西澤保彦「ぬいぐるみ警部の帰還」第5話「誘拐の裏手」のネタバレ解説

佐野谷元博(さのや・もとひろ)が午前2時にタクシーで帰宅したところ、
妻の麻弥の携帯電話から着信がありました。

するとボイスチェンジャーか何かで声を変えている電話の相手は、
郵便受けに入っているDVDを見ろと佐野谷に指示しました。

DVDを見てみると、
麻弥が何者かにナイフで刺されそうになっている映像が映っていました。

電話の相手は佐野谷の家にある金目のものを持ち、
携帯を通話状態にしたままタクシーを呼べと命令します。
佐野谷は言われるがままにタクシーを呼び、あるマンションへ行きました。

そこで脅迫者に指示された通りに、丸山応挙の掛け軸を郵便受けのところに置きました。

次に、別の町のマンションへ行き、脅迫者に言われたとおりに、
金貨のコレクションを置きました。

最後に、最初のマンションの近くにある別のマンションの駐車場へ行けと脅迫者は指示します。

そこで佐野谷は、DVDに映っていた犯人の体型が、
母の琴子の介護をしてもらっているホームヘルパーの、
丘岬富美子(おかざき・ふみこ)にそっくりだったことを思い出し、
富美子が犯人ではないかと疑い始めました。

最後のマンションの駐車場へ着くと、ロープがぶら下がっていました。
犯人はロープに現金ンお入った紙袋を結び付けろと指示します。
が、
「なんつってな、ははは。ばーか」
という相手は言い、屋上から麻弥が落下して来て、彼女は亡くなりました。

その後、佐野谷はそのマンションに住んでいた富美子の部屋に行き、
そこにいた富美子を妻の鮮血が染み込んだロープで絞殺してしまいました。

そしてタクシー運転手の通報により、音無警部たちが出動しました。

富美子の部屋には、同じ銘柄のウイスキーが7本と、
その前に置かれた6体のレッサーパンダのぬいぐるみとライオンのぬいぐるみがありました。

そのうち、ライオンのぬいぐるみの前に置かれていたウイスキーには、
青酸カリが入っていました。

それを知った音無警部は、
富美子はウイスキーを使ったロシアンルーレットをしていたのでないか、
と推理しました。

麻弥は義母の介護疲れや夫の無理解に苦しみ、
富美子は一家離散で家族を失い、死にたがっていました。

富美子は7本のウイスキーのうち1本にだけ青酸カリを入れておき、
1日に1本ずつ飲んでいきました。
青酸カリが入っていないウイスキーを飲んだ場合は、
その前にレッサーパンダのぬいぐるみを置いて目印にします。

そしてそのロシアンルーレットを潜り抜けて生き残った富美子は、
共犯者の麻弥と一緒に狂言誘拐をすることにしました。

その最後の仕上げとして、電話をしていた富美子は、
屋上で麻弥に顔を出させ電話の相手が麻弥だったと思い込ませた上で、
佐野谷がどういう行動に出るかという賭けをしました。

その結果、佐野谷は怒りに任せてロープを引っ張り、妻を転落死させてしまいました。
富美子の殺害にロープを使ったのも、
妻を殺した凶器を現場に遺したくなかったからなのでした。


というあらすじなのですが……、「正直、あまり出来がいい話ではありませんね。

最後の、実は麻弥を殺したのは佐野谷で、
富美子の殺害にロープを使ったのは現場にロープを残したくなかったから、
という理由は面白いですけど、
富美子と麻弥がそんなことをした理由がよく分かりません。

麻弥も富美子も2人とも自殺志願者で~とか、
ウイスキーでロシアンルーレットをしていた、
とか言われても、いまいちピンときません。
だからと言ってこんな面倒くさいことをやるか? と思ってしまって……。

一番の目的は佐野谷を陥れることだったんでしょうけど、
もうちょっと何とかならなかったのかなあ、と思ってしまいます。

西澤保彦「ぬいぐるみ警部の帰還」第4話「レイディ・イン・ブラック」のネタバレ解説

8月20日。
長谷尾明美という大金持ちの女性の一人息子である、
26歳の長谷尾翔市が瓶で殴られて殺される事件が発生しました。
現場は、画家志望だった翔市がアトリエとして使っていた12階建てのマンションの
403号室です。

現場には「オシカネ ユミコ」という名前が刻まれた
銀行のキャッシュカードが落ちており、
72万円もの現金が無造作に置いてありました。

第一発見者は、翔市の隣の部屋に住む70歳代半ばの女性、飯沼幸枝です。
幸枝は、朝のちょうど8時に、朝の連続テレビドラマを観ようとしたところで、
隣の部屋から爆音と悲鳴が聞こえてきて、外に出ると、
犯人らしき若い女が逃げていくところだったのだそうです。

気になった幸枝がの部屋を覗くと、翔市が倒れているのを発見し、
慌てて通報した、という経緯だったのだそうです。

桂島は音無警部と江角に、の部屋から持ち出されたと思しき、
空き瓶の入ったビニール袋が階段の踊り場にあるのを報告しました。

音無警部たちがゴミ置き場の様子を確認しに行ったところ、
そのマンションは

翔市の母親、長谷尾明美に、生前の翔市の様子を聞いてみたところ、
元々画家志望だった翔市は芸術大学の受験に失敗し、
引きこもり状態を続けていたところ、
翔市が密かに憧憬の念を抱いていた高校時代の担任だった女性教諭、
松室鮎華(まつむろ・あゆか)が病死したのを気に、
さらに状態が悪化してしまいました。

心配した明美は、使っていなかったマンションを翔市のアトリエとして使わせ、
さらに1000万円ものお小遣いをあげていたのだそうです。

……いくら何でも甘やかし過ぎだろう、と苛々してしまいました。

それはさておき、現場にはたくさんの絵があったのですが、
その絵のモデルの女性の雰囲気は松室鮎華に似ていたのだそうです。

現場に落ちていたキャッシュカードの持ち主、押鐘由美子の自宅が判明し、
音無警部はそこへ行きました。
由美子は夫と、20歳の息子の3人で暮らしていました。

由美子は翔市の名前には心当たりがなく、
キャッシュカードは随分前に失くして紛失届を出していたものだったのだそうです。

ただし、翔市の顔写真を見せてもらい、彼が画家志望だったということを知ると、
由美子は去年の冬、バイク事故で亡くなった甥の葬儀のときに、
絵のモデルになってほしいと翔市に声をかけられていたのだそうです。
それはちょうど松室鮎華が亡くなった時期だったので、
同じ斎場で由美子を見かけた翔市が、松室鮎華の面影を見出し、
声をかけたのだと思われました。

しかし、由美子はそのモデルになってほしいという申し出を断っており、
それっきり忘れてしまっていたのでした。

翔市のマンションの防犯カメラには、由美子と松室鮎華に似た感じの人物が映っており、
その人物は4月以降、50回以上も翔市のマンションを訪れていたようでした。

が、由美子はその人物は自分ではないと言い、
また犯行時刻に顔馴染みの業者から自宅で宅配便を受け取っていたというアリバイもありました。

音無警部は、現場に落ちていたキャッシュカードは、
葬儀の際にスーツのポケットにキャッシュカードを仕舞ったまま忘れてしまい、
そのスーツを着た由美子以外の人物が翔市のマンションで落としたのではないか、
と推理しました。

由美子のスーツを着ることができるのは、由美子の夫か息子である可能性が高いです。

そして息子の広海(ひろみ)について調べたところ、
広海は大学生なのですが、女装して接客をするお店でアルバイトをしており、
日給3万円で女装して翔市の絵のモデルにもなっていたのだそうです。
絵のモデルだけではなく、『スキンシップ』もあったのだそうですが。

そして犯人は、第一発見者の飯沼幸枝でした。
幸枝は普段から、翔市がゴミ出しに行っている間、鍵をかけてないのを知り、
忍び込んで、無造作に置かれていた現金を抜き取っていたのだそうです。

それに気付いた翔市はゴミ出しに行ったふりをして部屋に戻り、
そこで鉢合わせした幸枝に殺されてしまったのでした。

幸枝は以前忍び込んだときに拾っていたキャッシュカードを落とし、
広海に罪をなすりつけようとしていたのですが、それは失敗してしまったのでした。


というあらすじなのですが、「翔市の優雅な暮らしっぷりが羨ましくて、
あまり同情できない話でしたね。
働いていなくて学校にも行っていなくて、
親から別荘のマンションをタダで貸してもらい、1000万円もお小遣いを貰っていて、
恋人にお小遣いまであげていた……って、何じゃそりゃ、って感じですよ。

それと、今回は広海が由美子に高級なぬいぐるみをプレゼントしていたことから、
何か良からぬアルバイトをしているのではないか、
という程度にしかぬいぐるみが事件と関係していなかったのですが、
やっぱり毎回毎回ぬいぐるみ絡みの事件と関わっている、
というのはシリーズ物の縛りとしては厳しいんでしょうね。

西澤保彦「ぬいぐるみ警部の帰還」第3話「類似の伝言」のネタバレ解説

マンションの804号室で、平和達樹という男が殺されるという事件が発生し、
音無警部たちが出動しました。
平和達樹は「スマートイン」というコンビニで働いており、
通勤時間になっても出勤してこないことを心配した店長が第一発見者となりました。

ちなみに、この「スマートイン」というコンビニは、
西澤保彦さんの作品によく登場します。

平和達樹の部屋には、なぜか大きな写真パネルが4枚も飾られていました。
写真の内容は、殆どが何の変哲もない親子の家族写真なのですが、
何の変哲もないが故に、不気味です。

平和達樹は死の間際に何かを書き遺しており、
ミステリーオタクの江角はダイイング・メッセージだと興奮していました。

それを見た佐智枝は、それを「C」だと読み取り、
「CD」と書こうとした途中で力尽きたのではないかと推理しました。
平和達樹の趣味はカメラであり、撮り貯めた写真はCDに保存してあったのです。

一方、音無警部は、レアなバレンタイン・デーの限定グッズである、
3体のクマのぬいぐるみを気にしていました。
そのぬいぐるみの近くには、もしも平和達樹が死んだらこのクマのぬいぐるみも、
一緒に棺に入れて欲しいというメモが置いてありました。

平和達樹のマンションの防犯カメラをチェックしたところ、
犯人と思しき怪しい女の姿がありました。

また、平和達樹の前の職場「アース・ファクトリィ」では、半年ほど前に、
本里(もとさと)大悟という妻帯者の男がラブホテルで殺された事件が起こっており、
不倫相手に殺されたのではないかと考えられていましたが未解決でした。

さらに、CDの中身を調べてみたところ、CDの中には大量の画像データがあったのに、
部屋に飾られていた大きな写真パネルのデータだけは見つかりませんでした。
つまり、「犯人は自分が映っているCDは持ち去ったのですが、
写真パネルは大きすぎて持ちされなかった、という事情のようでした。

逆に言えば、写真パネルに映っている人物の中に犯人がいることになり、
犯人は墓穴を掘ってしまったわけですね。

やがて音無警部は、『アースファクトリィ』の元社員である、
竹之内潤子という34歳の女が犯人だと突き止めました。
あのクマのぬいぐるみは、12年前のバレンタイン・デーにに潤子が平和達樹にあげたものでした。

潤子は、自分を脅迫し不倫していた本里大悟を殺害したのですが、
それを知った平和達樹は、自分も潤子に殺されたいと思うようになり、そう誘導したのでした。

平和達樹の遺した『CD』というダイイング・メッセージは、
警察に向けて遺したものではなく、犯人である潤子に対して遺したものでした。


というあらすじなんですけど、「平和達樹の行動ははた迷惑ですよね……。

特定の誰かに自分を殺して欲しい、というのは自殺願望の一種なんでしょうけど、
そんな自殺の方法に巻き込まれた方は溜まったもんじゃないです。

西澤保彦「ぬいぐるみ警部の帰還」第2話「サイクル・キッズ・リターンズ」のネタバレ解説

「赤い糸の呻き」に収録されている「お弁当ぐるぐる」は、
時系列としてはこの「サイクル・キッズ・リターン」の後の話になります。

1話にも登場した女子校、聖ベアトリクス学園の生徒が殺されました。
被害者の名前は橋都麻穂、高校2年生です。

文化祭の催しの準備のために学校に居残っていたのですが、
自宅に忘れ物を取りに、午前3時に自転車で帰宅途中、
何者かに金属バットで殴られて殺されたようでした。

麻穂は自分の生徒手帳は持っていないのに、
なぜか全然関係のない錫村恭平という男子生徒の手帳を持っていました。
恭平は、かつては野球部のエースだったのですが、
去年の9月に、中学3年生のときに自転車で走行中に、
コンクリートブロックで殴られて殺されてしまっていました。

恭平は中学生にして180センチ超えの恵まれた体格の持ち主だったため、
疑問点は残るものの通り魔の犯行ということで処理されていました。

連続犯による犯行の線も視野に入れ、
則竹佐智枝は聖ベアトリクス学園で聞き込みをします。
すると、麻穂と同じクラスの皆藤美月は、
麻穂と恭平が知り合う機会なんか、ありっこないと断言しました。

また、川原という女性教諭から、ここ数ヶ月、学園の近くの喫茶店で、
50歳から60歳くらいの野球帽を被った男が、
聖ベアトリクス学園の自転車を利用する生徒を見張っていたようだ、
との証言を得ることができました。

その後、佐智枝は「おねえさま」と美月に言い寄られます。
それを上手くかわしつつ、佐智枝は美月から情報を引き出します。
今年の4月に、麻穂は、
自転車走行を禁止されている商店街のアーケードで自転車に乗っていた際、
50歳から60歳くらいの野球帽を被った男性とぶちかりそうになりました。
麻穂は逆ギレをし、男性に食ってかかったのですが、
男性は無言で立ち去ったのだそうです。

そのアーケードへ行き、ゲームセンターでクレーンゲームのぬいぐるみを眺めていた
音無警部と出会った佐智枝は、その横顔に惹かれていきます。

佐智枝が聞き込みの成果を報告する際、
テディベア愛好会の美月に渡されたチラシを見つけた音無警部は、
それに異様な執着を見せます。
「明後日までに絶対、犯人を逮捕して文化祭に来てください」
と美月から言われたことを伝えると、音無警部は急にやる気をみなぎらせました。

音無警部は今日中に犯人を捕まえると宣言し、その通りになりました。

逮捕されたのは、蓑原(みのはら)龍大(りゅうだい)という64歳の男でした。
蓑原は犯行の動機について、次のように説明しました。

去年の9月の早朝に蓑原は、「恭平の運転する自転車に轢かれました。

最初はおろおろとしていた恭平でしたが、いきなり血相を変えると、
コンクリートブロックで蓑原を殴って殺そうとしました。
蓑原が抵抗して揉み合ううちに、ブロックが恭平の頭に当たり、
恭平は死んでしまったのでした。

そして今年の4月になり、アーケードで麻穂に逆ギレされた蓑原は、
去年の9月の事件の真相に思い至りました。

もしも蓑原が重傷を負っていた場合、治療費や賠償金など、
莫大な負担が恭平と恭平の家族に降りかかってくることになります。
要するに、当時父親を亡くしたばかりで金銭的に困窮していた恭平は、
轢き逃げをしようとしたのですが、野球ファンだった蓑原はそこで、
自分が恭平の素性を知っていることを口走ってしまいます。

そして、恭平は口封じのために蓑原を殺そうとしたのでした。

その記憶を取り戻した恭平は、怒りを麻穂にぶつけ、殺してしまったのでした。


というあらすじなんですけど、「よく見るとタイトルの『サイクル・キッズ・リターンズ』が
完全にネタバレになってますねwwww


また、これは実際にありそうな話で嫌になりますね。

中国では何年か前に、2歳の女児が車に2回も轢かれるという事件が起こりました。
しかも、その女児は18人以上もの通行人や車に無視され、
19人目に女児を目撃したおばさんによって、ようやく救出されたのです。

なぜ2回も轢いたのかという問いに対し、犯人は、
轢き殺した場合は1500ドル払えば済む話だが、
生きていたら最低でもその10倍の金額を支払わなければならないから、
と答えたのだそうです。

これは中国だけの話ではなく、日本でも、被害者に障害が残った場合、
死亡した場合の数十倍の賠償金を支払わなければならなくなることがあります。

だからと言って、もちろん発覚すれば殺人罪に問われますし、
無意味で高額だと悪名高い車検のおかげで、日本の轢き逃げ事件の検挙率は高いので、
誰かを轢いてしまった場合はすぐに救急と警察に通報した方が賢明だと思いますけどね。

西澤保彦「ぬいぐるみ警部の帰還」第1話「ウサギの寝床」のネタバレ解説

ぬいぐるみ警部の帰還


「赤い糸の呻き」に収録されている「お弁当ぐるぐる」に登場した、
ぬいぐるみ大好きな音無美紀(よしき)警部、
音無警部に恋をしている則竹佐智枝、
ミステリーオタクの叩き上げ刑事の江角、
そして桂島の4人組が、連作短編になって帰ってきました。

4人組と言っても、桂島はキャラが薄いというか影が薄いんですけどねw

清水上(しずがみ)美寿々(みすず)という21歳の女性が、
両親がハワイ旅行中に1人で留守番している間に殺されました。
しかも全裸で、絞殺でした。

江角と桂島が捜査にあたります。

清水上家は、同族企業グループ〈アクアピュア〉を経営しており、
美寿々も大富豪の令嬢でした。

ただし、美寿々自身は父親の前妻の連れ子であり、
他の清水上家の一族とは血縁関係はありません。

書斎の金庫が開けっ放しになっており、中身が空っぽであり、
金庫のダイヤルの番号を書いたメモが落ちていたことから、
美寿々が犯人に脅されて金庫の番号を教え、その後で殺されたと推測されました。

しかし、後で分かるのですが、その金庫の番号は誰も知らないはずの、
開かずの金庫だったのでした。
美寿々の血の繋がらない祖父が遺した金庫なのですが、
祖父は誰にも番号を教えずに亡くなってしまったのでした。

遅れて登場した美青年の音無警部は、
現場に残されていたウサギのぬいぐるみに注目します。

普段はウサギのぬいぐるみが3体並んでいる小さな長椅子に、
ぬいぐるみが2体しかありませんでした。
アッカンベーをしている残りの1体は、美寿々のベッドの上から発見されました。

美寿々の遺体の第一発見者は、美寿々の叔母の泰子でした。

昔、泰子の兄の慶次は、周囲の反対を押し切って、未婚の母の有紀子と結婚しました。
有紀子の連れ子の美寿々は当時まだ9歳でした。
が、その翌年に有紀子は亡くなってしまいます。

さらに、美寿々が高校に入学する前後に、慶次が彩予と再婚し、
それをきっかけにして美寿々は非行に走ってしまいます。

現在は、一昨年の地震と停電をきっかけに更生したらしいのですが、
姪の美寿々のことを快く思っていなかった泰子は、
血の繋がらない両親が旅行中に羽目を外しているに違いないと考え、
美寿々の様子を見に来て遺体を発見したのでした。

やがて、恒石稔雄(みねお)という有力な容疑者が浮上しますが、
恒石は美寿々の死亡推定時刻の時間帯にスポーツカーに撥ねられ亡くなっていました。

恒石は女子高、聖ベアトリクス学園の教員だったのですが、
問題行動が多いことで有名だったのだそうです。
美寿々と肉体関係になったのは、美寿々がアルバイトをしていたフラワーショップに
恒石が通い詰めたことがきっかけだったようでした。

清水上慶次の話を聞いた音無警部は、停電のときに美寿々が書斎の机の下に潜り込み、
そこで机の裏に彫られていた金庫の番号を発見したのではないかと推理します。
その推理は見事に的中していました。

音無警部は桂島を連れて、慶次の現妻の彩予に会いに行きます。
彩予は「ハワイに発つ前日に机に彫られていた金庫の番号に気付きました。

そして、自分たちがハワイに行っている間に美寿々が金庫を開ける
つもりなのではないかと考えた彩予は先回りして金庫を開け、
その中身をアッカンベーをしているウサギのぬいぐるみと入れ替えておきました。

そうとは知らない恒石は、以前美寿々が何の気なしに口にしていた机の番号と
開かずの金庫を結び付け、金庫を開けます。
しかし、中から出てきたのはアッカンベーのぬいぐるみで、
馬鹿にされたと思い込んだ恒石は逆上して美寿々を殺害し、
パニックになり外へ出たところでスポーツカーに撥ねられてしまったのでした。

訳も分からずに殺された美寿々の気持ちを考えると、後味が悪いです……。

事件の発端となったぬいぐるみを所持し続けるのは辛いということで、
彩予は音無警部に3体のウサギのぬいぐるみを預けます。
音無警部がそのぬいぐるみに、べー太くん、わろ太くん、ねむ太くん、
という愛称をつけているのを見て、桂島は脱力したのでした。


というあらすじなのですが、「わろ太くん、というネーミングは、
やっぱり『ワロタwwwwww』を思い出してしまいますねw

いや、それはともかく、この「ウサギの寝床」は、則竹佐智枝が登場しないことや、
登場人物の独白がないこともあり、「お弁当ぐるぐる」とかなり印象が違います。


(ぬいぐるみ警部の帰還 1話 2話 3話 4話 5話
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