乙一「ZOO2」6話「むかし夕日の公園で」のネタバレ解説

この話はハードカバー版には収録されていない話です。

主人公の「僕」は小学生のとき、
両親が帰ってくるまで近所の公園で時間をつぶしていました。

砂場に深く手をつっこむという遊びをすると、
どこまでも深くもぐりこみ、最終的には肩まで入ってしまいました。

何回目かに砂場に右腕を肩まで差し込んで引き抜くと、
指先に長い髪の毛が何本も絡みついていました。

主人公は再度、砂の中に右手を入れると、
何かがつんと触れた気がしました
その直後に、砂の中で何かに手首をつかまれました。
強い力でした。

砂の中で握り締めていた主人公のこぶしが、
何かの力で無理やり広げさせられ、
手のひらに、小さなだれかの指先が文字を書いていました。

「ここからだして」

砂の中にいるだれかは、主人公の手のひらにそう書きました。

主人公は「左腕を砂場の奥深くに差し込み、
だれかの手の甲に『だめ』と書きました。

砂の中のだれかは残念そうに主人公の右手首をはなしました。

公園が壊されてマンションになるとき、
主人公は砂場の様子を見に行きましたが、
中に何かが埋まるような深さはありませんでした。


というあらすじなのですが、ほんのりと怖い話ですね。

ただ、主人公がとても冷静すぎるというか、
小学生とは思えない方法でピンチを乗り切ったのには笑ってしまいましたw

乙一「ZOO2」5話「落ちる飛行機の中で」のネタバレ解説

主人公の女性が乗った飛行機が、
挙動不審な大学生風の男の子にハイジャックされてしまいました。

男の子は離陸直後に立ち上がり、
注意した客室乗務員を拳銃で撃ち殺しました。

前の方に座っていたT大(東京大学)卒業のスーツの男性が、
男の子を注意すると、男の子は男性を拳銃で撃ち殺しました。

5度目の入学試験に失敗してT大に入れなかった男の子は、
この飛行機をT大の校舎へぶつけて自殺しようとしていました。

男の子は「いじめてオーラ」を全身に纏っていて、
簡単にやっつけられるように思えます。
しかし男の子に飛び掛かる乗客は、
なぜかどこかから転がってくる空き缶で足を滑らせて転び、
男の子に撃たれて動かなくなりました。

主人公の女性は、隣の座席に腰掛けていた見知らぬ男と、
ノストラダムスの大予言の話をしたり、できることなら安楽死したい、
という話をしたりしていました。

すると隣の男は、セールスマンだと名乗り、
安楽死できる薬の入った注射を主人公に売りつけようとしました。

その薬は効果が表れるまでに30分かかり、
今から1時間後に飛行機はT大の校舎に墜落するので、
これから30分以内に買うかどうかを決めて注射しないといけません。

値段は主人公の財布の中に入っている3万円と、
口座に入っている300万円を足して、303万円でした。

主人公は昔、ある男の人からひどい目にあわされ、
心と体に傷跡をつけられました。
主人公は探偵に男の住所を調べさせ、
男の目の前で子供を傷つけてやるつもりでした。

主人公とセールスマンが商談をしていると、
ハイジャックの犯人である男の子が話しかけてきました。

男の子がどれだけの意思でこのことに臨んでいるのかが、
薬を買うか買わないかの判断材料になると主人公は思いました。
セールスマンは男の子に、
みんなを道連れにして自殺しようとしている理由を訊ねました。

すると男の子は、
子どもの頃からT大に入ることを母から義務付けられて育ちました。

勉強をしているとき以外は漬物をつけていました。
しかし学力が足りずT大に入学できなかった、という話をしました。

男の子はみんなに対している憎しみの感情を吐露しました。
男の子はインターネットの通信販売で年間300万円ほど稼いでいて、
そのお金で拳銃を購入し、空港の警備員の頬を札束でぶって、
拳銃を機内に持ち込みました。

男の子の話を聞いた主人公は、この飛行機が墜落するという方に賭けて、
セールスマンから薬を買って左腕に注射しました。

主人公が動かなくなった後、セールスマンは、
本当はその薬は即効性だった、という話を男の子にしました。

男の子は見張りやすいように、
乗客を飛行機の前の方に集めて座らせました。

そして「死んだと思い込んだ主人公は目を開け、男の子に近付き、
男の子が隣の席に置いた拳銃をなんとなく手にとりました。

しかし、実は主人公がセールスマンから買った薬は、
セールスマンが医者に騙されて買った偽の毒薬だったため、
主人公は生きていました。

男の子の拳銃を奪った形になった主人公は、セールスマンに説得され、
男の子に拳銃を向けました。

しかし男の子は、拳銃がもう一丁あると言い、
コートの内ポケットに手を入れました。

男の子は右手をコートの内側から出して主人公に向け、
主人公は咄嗟に引き金を引いて男の子を殺しましたが、
男の子が持っていたのは万年筆でした。

飛行機は無事に着陸し、主人公は救急車に乗せられて病院に運ばれましたが、
そこから脱走して、高校時代に主人公にひどいことをした男性の家に行き、
男性の娘を膝の上で寝かせて男性の帰宅を待ちました。

帰宅した男性は、娘の首筋に包丁を当てている主人公を見て立ちすくみました。

男性は謝り、男性の妻が帰ってきました。

テレビ画面にハイジャック犯の男の子の顔が映し出されました。
1日のうちに2人も殺せないわ……と主人公は言い、
男性の部屋を出て走りました。


というあらすじなのですが、しまうましたは、
この短編集「ZOO」に収録されている話の中で、この話が一番好きです。

主人公も、ハイジャック犯の男の子も、セールスマンも、
それぞれ全員おかしくて、ずれているのですが、
みんな一生懸命に自分の人生を生きているのが伝わってくるからです。

ちなみに、ハードカバーの単行本ではこの話が最終話で、
だからセールスマンも「例えば短編集の最後に収録されるような
書き下ろし作品だったらそんなまっとうな結末ではないかもしれませんよ」
とメタな発言をしていたのですが、文庫版にはこの後にもう一つ、
単行本未収録の「むかし夕日の公園で」という話が収録されています。

乙一「ZOO2」4話「神の言葉」のネタバレ解説

主人公の「僕」の『言葉』には昔から不思議な力がありました。

自覚した上ではじめて『言葉』の力を使ったのは小学一年生の時でした。
足の速いユウイチというクラスメートのアサガオが
クラスでもっともお大きく美しいものでした。

主人公は浅ましい気持ちになり、ユウイチの植木鉢に
「枯れろオオ……、腐ってしまえエエ……」と念じ、声を出しました。
気づくと鼻血が出ていました。
数時間後、ユウイチのアサガオはしおれて腐り薄汚い茶色に染まりました。

小学校高学年のころ、クラスメートにいいところを見せようと、
近所のよく吠える犬に「僕に服従しろオオ……」
と『言葉』を使い、その通りになったことがありました。
しかし、そのうちに少しずつ罪悪感に蝕まれはじめました。

一度『言葉』を行使したら、もう二度と元には戻りませんでした。

ある日、母親が勝手に主人公の部屋に入り掃除をして
主人公が気に入っていたサボテンの植木鉢を落として壊したことに腹を立て、
母親に向かって「おまえはアア、猫とサボテンの違いがわからなくなるウウウ……」
と『言葉』を使ったことがありました。
母が再び猫とサボテンの見分けがつくようになるよう
『言葉』を囁いてみましたが、元には戻りませんでした。

主人公の父親は大学の講師をしており、
コンピューターゲームで遊ぶのを主人公とその弟に禁じていました。
しかし主人公は父親に隠れて携帯ゲーム機を買い、
自室でゲームをやっていました。

突然、父親が扉を開け、ゲームを取り上げました。
主人公はゲーム機を取り返そうとして、
「この指よオオオ、外れエエろオオオ……!」と『言葉』を使いました。
父の左手から5本の指が外れ血が噴出しました。

主人公は左手の傷口を『言葉』で完治させ、
主人公の部屋で起きたことを忘れさせました。
さらに、指のない左手を見た者に対してそれが当たり前の状態であると
感じさせるように『言葉』を使いました。

一学年年下の主人公の弟、カズヤがひそかに主人公を軽蔑していることに、
主人公は気づいていました。
世間の人たちは主人公を高く評価していましたが、
カズヤだけは主人公の内面の醜さに気づいて軽蔑しているようでした。

ある夜、近所の犬が死にました。主人公が『言葉』を使った犬でした。
主人公はその犬に抱きつき泣きました。

また別のある夜、ふと気づくと主人公は片手に彫刻刀を握り締め
自室の真ん中で泣きながら立っていました。
机からは腐臭が漂ってきて、気づくといつのまにか机の傷が増えていました。
しかし主人公には彫刻刀で彫った記憶などありませんでした。

ある夜、主人公は弟のカズヤに軽蔑されることに耐えられなくなり、
カズヤを殺そうと決意し、寝ているカズヤに
「お前はアアア、死ぬんだアアアア!」と『言葉』を行使しました。

しかし何も起こらず、カズヤは再び寝てしまい、
主人公は自室の机の上のカセットデッキのテープを
再生しなくてはいけないような気がして、再生しました。

すると、スピーカーから主人公の声が聞こえてきました。

その声は、「主人公がだれかを殺そうとしたり、自殺しようとした場合、
机の上にそれまで気づかなかったカセットデッキを見つけて、
中に入っているテープを再生したくなる、
とテープの最後の方に『言葉』が吹き込んである、と言いました。

もう主人公の父も、母も、弟も、クラスメイトや先生、
今まで会ったことのない人々もみんなすでに生きていなくなっていて、
主人公がだれかを殺そうとしたり自殺したりする必要はまったくないのでした。

犬が死んだ次の日の朝、
主人公は急に耐えられなくなりみんなを殺すことにしました。

一時間後、おまえらの首から上が落ちる。
地面に転がったおまえらの首は、
それを目にした主人公以外のすべての人間に対して、
おまえらに与えられていた『言葉』をそっくり感染させる。


主人公は父と母と弟にそのような『言葉』を行使しました。

その日の夕方には「すっかり町は静かになりました。

その日の夜、星を眺めていると、歩く若い女性が見えました。
主人公はその女性に話しかけ、その女性の目が見えないことを理解しました。

そして主人公は罪悪感に苦しめられ、
世界を埋め尽くす動かない人々が腐っていくのを見ながら
もう自分がこの世界にも耐えられないのだということを感じました。

そこで今の状況に気づかず
正常な世界に生きているのだという錯覚を見ることにしました。

彫刻刀で机に傷を彫るたびに今まで過ごしてきた日常の世界で生きているつもりになる、
と『言葉』をテープの最後に録音してありました。

生きているようでいて実際はどこかで死んでいる母親が部屋の扉をノックし、
手を震わせて泣いている主人公を心配しました。

しかし主人公は、かつて望んだ一人きりの世界にこられて、
ほっと気持ちが安らいだせいで泣いていたのでした。


というあらすじなのですが、これは新しいタイプの「人類の滅亡の仕方だな、
と思いました。

超能力を持ってはいけない性格の人が超能力を持つと、こうなってしまうのでしょうね。

『おまえは偽善者ではなく本物の善人になる』
とテープに『言葉』を吹き込んで、それを聞けばよかったのに、
としまうましたは思いました。

乙一「ZOO2」3話「Closet」のネタバレ解説

ミキは、夫の家族と別荘に旅行に行きました。
夫の弟のリュウジだけ離れの部屋にあり、
ミキはリュウジに呼び出されて母屋に行く前にリュウジの部屋を訪れました。

ミキの夫のイチロウとリュウジは木製の大きなクローゼットを
ひいばあちゃんに買ってもらってあり、その時も部屋にありました。
しかし、鍵が時々調子が悪くなるとリュウジは言いました。

リュウジはミキの同級生と知り合い、その同級生が酒に酔ったときに、
ミキがひき逃げしていたことを教えられました。

ミキは同級生と2人で車に乗っていたとき、
中学生の乗っていた自転車を引っ掛けて転ばせて、死なせてしまっていました。

ミキの夫のイチロウには、まだリュウジはそのことを言っていないと言いました。

場面が変わり、3分後。
ミキの手から血がついた灰皿が滑り落ちました。
リュウジはソファーに座ったまま灰皿で頭を殴られて死んでいました。

そこへ、リュウジの母親がやってきますが、扉には鍵がかかっていて開かず、
リュウジの母親は諦めて母屋に帰っていきました。

ミキはリュウジの死体をどこかに隠そうとし、黒いクローゼットに視線を留めました。
リュウジの死体のポケットに、金色で無骨な形をした古風な鍵が入っていました。

場面が変わり、10分後。
ミキは死体を隠し終えました。

翌朝、ミキはイチロウの両親や、リュウジの妹のフユミと朝食を食べました。
イチロウの父親はリュウジの部屋を見に行きましたが、
リュウジはいなかったと言いました。

2時間後、ミキはリュウジの部屋に行きました。
フユミが追いかけてきて、部屋に入ると、
部屋の隅に積み上げられた大量の衣類をクローゼットに入れようとしました。
しかし、クローゼットには鍵がかかっていて開きませんでした。
ミキは、この部屋に来たのはリュウジに本を借りにきたからだと言いました。

昼食の時に、「オギシマリュウジ ハ コロサレタ ジブン ノ ヘヤ デ ナグラレタ」
という手紙が郵便受けに入っていた、とミキが言いました。

一時間後、ミキとフユミはイチロウの部屋で待ち合わせをしました。

フユミはミキのことを疑っていて、リュウジから借りた本がどこにあるのかと聞きました。
ミキはクローゼットの中に入れたと言い、金色の古風な鍵を鍵穴に差し込みましたが、
鍵が開いたはずなのに扉が開きませんでした。

リュウジが死んで2日後の朝、「リュウジ ハ ハイザラ デ コロサレタ」
という新しい手紙をフユミが家族達に見せました。

昼食の時間には、リュウジの父親が警察を呼ぼうと話し、
ミキはフユミに2時にリュウジの部屋で待ち合わせたいと言いました。

ミキが2時にリュウジの部屋に行くと、フユミの後輩の男2人が、
フユミの指示でクローゼットを持ち出そうとしていました。

フユミはミキに、イチロウの部屋のクローゼットの鍵が開かなかったのは、
リュウジの部屋のクローゼットの鍵を間違えていたからではないか、と言いました。

フユミの後輩の男2人がクローゼットをトラックに着んで立ち去ると、
ミキは、「一昨日の夜、リュウジの死体を隠したのは認めましたが、
リュウジを殺していないと言いました。

ミキがイチロウの絵を見に物置に行っている間に、
リュウジは殺されていたのだとミキは言いました。
血のついた灰皿がテーブルの上に置かれていて、
ミキはついそれを手にとってしまったのでした。

ミキは動揺しながらもフユミと話し合い、一昨日の夜、
犯人はリュウジの部屋のクローゼットに隠れていたのだと気づきました。
あの夜もクローゼットは開かず、ミキはリュウジの死体をトランクに隠していました。

そして今も、トランクの中には犯人が隠れているのでした。

ノックの音の回数で返事をしてもらい、
ミキとフユミはトランクの中の人物に質問をします。
トランクの中の人物が手紙の送り主であり、
ミキの秘密を知ったリュウジを殺して、さらにミキに罰を与えたのでした。

フユミがトランクを開けると、その中に入っていたのは『ぼく』ことイチロウでした。


というあらすじなのですが、この話は、「ミキが視点人物だと思わせておいて、
実はすべてクローゼットの中に隠れていたイチロウの視点で描写されていた、
という叙述トリックが使われていますね。
その直前の『冷たい森の白い家』も一人称がない文体で書かれていたので、
うまく違和感を減らしてありました。

乙一「ZOO2」2話「冷たい森の白い家」のネタバレ解説

両親を亡くした幼い主人公は、伯母の家の馬小屋で暮らしていました。
伯父に命令され、両手にいっぱいの馬糞を抱えて肥料の山に運びます。

叔母の家には2人の男の子と、ひとりの女の子が住んでいました。

兄弟は主人公を馬に縄でくくりつけ、馬は暴れて、
主人公を踏みつけました。
顔がへこみ、顔が少しとれました。
伯母に助けを求めますが、伯母は何もせずに主人公を追い返します。

痛みは半年続き、拾っていた顔のとれた部分は腐りました。
石でできた馬小屋の壁の石のひとつに、顔のとれたものを貼り付け、
想像を膨らませました。

顔はへこんだまま固まりました。

伯母の家に住む赤毛の女の子だけは主人公に優しくしてくれ、
主人公に文字や数学を教えてくれました。
主人公はすぐに本を暗記し、女の子は褒めてくれましたが、
伯母はそのことが気に入らず、主人公を馬糞の中に突き飛ばしました。

成長すると兄弟は馬小屋に近寄らなくなり、
赤毛の女の子は遠くの寄宿舎学校へ入り、
伯母も残飯を運んでこなくなり、
伯父は畑を他人に売り飛ばしました。

何年も藁の中で隠れるように生きていましたが、伯母に見つかり、
伯母は少しのお金を地面に捨て、
それを拾って出て行くようにと命令されました。

顔がへこんでいるため、町へ行くと人々は驚き、
夜、大人の男たちにひどいことをされ、お金を盗まれました。

主人公は町から離れて何年間も歩きつづけ、
やがて森へ入って生活するようになりました。

石の家を作ろうとしましたが、石はめったに見つかりませんでした。
石を探している時、山道を歩く青年に出会い、
主人公は青年を殺してしまいました。
青年の顔は馬小屋の壁にはまっていた石のひとつに似ていて、
主人公はその青年の死体で家を作ることにしました。

死体を集めるために森を出て、女や男や旅人や村人を殺し、
死体の家を作ります。

伯母の家にいたときのことや、両親が事故で死ぬ前に、
両親と住んでいた家のことを思い出していると、
人間の死体でできている小屋に少女が訪ねてきました。

少女はその死体の中に弟がいると言いました。
少女の弟は小屋の内側奥の壁にはめ込まれていました。

お父さんは私よりも弟が好きなの、と少女は言い、
仕事で外国に行っている母親が帰ってくるまでに、
弟をおうちに連れ帰ってあげたい、という意味のことを言いました。

弟が抜けると、死体の家は崩れ落ちるに違いないので、
弟を壁の中から取り出すとき支え、
その間に少女がすばやく入りました。

弟を家まで連れて帰ってあげて、と少女に頼まれますが、
主人公は弟の死体を小屋から少し離れた場所に放置しました。

一日待って小屋に戻ると、
おしゃべりな女の子は弟を家に帰してくれたと信じ、
死ぬまで主人公とおしゃべりをしました。

少女が死ぬと、少女と弟を家まで運んであげようと思い、
少女を壁から抜き取りました。
死体を積み上げて作った白い家は崩れ、
ただひとつの巨大な塊になりました。

陽の当たる場所にいたため腐っていた弟の死体と、
少女の死体を果物の木箱に入れ、箱を抱えて歩きます。

少女の家に行くと、少女の母親が外国から帰ってきて、
主人公を見て、生きていたのね、
うちからいなくなったと聞いて、心配していたのよ、
うちでまた働くといい、と言いました。
少女の母親は、馬小屋で暮らしていたとき主人公に優しくしてくれた、
赤毛の女の子だったのでした。

少女の母親は果物の木箱を開けようとして、
臭うわね、腐ってるみたいだから肥料の山の中に捨てておいてくれない?
と言いました。
子どものときに見たまま肥料の山はあり、
主人公は少女と少年を馬糞の中に埋めました。


というあらすじなのですが、理不尽な展開の連続で、
非常に気分が悪くなる話でした。

淡々とした文体で、主人公は感情が死んでいるように見えます。

でも、面白くないのかというとそんなことはなくて、
独創的で先の展開が読めず、面白かったです。
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