬の寄生獣は、不完全な寄生獣となってしまった新一のことを警戒し、
戦闘することになります。

新一は逃げ出しますが、犬は頭部を翼に変え、空を飛んで追いかけてきます。

が、頭部を翼に変えたせいで死角ができてしまい、
ミギーは何メートルも身体を伸ばして地上から攻撃し、
あっさりと勝ってしまいました。


『第3話 接触』

相変わらず世界中で、
人間が食い殺されるという通称「ミンチ殺人」が多発しており、
新一はミギーを発表して研究してもらったら――と考えます。

しかしミギーは、そんなことをしようとすれば、
新一の口をきけなくしたり視力や聴力を奪ったりして、
全力で阻止すると脅迫しました。

新一はミギーのことを悪魔だと罵りますが、
ミギーは悪魔に一番近い生物は人間だと思うと反論しました。

その後、また町を出ているときにミギーは他の寄生獣の存在を察知しました。

また戦闘になるのを避け、新一は逃げますが、寄生獣は追ってきました。

人目を避け、廃屋の傍の空地へ移動します。

すると寄生獣は、自分の右手を切り落とし、
ミギーにここへ「引っ越し」するようにと誘いました。
「腕」から「頭」への移動は難しいのだそうですが、
「腕」から「腕」への異動は簡単なのだそうです。

しかしミギーは逡巡しており、じれったくなった寄生獣が新一の首を切り落とし、
強制的に「引っ越し」させようとしました。

すると、ミギーは逆に相手を殺してしまいました。

新一はミギーに、助けてくれたのかと尋ねますが、
ミギーは肉体の移動に確信が持てなかっただけだと言い、寝てしまいました。

その後、新一は里美を誘ってデートに出かけます。
レストランで食事をした後、公園へ行くと、
3人のクソガキが猫を頭だけ出した状態で砂場に埋め、
石を投げる的にするという残酷な遊びをしていました。

それを見た新一は猫を助けてあげ、説教をしました。

すると、クソガキたちは背後から新一に石を投げつけますが、
ミギーがその石を全部受け止めました。

新一は振り返り、ガンを飛ばします。
すると、その迫力にビビったクソガキたちはそれ以上何もしませんでした。

その後、デートを続けたものの、里美は新一の右手と手を繋ぎ、違和感を覚えます。
新一は慌てて、左手で手を繋ぐように持ち替えたのでした。

ここでもまた、
「きみ……泉新一くん……だよね?」
と里美が尋ね、
「ああ……もちろん」
と新一が答えました。


『第4話 殺気』
動物園から逃げ出したライオンが、人間の頭を奪った寄生獣の男に殺される、
という場面からこの話は始まります。

体育(?)のバスケットボールの時間、新一は里美から黄色い声援を送られます。

が、それを快く思っていない人物がいました。
モブキャラの同級生の、古谷です。
古谷は里美のことが好きで、新一に嫉妬しており、
新一が1人になったところで因縁を吹っかけ、殴ってきます。

しかし、ミギーが古谷に強烈なパンチをお見舞いし、倒しました。
古谷は少しの間気絶しますが、目を覚ますと逃げていきました。

……どうでもいいですけど、
何かこの漫画の世界観ってやたらと不良が多くて治安が悪い感じがするというか、
喧嘩っ早いキャラが多いんですよね。

連載していた1990年は不良全盛期の頃だったのでしょうが、
やっぱりこの辺で時代を感じますね。


『第5話 勉強好き』

寄生獣が現れてから5ヶ月が過ぎました。

新一はミギーのために図書館で色んな本を借りてきます。
ミギーはどんどん学習して賢くなっていきます。

何しろ日本語を1日でマスターしたくらいなので、知能は人間より上なのです。

このタイミングであらためて寄生獣という生き物について説明があります。

まず、寄生獣は基本的に人間の脳を奪い、
次に首から上と同化して全身を操るようになります。

その頭から上は自由に変形し、ゴムのように伸びたり鉄のように硬くなったり、
刃物のように形を変えたりでき、そして怪力です。

寄生部分全体が「脳」であり「眼」であり「触手」でもあります。

しかし、内臓や消化器官は人間のものを拝借しないといけないので、
人間の胴体から切り離されたり、胴体部分が激しい損傷を受けると死んでしまいます。

さて、ある日の朝、新一の母はゴキブリが出たと大騒ぎをします。
すると、新一はゴキブリを素手で掴んで外へ放り投げたのでした。

……うーん、いくら男子高校生とはいえ、これはないですよね。
このゴキブリのエピソードは、
新一が人間らしさを徐々に失っているのを意味しているのではないかと思います。
単に、グロテスクなものを見すぎたせいで感覚が麻痺しているだけなのかもしれませんが。

登校途中には里美から「変わったね」と言われます。

さらにミギーは、他の寄生獣の脳波を感じ取ったと新一に言います。

何と、寄生獣は新任教師の田宮良子として新一の高校に赴任してきたのでした。
しかも、里美のクラスの副担任です。

田宮良子の方も新一をはっきりと認識しました。

この田宮良子は、超重要キャラです。


『第6話 田宮良子』

電車に乗っている田宮良子が、
痴漢を告発し片手で外へ放り投げるところからこの話は始まります。

寄生獣・田宮良子は、人間・田宮良子の脳を奪った後、
そのまま田宮良子の身分を引き継いで生活していたのでした。

ある日、新一は職員室に呼び出されました。
そこで改めて、放課後「ヘラルド」という喫茶店へ来るようにと指示されます。

言われた通り「ヘラルド」で待っていると、
田宮良子は「Aさん」を連れてきました。

このAは第4話でライオンを食い殺した男でした。

Aは新一を見るなり、挑発し戦闘に持ちこもうとしましたが、
田宮良子が一喝して止めました。

田宮良子は、自分とAでセ〇〇〇をし、妊娠していることを新一に告げます。

彼女の体内では、寄生獣ではなく人間の赤ん坊が育っていました。
彼女は、自分達寄生獣の存在に疑問を投げかけましたが、
Aは興味がないとすぐに去っていきました。

田宮良子は、自分がその気になれば1クラス3秒で皆殺しにできると言い、
金属のスプーンを口に含んだだけで丸めてしまいました。

その夜、冒頭に登場した痴漢が人気のない道で田宮良子を棒で殴ろうとしますが、
田宮良子はその男を殺しました。

……まあ、1人の男を片手で放り投げられる女を襲おうとするとか、
やっぱり馬鹿だったんでしょうね。


『第7話 襲撃』

授業中、Aが新一を襲いに学校へやってきました。
田宮良子もミギーも、Aの脳波を感じ取ってすぐにそのことに気付きます。

Aは次々と教職員を殺しながら新一を目指します。
避難の放送が流れ、教師の誘導で生徒たちは校庭へ避難することになりました。

ミギーは、周囲の生徒たちに肉の壁になってもらおうと提案しますが、
新一はそんなことはできないと集団から抜け出します。

途中、里美と出会い、里美は新一と一緒にいたがりましたが、
新一はおれから離れろと強い口調で拒絶しました。

風邪を引いたので移すといけないからと言い訳しますが、
里美はポカーンとした表情のままでした。

1人になった新一は適当な場所の廊下に机と椅子でバリケードを作り、
ミギーと作戦会議をします。

ミギーとAがぶつかった場合、力はほぼ互角なので、
新一が戦いに参加すれば勝てるとミギーは言いました。

ミギーが机の脚を捩じ切って武器を作り、新一はその武器を服の内側に隠しました。

Aは新一の真下にまで迫っていましたが、
窓から外を伝ってバリケードの内側に入ってきました。

ミギーが防御に徹してAの攻撃を受け止めている間に、
新一がゆっくり近づき、武器をAの胸に刺しました。

……1巻はここで終わりです。

ミギーに寄生されるまではごく普通の高校生だった主人公が、
寄生獣とはいえ人間の形をした生き物を刺すという、
センセーショナルな場面で終わります。

物凄い「引き」ですよね。

1巻を読んで、2巻を読まずにいるのは無理じゃないかと思います。

蘇部健一「赤い糸」第5話「ふたりは生まれたときから、運命の赤い糸で結ばれていた」のネタバレ解説

今回が最終話です。

24歳になる、主人公の「彼女」は、
運命の出会いを期待して、
両親が結ばれたきっかけとなった、
あまり可愛くない天使のブローチをつけて出かけました。

神保町の古本街へ行った「彼女」は、
そこで館野栄輝「堕ちた天使」というタイトルの本を購入し、
読み始めました。

その話が、第4話の「落ちこぼれの天使」でした。

つまり、第4話は作中作の話だったわけです。

そしてその話は、4年前、第3話で「彼女」が探していた、
池田良雄の「キューピッドの失敗」という話そのものでした。

さらに、その本には「縁結びの神様」という短編も収録されていたのですが、
それは第1話で「彼女」が経験した内容にそっくりでした。

編集者をしている「彼女」は、「堕ちた天使」の作者を捜しに、
「堕ちた天使」を出版した川野書房を訪れます。

そして館野栄輝はドアの向こうにいると川野書房の人から教えられたのですが、
実際にドアを開けると、そこにいたのは「第2話で『彼女』が模型教室で会った、
『綾瀬幸太郎』でした。

しかしよく話を聞いてみると、彼は実際には綾瀬孝太郎ではなく、
綾瀬孝太郎の親友であり担当編集者でもある土門でした。

第1話で綾瀬孝太郎と『彼女』を赤い糸で結びつけるイタズラをしたのも、
この土門という男でした。

第2話の模型教室にいたのも土門であり、
綾瀬孝太郎と土門は同じTシャツを持っていたため『彼女』は、
土門のことを綾瀬孝太郎だと勘違いしていたのでした。

ちなみに、このタイミングで『彼女』の名前が小梅果穂であることが判明します。

果穂は運命の相手である綾瀬孝太郎の連絡先を土門に尋ねますが、
綾瀬孝太郎は明日アメリカへ発つ予定になっており、
携帯電話も解約しアパートも引き払っており、
綾瀬孝太郎と会うのは絶望的でした。

果穂は諦めて会社へ帰ることにしましたが、
その途中、男とぶつかりバッグの中身をぶちまけてしまいました。

すると男は、果穂の前にあまり可愛くない天使のブローチを差し出しました。

実は今日の午前中、果穂は道路の溝にヒールを挟み、転んでいたのですが、
そのときに落とした天使のブローチを届けようと、
男は果穂のことを探していたのでした。

そして、このときまで果穂も知らなかったのですが、
そのブローチの中には、赤い糸で結ばれた赤ちゃんが2人写っていました。

さらに、その写真を男も見たことがあると言い、
果穂に見せるところで物語は終わります。


というあらすじなのですが、ちょっと分かりにくい部分もあったので、
時系列を整理してみようかと思います。

まず、「果穂と幸太郎は同じ病院の産婦人科で1日違いで生まれました。

果穂の両親と幸太郎の両親は仲が良くなり、
親同士は将来2人を結婚させようとしていたくらいなので、
そのとき果穂と幸太郎が赤い糸で結ばれた写真を撮ったのでしょう。

果穂は憶えていませんでしたが、
小さい頃には2人で遊んだこともありました。

しかし幸太郎の父親は占い師の椿鞠絵の助言で、
京都へ引っ越し疎遠になってしまいます。

11歳になった果穂は、運命の相手の名前は綾瀬幸太郎である、
と占い師の椿鞠絵に占ってもらいます。

中学の修学旅行のとき、天使(?)の土門が、
幸太郎の赤い腹巻きの糸を解いて果穂の指に結び付け、
2人を知り合わせようとしましたが、それは失敗してしまいました。

20歳になった果穂は、幸太郎がいるはずの模型教室へ行きますが、
そこにいたのは土門で、果穂は土門のことを幸太郎と勘違いしてしまいます。

大学を卒業した果穂は、
幸太郎が池田良雄というペンネームで書いた『キューピッドの失敗』を読み、
池田良雄に会おうとします。

しかし、そのとき幸太郎は父親の会社が倒産したことをきっかけに、
大学を中退してしまっていたので果穂は幸太郎に会うことはできませんでした。

というか、このとき実は果穂の家のすぐ隣のアパートに
幸太郎が住んでいたんですけど、どちらも気付きませんでした。

で、24歳になった果穂は、
赤ちゃんのときに撮られた写真の入った天使のブローチを持って出かけ、
ヒールの踵を折ってしまいます。

そのとき、果穂が落とした天使のブローチの中の写真を見て、
幸太郎は果穂を捜します。

一方、果穂も『堕ちた天使(=キューピッドの失敗=落ちこぼれの天使)』の
作者である、幸太郎を捜していました。

そして、幸太郎と果穂は今度こそ会うことができたのでした。

それまで無関係と思われていた話がパズルのように嵌まり、
カタルシスを得ることができる話だったのではないかと思います。

蘇部健一「赤い糸」第4話「落ちこぼれの天使」のネタバレ解説

今回は恋のキューピッドというか、天使が登場します。

いえ、これは何かの比喩ではなく本当に天使なのです。

野辺寛太は体重100キロ超の天使ですが、
運命の赤い糸が見える以外は普通の人間と
変わらない生活を送っていました。

ある田舎の高校の2年B組に所属する、
名取順平と福本瑞樹の2人が運命の赤い糸で結ばれているのに気付いた野辺は、
順平と瑞樹を恋人同士にしようと画策し始めます。

ところが、この野辺という天使は何をやらせても失敗ばかりの駄目天使なのです。

ある日の放課後、
野辺は瑞樹の親友で、瑞樹と同じくバスケット部に入っている牧原奈緒美に会いに行き、
順平と瑞樹をくっつける手伝いをしてもらうことにしました。

が、その途中順平と会ったので、瑞樹は順平のことが好きらしいと吹き込みます。
すると、順平は怒り、瑞樹を見ると逃げて行ってしまいました。

野辺が奈緒美に話しかけると、気をきかせた瑞樹が席を外し、
2人きりになることができ、協力してもらう約束をしました。

それから2週間後の日曜日、野辺は順平を誘って、
瑞樹の出場するバスケットの試合を見に行きました。

ところが、瑞樹がシュートをしようとした瞬間、
野辺が順平の上に熱いコーヒーをこぼしてしまい、
順平は「あちッ!!」と叫んでしまいます。
そして――瑞樹はシュートを外し、試合に負けてしまいました。

その後、順平が瑞樹に謝りに行くと、瑞樹は着替え中だったため、
覗きをしていたような感じになってしまいました。

野辺は順平に、瑞樹の綺麗なフィギュアを作ってプレゼントしたらどうかと助言します。

で、順平は見事なフィギュアを完成させます。
すると野辺は、まず奈緒美から瑞樹に宝探しのような地図を渡してもらい、
ゴール地点にフィギュアを置いておき感動させる、という作戦をとることにしました。

ところが……瑞樹が宝探しのルートを辿る途中の道にある、
「肥溜め注意!」の看板を野辺が抜いてしまったせいで瑞樹は肥溜めに落ちてしまいました。

で、後日野辺と順平は事情を瑞樹に説明して、
すべてを水に流すための鍋パーティーを開くことにしました。

しかし、ここでも野辺は余計なことをします。

鍋パーティーをしに行く途中、「順平と瑞樹をエレベーターの中に閉じ込めてしまったのです。

順平は瑞樹に謝りますが、これまでの出来事に責任を感じて、
自分は疫病神だから近づかない方がいいかもしれないと言いました。

おまけに野辺はエレベーターを止めたまま居眠りしてしまいます。

やがて瑞樹はトイレに行きたがったので、瑞樹一人に恥をかかせまいと、
順平はズボンとパンツを下ろします。

そしてその最悪のタイミングでレスキュー隊がドアを開け、大騒ぎになってしまいました。

瑞樹の証言で順平が瑞樹に痴漢しようとしたという誤解は解けたものの、
順平は今度こそ瑞樹と関わらないと決めました。

が、瑞樹は、バスケットの試合で順平が『あちッ!!』と叫んだ時には、
既に瑞樹の手からボールは離れていたことを説明し、
2人は告白しあって、やっと付き合うことができました。

しかし実は、野辺が奈緒美に相談しに行ったあの日、
順平は瑞樹にラブレターを渡そうとしていたので、
野辺が余計なことをしなければ普通に付き合っていたんですよねー。

おまけに、エレベーターを止めたことで警察から怒られた野辺は、
帰りに空き缶を蹴飛ばします。

そしてその空き缶は、キスをしかけていた順平と瑞樹のところへ飛んで行ってしまいました……。


というあらすじなのですが、野辺は最後まで駄目駄目な恋のキューピッドでしたね。

一生懸命なのは分かるんですけど、一生懸命なだけじゃ駄目なんですよね……。

渡航「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」7・5巻SIDE-B*Special Act.B「未だ、彼らは帰るべき場所を知らない。」のネタバレ解説

今回のエピソードは、夏休みを直前に控えた時期の話です。

時系列的に言うと、3巻と4巻の間に挟まる話ですね。

この7・5巻のメインディッシュ的な話です。

ある日の昼休み。
比企谷が1巻⑥「けれど戸塚彩加はついている。」に出てきた場所で、
戸塚の昼練習を眺めながら昼飯を食べていたところ、
材木座に捕まってしまい相手をしていました。

と、比企谷と材木座の前を、
妙に疲れた表情の柔道部員たちが通り過ぎていきました。
はい、これ伏線です。

放課後、部室へ行きますが、部室にはクーラーがついておらず、
「湿気がひどくて、紙が……」
と雪ノ下が本について話していると、
由比ヶ浜さんが雪ノ下の髪をくくってあげました。

由比ヶ浜さんとお揃いの髪型なのですが、雪ノ下は戸惑います。

というのも、雪ノ下は本の紙の話をしていたつもりだったのに、
由比ヶ浜さんは頭の髪の話だと勘違いしていたからなんですねー。

と、そこへ前述の柔道部員3人が相談にやってきます。

比企谷は体育の授業で柔道を選択しているのですが、
柔道部3人のうち1人、
比企谷が心の中で「じゃがいも」と呼んでいた城山と面識がありました。

後の2人は城山の後輩の津久井と藤井です。

例によって例のごとく、城山たちは平塚先生の紹介で奉仕部にやってきました。

今回の相談内容は、最近柔道部を辞める部員が多くて困っている、
というものでした。

部員が辞める理由には心当たりがあり、
去年卒業して今はスポーツ推薦で大学へ行ったOBの先輩が、
柔道部に顔を出して「しごき」をしているからなのでした。

城山以外の部員は皆、そのOBの先輩のことを嫌っているのですが、
体育会系は上下関係が激しいので、部長の城山も先輩には逆らえません。

顧問は柔道は未経験の名ばかり顧問ですし、
三年生は既に引退しており、誰もOBの先輩の暴走を止められません。

うわー、こういうのって嫌ですよね。

まずは実情を見てみようということで、
翌日比企谷たち3人は柔道場へ見学に行きました。

すると、OBの先輩はブラック企業の社長並みの横暴な振る舞いを見せていました。
体罰とかもやっています。

適当なところで切り上げて部室に戻り、話し合いを始めます。

色々とアイデアは出るのですが、なかなかこれは、というものが見つかりません。

しかししばらくして、何か柔道関係のイベントを開いてそこで勧誘しつつ、
あのOBの先輩を排除する方針になりました。

雪ノ下は、他の先生や教育委員会の人に言ってみようと提案しますが、
問題の露見は学校側も嫌がるだろう――つまり隠蔽されるかもしれない、
と比企谷は否定しました。

うん、まあ、そうですね。
大阪市立桜宮高校のバスケットボール部で、
顧問による体罰が原因で自殺してしまったキャプテンの話とか、
大津市中2いじめ自殺事件で教育委員会がいじめを隠蔽した話とか、
そういうのを見ていると不信感を持ってしまいますよね。

というわけで、顧問や先輩よりもっと上の立場の人間、
「世間様」をイベントに連れてくることにしました。

翌日から早速、比企谷たちはイベント開催のために動き出します。

柔道部に説明し、学校側と交渉し、柔道大会を開くことにしました。

人を集めるために、人気者の葉山隼人に参加してもらうことにします。

まず、外堀を埋めるために戸部を誘います。
柔道と聞いて海老名さんが食いついたので、戸部もその気になります。

戸部が葉山を誘いますが、柔道大会は3人1組のチーム戦なので、
戸部、大岡、大和の3人がチームを組むことになりました。

葉山は比企谷を誘い、材木座を誘っておくようにと頼みました。

そして柔道大会当日、葉山のおかげで大会は盛況でした。

トーナメントは雪ノ下が組んだのですが、
決勝まで比企谷のチームと柔道部チームが戦わないようにしました。

材木座は完全に騙されて連れてこられた感じで事後承諾なのですが、
材木座は基本的にはいい奴なので、そのまま参加してくれました。

先鋒が材木座、中堅が葉山、大将が比企谷になりました。

……何しろ季節は夏で、柔道部の中は蒸し暑いため、
材木座は大量の汗をかいていました。
そのため、材木座の相手は材木座に触れるのを嫌がり、
その隙に材木座が一方的に投げて勝つ、というパターンができました。

葉山は何でもできる奴なので、普通に柔道も上手く、勝ちます。

こうして比企谷は何もせずに勝ち進み、他の人たちが試合をしている間に、
OBの先輩に挨拶に行きました。
比企谷は下手に出つつ、先輩も一試合くらいどうかと誘い、
布石を打っておきました。

準決勝も比企谷は何もせずに勝ち進み、いよいよ決勝戦です。

相手はもちろん、柔道部チームです。

柔道部は柔道部だけあって、材木座の汗にも慣れており、
材木座はあっさりと負けてしまいます。

大人気の葉山の番がやってきて、会場はおおいに盛り上がりますが、
そこへサッカー部マネージャーの「一色いろは」という女子が乱入してきました。

この一色いろはという1年生女子は今回は脇役なのですが、
8巻9巻にも登場し、重要人物となるキャラです。

部活に出てくれと頼む一色いろはを制したのは、三浦でした。
三浦は一色をずるずると引き摺っていきます。
それを放置するわけにもいかず、葉山は三浦と一色を追いかけました。

このままだと不戦敗になってしまうところだったのですが、
雪ノ下は何と、自分が出ると言い出しました。

雪ノ下は、由比ヶ浜さんの社交スキルで女子剣道部から借りてきた服を着て、
本当に出場してしまいます。

しかしまあ、何をやらせても完璧な雪ノ下なので、
相手の柔道部員には指一本触れさせずに勝ってしまいました。

そして、いよいよ最終戦です。

比企谷は柔道部チームの大将を手で押し留め、OBの先輩を対戦相手に指定します。

先輩は怒りながらもやってきて、審判の城山の合図で最終戦が始まります。

比企谷と先輩は「最初のうちこそ間合いを図るようにしていましたが、
先輩は一気に距離をつめると比企谷の軸足を刈り、倒しました。

そして――比企谷は、
『いやー、まいったまいった。汗って結構滑るもんだなぁ』
と白々しく言ってのけました。

審判の城山は、両者開始線に戻るようにと告げます。

当然、先輩は城山に食ってかかりますが、審判に逆らうと反則負けだと比企谷が言うと、
仕切り直しました。

そして、このタイミングで比企谷の話術スキルが発動します。

比企谷は試合中だと言うのに先輩に話しかけ、
世の中は厳しく、ガチでやっている大学のサークルで挫折し、
引退した高校の部活なんかに逃げてきたのだろうと挑発します。

こうして先輩の心を弱らせて勝つ予定だったのですが、
やはり素人の比企谷は負けてしまいましたwww

で、もう二度と柔道部には関わるなと、敗北者として約束させられてしまいました。

しかし『世間様』の面前で恥をかかされた先輩も柔道部には顔を出しづらくなり、
退部した柔道部員が出戻ってきて、柔道部は存続できることになりました。

そして、雪ノ下と由比ヶ浜さんは、
6巻の文化祭編以降は比企谷のやり方を手放しで褒めることをしなくなりましたが、
今回は文化祭前の時系列の話なので、あまり批判はせず、
一応のハッピーエンドで終わりました。


……というあらすじなんですけど、結構読んでいて辛いものがありましたね。

いや、誰だって先輩風を吹かせたいときってあるじゃないですか。

年寄りが「今どきの若いもんは」と言うのも、「これだからゆとりは」と言うのも、
考えようによっては先輩風を吹かせているようなものです。

現状が上手くいかないとき、美化された過去に戻りたいと思う人は多いでしょう。
でも、そうやって過去へ逃げても問題は解決しないんですよね……。

と、そんな教訓より、比企谷が先輩から闇討ちされないかの方が気になります。

先輩が陰険な性格の奴だったら、
数日後に駅とかで因縁をつけられて路地裏でボコボコにされかねませんよ、これ。

渡航「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」7・5巻ぼーなすとらっく!「比企谷小町の計略」のネタバレ解説

この話はイベント限定スペシャルドラマCDを小説形式にリライトしたもので、
時系列としては3巻のぼーなすとらっく!「たとえばそんなバースデーソング」
直後の話になっています。

泣きながら消えていった平塚先生を見送った後、
夕暮れ時だしそろそろ解散しようという話になります。

が、小町が、このまま帰ってしまっていいのか、
比企谷が次に出かけるのがいつになるか分からないぞ、
という感じで煽ったところ、
由比ヶ浜さんはもっと遊んで帰ろうと意見を翻しました。

あまり他人と遊ぶのに慣れていないメンバーが多いため、
何をして遊ぶかで議論が分かれてしまいますが、
珍しく材木座の意見が採用されゲームセンターへ行くことになりました。

とりあえず麻雀ゲームを見に行くと、平塚先生が麻雀をしていました……。

コミュニケーション能力の高い小町が平塚先生に声をかけ、
比企谷の監視役という名目で行動を共にすることにしました。

次に、競馬ゲームを見た後、メダルゲームを見ます。

材木座や雪ノ下は、子供騙しだとか単純極まりないとか馬鹿にしますが、
実際にやってみたところ2人ともしっかりとハマってしまいましたwww

特に、負けず嫌いな雪ノ下のハマリっぷりがヤバいです。

まあ、気持ちは分かります。
しまうましたも大学生くらいのときには
かなりメダルゲームに熱中していましたからね。
1年くらいで熱が冷めて飽きちゃいましたけど。

メダルの後は、クイズマジックチバデミーの千葉検定という、
明らかにクイズマジックアカデミーのパチモンっぽいゲームをします。

男女別のチームに分かれてチーム戦が始まります。
負けたチームには勝ったチームから罰ゲームが下されます。

ダチョウ王国、チーバくん、いなげの浜、勝浦担担麺、
オランダ屋、東京ドイツ村、伊能忠敬、濡れ煎餅、伊勢海老などなど、
マニアックな千葉クイズが目白押しです。

シリーズ通して毎巻必ず千葉ネタがありますが、
今回はいつもより多く千葉を推しています。

これはもう、千葉県の観光協会とかが渡航さんを
観光大使とかに任命してもいいくらいなんじゃないでしょうか。
広告料とかもらってもいいレベルなんじゃないでしょうか。

それはさておき、千葉クイズは最終問題で、
『東京ディスティニーランド』の正答を答えた由比ヶ浜さんが
1万ポイントをゲットし、女子チームの勝ちとなりました。

そして罰ゲームは由比ヶ浜さんが決めることになったのですが、
小町が由比ヶ浜さんに耳打ちをし、
また遊ぶ約束をとりつけたのでした。

どう考えても、小町と由比ヶ浜さんは、
比企谷とのデートの約束をするつもりで言ったのでしょうが、
珍しく戸塚が空気を読まず、『またみんなで遊ぼう!』
と天使の声音で言い、みんなもそれに賛同してしまいました……。

という感じで、結局、小町の計略は失敗に終わってしまいましたとさ。

渡航「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」7・5巻SIDE-A*Special Act.A「こちらとしても彼ら彼女らの行く末に幸多からんことを願わざるを得ない。」のネタバレ解説

ある日、千葉のタウン誌で、若者の結婚特集をやることになったのですが、
総武高校もその手伝いをすることになり、
平塚先生にお鉢が回ってきたのですが……。

ご存知の通り、平塚先生は独身です。

というわけで、平塚先生は奉仕部にそれを手伝うように頼みに来ました。

平塚先生の涙に負け、奉仕部は全面協力することにします。

みんなで話し合った結果、意識調査というかアンケートをして、
それに関するコラムでページを埋めようという話になりました。

早速質問を考え、由比ヶ浜さんに頼んで、
まだ学校に残っている生徒にアンケートして来てもらいました。

と言っても、結局アンケートに答えたのはいつものメンバーなので、
誰が答えたのかすぐに分かってしまうような個性的な回答ばかりです。

というわけで、雪ノ下のアイデアで、
結婚生活の疑似体験というか「身近にいるろくでなしの世話をしていて苦労を知っている」
小町を呼ぶことにしました。

が、小町は嫁度を上げていきましょうとよく分からない発言をします。

日を改めて家庭科室に集合し、まずは料理対決です。

由比ヶ浜さんは和風ハンバーグを作ろうとして、
ダークマターを錬成してしまいます……。
それでも比企谷は残さず食べてあげました。

一方、雪ノ下はパエリアを作ったのですが、こちらは普通に美味しい料理になりました。

次に、小町の肉じゃがはいいとして、
平塚先生は肉とモヤシを炒めて焼肉のタレをかけただけの料理を出してきました……。

次はお嫁クイズ「こんなときどうする?」が始まります。パフパフ。

他のみんなに比べ、小町だけが現実的過ぎる回答を出してしまい、
オチを担当することになってしまいます。

最後は花嫁衣装のコスプレ対決になるのですが、
小町は平塚先生の眼力に負けてしまい、優勝は平塚先生になってしまいました。

その後、記念写真を撮った後、比企谷は自宅でコラムを書くことになったのですが、
「女性諸君は今のうちに将来有望な専業主夫志望の男子を捕まえておくとよい」
という文章を書いてしまいます。

比企谷はどこまでいっても比企谷でした。
プロフィール

Author:しまうました
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個人の趣味でやっているブログなので、解説してほしい本のリクエストは受け付けていません。
重要なネタバレ箇所は白字にしてあるので、反転してお読みください。
現在、荒らしをした人物のコメントを拒否しており、巻き添え規制される場合があります。詳細はこちらに書いてあります。
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