岩明均「寄生獣」2巻のネタバレ解説

寄生獣 フルカラー版(2)


『第8話 種(しゅ)』

2巻は、1巻の最後の場面から直接話が繋がっています。

机の足で作った武器はパイプ状になっているので、
パイプの先から鮮血が溢れ出してきます。

すると、Aはパイプを背中まで貫通させ、一応の止血をしました。

Aは田宮良子の身体に同居させてもらおうと、
田宮良子の脳波を探って移動します。

――が、田宮良子がガス爆発を起こし、
Aの上半身は吹き飛ばされてしまいました。

田宮良子がそんな方法でAを殺害したのは、
まだ寄生獣の存在を世間というか政府に知られたくなかったからでしょう。

それから1ヶ月が過ぎますが、田宮良子はまだ教職を続けていました。

が、田宮良子が、未婚なのに妊娠していて、
おまけに父親の名前も明かせないことが問題視され、
田宮良子は周囲から注目されるのは困ると教師を辞めることにしました。

その後、田宮良子は学校を去る前に、
人間の脳を奪ったとき『この「種(しゅ)」を食い殺せ」
という命令がきたという話をしました。

また、お腹の子は産み、何かの実験に使うつもりなのだそうです。

それを新一が非難しようとすると、田宮良子は戦闘態勢に入ろうとします。

が、田宮良子は新一を見て「おまえ……わずかだが混じってるな……」
と意味深なことを言い、面白いから殺すのはよそうと去っていきました。


『第9話 母親』

人間・田宮良子の母親が、田宮良子の部屋を訪れました。

学校から実家に連絡があって、来たのだそうです。

田宮良子は適当に誤魔化そうとしますが、
彼女が本物の田宮良子ではないことに気付いて取り乱し、
警察に電話しようとしたので田宮良子は母親の首を落として殺しました。

この頃から、世界中で発生していた「ミンチ殺人」が減ってきていました。
寄生獣たちは食い殺した人間の死体を隠した方が安全だということを
学習したからなのでした。

一方、新一とミギーの方にも変化がありました。
ミギーは3分くらいなら新一の身体から分離して移動できるようになりました。

また、朝食のとき、フリーライターの父親・一之と専業主婦の母親・信子が、
旅行するという話が出ました。
新一は寄生獣のことが心配だったので旅行に反対します。

ところがミギーは、寄生獣は都市部に多いので、
2人で田舎へ行くのならむしろ今までの日常より安全だと言いました。

そこで、夕食のときに旅行に賛成すると言うと、
朝はあんなに反対したのに、と信子がヒステリーを起こしました。

「何かが……何かがちがう! まるで自分の子じゃ……」
と信子は泣きながら言いました。

新一は信子から説明を求められますが、信子の右手の火傷を見て、
朝は寂しいと思ったけど、友達から笑われたから考え直したのだ、
と誤魔化しました。

実は新一はまだ小学生の頃、信子が天麩羅の料理中に、
棚の上の物を取ろうとして転倒し、
鍋に入った熱い油を浴びそうになったことがありました。

そのとき、信子は素手で熱い鍋を掴み、新一を庇いました。
さらに、自分の火傷の治療をする前に
新一が火傷をしていないかの方を気にしました。

信子の右手には、現在でもそのときの火傷の跡が残っており、
そのこともあって新一には、
普通なら経験するはずの母親への反抗期がありませんでした。

新一は右手をミギーに食われてしまったわけですが、
信子は新一を庇おうとして右手に大火傷を負ってしまった、
というふうに対比しているわけですね。

そして、この信子の右手の火傷こそが、「母性」というものの象徴になっています。


『第10話 こだわり』

両親が旅行に出かけ、新一は一時的に一人の生活を始めました。
その途端、遅刻してしまいます。

登校途中、田宮良子が新一について「混じってる」と言ったのは、
ミギーの体は神経や体液で新一の脳とも繋がっているので、
そのせいで新一の体にも何か変化が起きたのかもしれない――とミギーは言いました。

さらに、同じクラスの長井が、
別の高校の不良グループからリンチされているのを発見した新一は、
止めようとしますが不良に一発殴られ、逃げようとします。

しかし、自分が人間の心を失いつつあるのではないかと危惧していた新一は、
思い直して長井を助けることにしました。

リーダー格の不良の光夫から一方的に殴られ、
不良グループの中で紅一点の、スケバン(?)加奈が止めようとします。

しかし、加奈は新一の目を見て寄生獣の存在を感じ取り、驚きました。

その後、不良たちは解散し、新一は登校しました。

放課後、新一が里美と一緒に帰ろうとすると、校門のところで加奈が待っていました。
光夫は加奈が新一に惚れているのだと考え、数日後、里美を拉致しました。

光夫は里美を人質にして新一をおびき寄せ、里美を見捨てて逃げるように仕向けます。

が、新一は一方的にボコられつつも逃げませんでした。

やがて、新一の学校の不良たちが集まり、新一と里美は解放されました。

里美は自分のせいで新一がボロボロになったのだと思い、泣いていました。

しかし、新一の家で怪我の手当てをした後は、
新一のことをカッコいいと褒めました。


『第11話 別れ』

ある女の身体に寄生していた寄生獣は、男からナンパされてドライブしている途中、
シートベルトを外してしまいます。

その直後に事故を起こしてしまい、女の寄生獣は大怪我を負ってしまいます。

そこで、運転手の男の首を切断し、男の身体に乗り換えることにしました。

……が、もはや異性の身体では合わなくなっており、
その寄生獣は拒絶反応で死にかけてしまいました。

そして――その寄生獣は、一之と旅行していて、
海岸を散歩していた信子に目をつけました。

その寄生獣は信子に襲いかかりました。

一方、新一は帰宅途中に加奈から話しかけられ、仲直りだと握手をしました。
すると、加奈は新一の右手に妙に興味を惹かれた様子でした。

加奈と別れた後、ミギーは、
加奈には寄生獣の波長を感じ取る超能力のようなものがあるので、
近づかない方がいいと言いました。

やがて夜になり、一之から電話がかかってきました。

一之も寄生獣から襲われて大怪我を負っており、
途切れ途切れに、信子が化け物に襲われたのだということを説明しました。

が、一之は意識を失い病院へ搬送されていきました。


『第12話 胸の穴』

翌日の夕方になっても、一之からの連絡はありませんでした。

2人は計画を立てずに旅行をしていたため、
どこにいるのかも分かりません。

こういうとき、携帯電話があれば話は早いんですけど、
連載当時はまだ携帯電話はなかったので新一は自宅で待っているしかありませんでした。

……いや、警察に相談して捜索願いを出すという手もあったとは思うんですけどね。
まだ高校生なので思いつかなかったのでしょう。

――という感じで新一がやきもきしていると、
ミギーは寄生獣が自宅に近づいていることを新一に告げました。

新一は苛立ちながらも包丁を構えて廊下で待っていました。

すると――入ってきたのは、「信子」でした。

いえ、正確には、信子の頭を奪った寄生獣でした。

「信子」は明らかに寄生獣に寄生されてしまっているのに、
新一はその現実を受け入れることができませんでした。

新一の包丁が邪魔でミギーは「信子」を攻撃することができません。

新一は右手の火傷のことについて「信子」に謝ろうとしますが、
「信子」は頭を武器の形に変え、新一の胸を武器で刺し、貫通させてしまいます。

ちなみに、「信子」が新一の首を切り落とさずに胸を刺したのは、
寄生部分がはっきりとは分からなかったためだということが、後で分かります。

新一は本来ならば即死だったはずなのですが、
ミギーは新一の胸の穴から身体の内側に入り込み、
新一の細胞を集めて心臓を再構成して、新一を治療しました。

3日間眠り続けていた新一は、一之の入院している、
静岡県の伊豆にある桜崎病院からの電話で目を覚ましました。

「信子」が一之を捜しに、伊豆に戻ろうとしていたのを思い出した新一は、
急いで支度をして外に出ました。

そこで、お見舞いに来た里美と鉢合わせします。

里美は新一に、また帰ってくるよねと確認しますが、
新一は力なく微笑むだけで返事をしませんでした。


『第13話 出ない涙』

新一は高速船に乗り、伊豆を目指します。

その際、学校をサボっていた早瀬真樹子という女子中学生と乗り合わせたのですが、
真樹子は学校の先生に見つかってしまい、新一が庇ってあげました。
伊豆へ着くと、新一は真樹子に桜崎病院まで案内してもらいます。

一方、刑事から事情聴取されていた一之は、
信子の頭を奪った寄生獣「信子」が、
信子のふりをして宿へ戻ったことから、
信子が寄生獣に襲われて殺されたという一之の証言を刑事は信じてくれませんでした。

まだ寄生獣の存在は一般には知られていませんし、無理もないですけどね。

その後、病室で一之と再会した新一は、
とても辛いのに涙が出ないことに苦しんでいました。

新一は、信子を殺した「化け物」の話をしようとしますが、
一之は精神的ショックが大きいためその話をしたがりませんでした。

新一は、「信子」が来るのを確信し、桜崎病院の近くで宿を探します。

観光地なので宿はたくさんあるのですが、
男子高校生が予約なしで1人で宿泊するということで、
不審に思った宿の人たちに断られ続けてしまいます。

諦めかけたとき、ある民宿で、真樹子が新一を助けてくれました。
真樹子はその民宿の家の娘だったのです。


『第14話 仲間』

民宿での食事を終え寝ようとしたところで、ミギーが話しかけてきました。

ミギーは新一の胸を治したせいで、他の寄生獣にはない弱点ができてしまいました。

1日のうち約4時間、完全に眠ってしまい、
その4時間は全く目を覚ますことができず、
他の寄生獣が近づいても気付かなくなってしまったのだそうです。

一之は2泊したら家に帰るようにと新一に言いましたが、
新一は一之が退院するか「信子」が現れるまでは一之を守ることにしました。

ミギーが寝ている間は、
新一は病院の入り口で「信子」の襲来に備えることにします。

やがて、新一に惚れている様子の真樹子が新一に話しかけてきました。

そのとき、寄生獣が浜辺の方角に現れたことをミギーが告げました。

新一は真樹子に、浜辺へ出る道を尋ねます。
真樹子が指さした方角へ一目散に走りますが、その先は行き止まりでした。

そのタイミングでミギーは新一に、「信子」を殺してもいいのかと確認します。

……いや、もっと早く確認しておけよ、と思いますけどね。
新一は殺していいと言った後、
3メートルはありそうな壁をジャンプして飛び越えました。

さらに、数十メートル先で誰かが隠れたのを目視します。

明らかに人間離れしているのですが、新一は気付きません。

新一は走って追いかけますが、そこにいた寄生獣は「信子」ではありませんでした。

そこにいたのは小太りな体型で気弱そうな男だったのですが、
彼は新一と同じく、人間の脳が残った状態で寄生獣に寄生されていたのでした。

彼の寄生されている場所は、顔の下半分から胸のあたりまででした。

その寄生獣はミギーと違って下品な感じの喋り方で、
おれたちゃ「仲間」っつーわけだ!
と新一とミギーにフレンドリーに言いました。


2巻はここで終わりなのですが、話が大きく動きましたね。

コマの大きさ自体は普通の漫画と変わらないのに、この密度の濃さは凄いです。

台詞回しやコマ割りが上手く、読んでいて迫力があります。

岩明均「寄生獣」1巻のネタバレ解説

寄生獣 フルカラー版(1)


この「ネタバレ解説、しまうました」を始めたのは、
2012年の5月20日でした。

あれから早2年。
今日(2014年5月20日)で、
「ネタバレ解説、しまうました」は2周年を迎えることとなりました。

というわけで、ブログ開設2周年記念特別企画として、
漫画のネタバレ解説をしてみようかと思います。

1周年記念のときには忘れていて、何もやらなかったんですけどねwww

普段は殆ど小説の解説ばかりなので、
漫画の解説というだけで何だか特別感がありますよね。

記事の題材として選んだのは、ズバリ、岩明均さんの「寄生獣」です。

ちょうど2014年にアニメ化や実写映画化も決定しているタイムリーな作品です。

思えば、しまうましたが「寄生獣」を初めて読んだのは小学生のときでしたね。

父の本棚に並んでいたのをこっそり借りて読んだのですが、
小学生にはインパクトが強すぎる内容に、頭がパンクしそうになりつつも、
貪るように一気に読んでしまったのを憶えています。

ただ、今しまうましたが持っているのは通常版というか、
絶版になっている旧版なので、いつものように画像を貼ることができません。

そこで、kindleのフルカラー版の画像を貼っておこうかと思います。

しまうましたはkindle版は買ってないのですが、
通常版もkindle版も全10巻なので、
カラーになっている以外は中身は変わらないのではないかと楽観視しています。

ただ、しまうましたが底本にしているのは通常版だということを念頭に置いて、
記事を読んでくれると幸いです。

さて、前置きが長くなってしまいましたが、ネタバレ解説を始めます。

『第1話 侵入』
ある日の夜、テニスボールくらいの大きさの寄生獣が現れます。

このとき、空から降って来たような描写があるのですが、
宇宙生物なのかどうかは結局最後まで判明しないままでした。

寄生獣には、人間の脳というか頭を奪うという本能があり、
その本能に従って、寄生獣は次々と寝ている人間の頭に入り込んでいきました。

しかし、高校生の泉新一の鼻から侵入しようとした寄生獣は、
新一が目を覚まして引きずり出したため、頭を奪うことができませんでした。

蛇に似た寄生獣は新一が目を覚ました後も、
新一の頭に入ろうとしますが、新一は咄嗟に右手で庇います。

寄生獣は右手に穴を開け、体内から頭を目指そうとしますが、
新一は腕をコードで縛ったため、寄生獣に脳を奪われずに済みました。

そこから10キロほど離れた場所では、
寄生獣に頭を奪われた男が妻を食い殺していましたが、
新一はそんなことは知る由もありませんでした。

寄生獣が侵入した右手に違和感を覚えつつも高校へ行き、
普通に授業を受けていました。

ところが、教師が投げたチョークを右手が勝手に受け止めて粉々にしたり、
近くの女子を勝手に触ったり、ゴムのように伸びたりと、
次から次へと変なことが起こります。

また、「残念だ……失敗した……」という幻聴も聞こえていました。

電車の中でも右手が勝手に動いて、不良に触ってしまったことから、
不良グループから因縁をつけられてしまいます。

男子トイレに連れ込まれ、不良たちから殴られてしまうのですが、
またしても右手が勝手に動き、
とんでもないスピードと力で、逆に不良たちをやっつけてしまいました。

家に帰った新一は、自分の右手を包丁で切り付け、
本当に自分の手なのか試そうとします。

すると右手は形を変え、片言で喋り始めました。

右手によると、新一の右手は寄生獣が食べてしまったのだそうです。

新一は寄生獣を包丁で殺そうとしますが、
逆に包丁を投げつけられました。


『第2話 野獣』

翌朝。
前日は片言だった右手は、たった1日で日本語をマスターし、
流暢に喋るようになっていました。

右手は知識を欲して色んな本を読み漁っています。

新一は病院へ行って右手を切断してもらおうと言いますが、
右手は、自分は新一の血液から養分を貰っているため、
切り離されたら死んでしまうから困ると言います。

新一だって右手がなくなると困るので、
寄生獣が寝ている間は今まで通りに新一が動かせるようにし、
協力し合って生きていくことになりました。

朝食時、新一はいつも以上に食べましたが、
それは寄生獣に養分をとられているせいなのでした。

一方その頃、世界中で人間が食い殺されミンチにされるという、
謎の事件が多発していました。
言うまでもなく、頭を乗っ取った寄生獣の仕業なのですが。

学校へ行くと、ヒロインの村野里美から話しかけられました。

すると、里美が去ってから、右手は、
シンイチはいまの雌と交尾したいと思っただろう、と指摘されます。

男子トイレで排尿をしていると、無理やり〇起させられそうになります。

帰り道、新一は右手に文句を言います。

寄生獣は本来は頭を奪うものだったのですが、
新一の右手の寄生獣は脳を喰わずに成熟してしまったため、
もう一生右手として生きていくしかないのだそうです。

そんな新一に、
里美が背後からこっそり近づいてチョップをして驚かそうとします。

が、右手が勝手に動いてチョップを受け止めました。

そのとき、里美は「ギョエ~~~~ッ 塚原卜伝」と言って驚くのですが、
意味が分からないのでググってみたところ、
塚原卜伝というのは戦国時代の剣豪の名前だったみたいですね。

その後、マクドナルドへ行ってデートしていたら、
右手がチ〇〇の形になるというハプニングがありましたwww

何とか誤魔化したものの、里美は駅で別れ際に、
「きみ……泉新一くん……だよね?」と尋ねました。

これ以降、何度も何度も里美はこの台詞を言い、
里美を象徴する台詞となります。

やがて、右手の寄生獣は、自分のことを「ミギー」と呼ぶようにと言います。
右手を食って育ったから「ミギー」なのだそうです。安直ですねw

実はミギーには300メートル以内にいる、
他の寄生獣の脳波を感じ取る能力があるのですが、
町に出かけた日、ミギーは初めてその波長を感じ取りました。

その波長を追っていくと、
犬に寄生した寄生獣が犬を食べている現場に遭遇してしまいました。

犬の寄生獣が犬を食べているのは、寄生獣には自分が宿った種族を食い殺す、
という本能があるからです。

犬の寄生獣は、不完全な寄生獣となってしまった新一のことを警戒し、
戦闘することになります。

新一は逃げ出しますが、犬は頭部を翼に変え、空を飛んで追いかけてきます。

が、頭部を翼に変えたせいで死角ができてしまい、
ミギーは何メートルも身体を伸ばして地上から攻撃し、
あっさりと勝ってしまいました。


『第3話 接触』

相変わらず世界中で、
人間が食い殺されるという通称「ミンチ殺人」が多発しており、
新一はミギーを発表して研究してもらったら――と考えます。

しかしミギーは、そんなことをしようとすれば、
新一の口をきけなくしたり視力や聴力を奪ったりして、
全力で阻止すると脅迫しました。

新一はミギーのことを悪魔だと罵りますが、
ミギーは悪魔に一番近い生物は人間だと思うと反論しました。

その後、また町を出ているときにミギーは他の寄生獣の存在を察知しました。

また戦闘になるのを避け、新一は逃げますが、寄生獣は追ってきました。

人目を避け、廃屋の傍の空地へ移動します。

すると寄生獣は、自分の右手を切り落とし、
ミギーにここへ「引っ越し」するようにと誘いました。
「腕」から「頭」への移動は難しいのだそうですが、
「腕」から「腕」への異動は簡単なのだそうです。

しかしミギーは逡巡しており、じれったくなった寄生獣が新一の首を切り落とし、
強制的に「引っ越し」させようとしました。

すると、ミギーは逆に相手を殺してしまいました。

新一はミギーに、助けてくれたのかと尋ねますが、
ミギーは肉体の移動に確信が持てなかっただけだと言い、寝てしまいました。

その後、新一は里美を誘ってデートに出かけます。
レストランで食事をした後、公園へ行くと、
3人のクソガキが猫を頭だけ出した状態で砂場に埋め、
石を投げる的にするという残酷な遊びをしていました。

それを見た新一は猫を助けてあげ、説教をしました。

すると、クソガキたちは背後から新一に石を投げつけますが、
ミギーがその石を全部受け止めました。

新一は振り返り、ガンを飛ばします。
すると、その迫力にビビったクソガキたちはそれ以上何もしませんでした。

その後、デートを続けたものの、里美は新一の右手と手を繋ぎ、違和感を覚えます。
新一は慌てて、左手で手を繋ぐように持ち替えたのでした。

ここでもまた、
「きみ……泉新一くん……だよね?」
と里美が尋ね、
「ああ……もちろん」
と新一が答えました。


『第4話 殺気』
動物園から逃げ出したライオンが、人間の頭を奪った寄生獣の男に殺される、
という場面からこの話は始まります。

体育(?)のバスケットボールの時間、新一は里美から黄色い声援を送られます。

が、それを快く思っていない人物がいました。
モブキャラの同級生の、古谷です。
古谷は里美のことが好きで、新一に嫉妬しており、
新一が1人になったところで因縁を吹っかけ、殴ってきます。

しかし、ミギーが古谷に強烈なパンチをお見舞いし、倒しました。
古谷は少しの間気絶しますが、目を覚ますと逃げていきました。

……どうでもいいですけど、
何かこの漫画の世界観ってやたらと不良が多くて治安が悪い感じがするというか、
喧嘩っ早いキャラが多いんですよね。

連載していた1990年は不良全盛期の頃だったのでしょうが、
やっぱりこの辺で時代を感じますね。


『第5話 勉強好き』

寄生獣が現れてから5ヶ月が過ぎました。

新一はミギーのために図書館で色んな本を借りてきます。
ミギーはどんどん学習して賢くなっていきます。

何しろ日本語を1日でマスターしたくらいなので、知能は人間より上なのです。

このタイミングであらためて寄生獣という生き物について説明があります。

まず、寄生獣は基本的に人間の脳を奪い、
次に首から上と同化して全身を操るようになります。

その頭から上は自由に変形し、ゴムのように伸びたり鉄のように硬くなったり、
刃物のように形を変えたりでき、そして怪力です。

寄生部分全体が「脳」であり「眼」であり「触手」でもあります。

しかし、内臓や消化器官は人間のものを拝借しないといけないので、
人間の胴体から切り離されたり、胴体部分が激しい損傷を受けると死んでしまいます。

さて、ある日の朝、新一の母はゴキブリが出たと大騒ぎをします。
すると、新一はゴキブリを素手で掴んで外へ放り投げたのでした。

……うーん、いくら男子高校生とはいえ、これはないですよね。
このゴキブリのエピソードは、
新一が人間らしさを徐々に失っているのを意味しているのではないかと思います。
単に、グロテスクなものを見すぎたせいで感覚が麻痺しているだけなのかもしれませんが。

登校途中には里美から「変わったね」と言われます。

さらにミギーは、他の寄生獣の脳波を感じ取ったと新一に言います。

何と、寄生獣は新任教師の田宮良子として新一の高校に赴任してきたのでした。
しかも、里美のクラスの副担任です。

田宮良子の方も新一をはっきりと認識しました。

この田宮良子は、超重要キャラです。


『第6話 田宮良子』

電車に乗っている田宮良子が、
痴漢を告発し片手で外へ放り投げるところからこの話は始まります。

寄生獣・田宮良子は、人間・田宮良子の脳を奪った後、
そのまま田宮良子の身分を引き継いで生活していたのでした。

ある日、新一は職員室に呼び出されました。
そこで改めて、放課後「ヘラルド」という喫茶店へ来るようにと指示されます。

言われた通り「ヘラルド」で待っていると、
田宮良子は「Aさん」を連れてきました。

このAは第4話でライオンを食い殺した男でした。

Aは新一を見るなり、挑発し戦闘に持ちこもうとしましたが、
田宮良子が一喝して止めました。

田宮良子は、自分とAでセ〇〇〇をし、妊娠していることを新一に告げます。

彼女の体内では、寄生獣ではなく人間の赤ん坊が育っていました。
彼女は、自分達寄生獣の存在に疑問を投げかけましたが、
Aは興味がないとすぐに去っていきました。

田宮良子は、自分がその気になれば1クラス3秒で皆殺しにできると言い、
金属のスプーンを口に含んだだけで丸めてしまいました。

その夜、冒頭に登場した痴漢が人気のない道で田宮良子を棒で殴ろうとしますが、
田宮良子はその男を殺しました。

……まあ、1人の男を片手で放り投げられる女を襲おうとするとか、
やっぱり馬鹿だったんでしょうね。


『第7話 襲撃』

授業中、Aが新一を襲いに学校へやってきました。
田宮良子もミギーも、Aの脳波を感じ取ってすぐにそのことに気付きます。

Aは次々と教職員を殺しながら新一を目指します。
避難の放送が流れ、教師の誘導で生徒たちは校庭へ避難することになりました。

ミギーは、周囲の生徒たちに肉の壁になってもらおうと提案しますが、
新一はそんなことはできないと集団から抜け出します。

途中、里美と出会い、里美は新一と一緒にいたがりましたが、
新一はおれから離れろと強い口調で拒絶しました。

風邪を引いたので移すといけないからと言い訳しますが、
里美はポカーンとした表情のままでした。

1人になった新一は適当な場所の廊下に机と椅子でバリケードを作り、
ミギーと作戦会議をします。

ミギーとAがぶつかった場合、力はほぼ互角なので、
新一が戦いに参加すれば勝てるとミギーは言いました。

ミギーが机の脚を捩じ切って武器を作り、新一はその武器を服の内側に隠しました。

Aは新一の真下にまで迫っていましたが、
窓から外を伝ってバリケードの内側に入ってきました。

ミギーが防御に徹してAの攻撃を受け止めている間に、
新一がゆっくり近づき、武器をAの胸に刺しました。

……1巻はここで終わりです。

ミギーに寄生されるまではごく普通の高校生だった主人公が、
寄生獣とはいえ人間の形をした生き物を刺すという、
センセーショナルな場面で終わります。

物凄い「引き」ですよね。

1巻を読んで、2巻を読まずにいるのは無理じゃないかと思います。
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